第35話修行パート7
ー修練場ー
月兎が雲居家の歴史を当主の圭から聞いた次の日、月兎は真二と修練場にいた。
「では今日月兎さんにやってもらいたいのは自分に触わる訓練です。」
「触る?」
「はい。月兎さんの術は昨日も言った通り物理です。その長所を伸ばそうとする場合相手にすると不味いのは素早い相手や毒が効かない相手です。自分は素早い戦闘が得意なので素早い敵対策として今日は自分に触れる攻撃をしてもらいます。」
「分かりました。」
そうして2人はある程度離れた場所にスタンバイした。
「じゃあ行きますよ。雷装」
そう真二が唱えると雷が真二の足を包んだ。
「じゃあいつでも良いよ。」
「じゃあいきますね。毒霧。」
月兎はまず毒の霧で修練場を一杯にすることで真二を動けなくさせようとした。
「確かに良い判断ですが毒が満ちるのを待つほどバカではないですよ。」
そういうと真二は一瞬で月兎の前に現れて月兎に蹴りをいれてきた。
「グッ!」
「攻撃しないとは言ってないですからね。さぁどうしますか?」
毒で満たすことが現実的ではなかったので今度は真二の行動を制限する方向にした。
「毒ビシ!」
「へぇ今度は足場をせめるのが目的ですか?でもこれじゃあききませんよ。ふん!」
真二が足に力を入れると足に纏っていた電気がバチバチとなりながら大きくなりその場で真二が浮き出した。
「!?そんなのありですか!?」
「はい、ありです。じゃあ月兎さんは空を飛ぶ妖怪と戦うことになったらどうするんですか?」
「それはそうですね。」
「じゃあこのままいきますね。」
そうするとまた凄い速さで飛びながら襲いかかってきた。
「チョ、まっ!」
慌ててよける月兎だったが真二の素早い攻撃に防戦一方になってしまった。
「やっぱり早いですね!」
「それが自分の売りですからね。」
「ならこれはどうですか!毒守!」
そういうと月兎の周りを毒のドームが包んだ。
「なるほど!自分の周り全てを守るということですか!考えましたね。」
『よし今のうちにどうすれば良いか作戦かんがえるか。』
「ですが破ってしまえば良いんですよ!雷落とし!」
しかし真二は毒のドームなど関係がないかのように雷を纏った足でかかと落としをしてきた。
「!?以外ですね。壊せると思った強さで攻撃したはずなんですがこわれてないですね。」
それもそのはずで毒のドームは見た目的には煙を立てている液体の毒でできているが実際は外から腐食毒・溶解毒・凝固毒の三種類の層になっており、見た目より硬くなっているのだった。
「まぁなら更に強く攻撃するだけです!」
そういうと毒のドームから一旦離れた真二。
「有名な話ですが速さと破壊力はイコールですから今度は先ほどとは比べられないほど強いですからね…行きますよ!」
次の瞬間バチンッと大きな音がなるとまた真二が毒のドームにかかと落としをしていた。
ドームはかかと落としをされた部分が穴を空けていた。
「ほら開きましたよ月兎さ!?」
「毒弾!」
「っ!」
真二がドームに穴を開けた瞬間を狙った月兎の術だったがギリギリのところで真二に避けられてしまった。
「これも避けるんですか!」
「いや、結構ギリギリでしたよ。ホントに月兎さんって最近までただのサラリーマンだったんですか?それにしては戦闘スキルありますよ?」
「たまたまですよ。」
少し離れながら真二に褒められ照れてしまう月兎。
「まぁといっても今の段階では理想には程遠いですけどね。」
「…そうですよね。」
「少しずつ強くなっていけば大丈夫ですよ。」
そうしてまた真二がバチバチ言い出した。
「じゃあこれで今日は最後です。おそらく気絶しますが気を落とさないで下さいね。」
「分かりました。」
そして真二が一瞬で目の前に現れ
「雷突き!」
とキックをしてきた。
「クッ!」
凝固毒を左腕に纏い防ごうとした月兎だったが防ぐより早く月兎の腹に真二のキックが突き刺さった。
「グェッ!」
腹にキックが突き刺さった月兎は一瞬で意識が落ちた。
「未熟ながらに反応しましたか。…まずは夕飯まで部屋で寝てもらいましょうか。」
こうして真二は月兎を担ぐと修練場を後にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます