第23話閑話 山小屋にて
ー山小屋ー
雫からの要請によって山梨の山奥にやってきた月兎。山奥では鼠の怨霊が異常な進化をしている可能性があるため月兎・雫・本郷の三名が討伐に乗り出した。そんなある日の山小屋での一幕。
「いや~にしても数が多かったですね。」
「やっぱり本郷さんからみても数が多かったですか?」
「ここまで多いのは初めてだね。」
「そうなんですか。大変ですね。」
「とりあえず詳しい話しはご飯を食べてからにしませんか?」
「そうですね。先ずはお腹を膨らませてから作戦会議としましょうか。」
そういうと3人は月兎を迎えにいった時にコンビニで買ったお弁当を食べた。
ちなみに月兎はパスタとおにぎり、本郷は唐揚げ弁当とおにぎり、雫はサラダとパスタだった。
「お腹も膨れたし作戦会議を始めても良いですか?」
「はい大丈夫です。」
「大丈夫です!」
「じゃあまずはある程度敬語は止めようか。」
といっけん作戦とはまったく関係ないことを本郷がいったので疑問に思った月兎が
「敬語を止める…ですか?」
と、聞いた。すると本郷が
「敬語を使うと戦闘中に喋る時間が延びるからね。とっさに話す場面で敬語は邪魔だから出来る限りタメ口でいこうか。」
といった。
「了解です。ただ多少は敬語がのこる場合もあるからそこはすいません。」
「私も出来る限り敬語をやめますね。」
「うん。今のところはそれで大丈夫だよ。じゃあ今度は各々の自己紹介をしようか。」
「「はい。」」
そうしてまずは本郷から自己紹介をすることになった。
「僕は本郷 努。使う術は式神を召喚するというもので長所は手数が多いことで短所は本人は戦闘能力がないことかな。まぁ僕はあるけどね。」
と自分の名前、能力、能力の長所・短所を紹介した。
「じゃあ次は雫ちゃん。」
「はい。私は海野 雫です。使う術は遠距離型の術で木火土金水すべてを使うことも可能ですが海野家は特に水の術に関してのスペシャリストで私も水の術が一番得意です。長所は火力が高いという所で短所は火力を求めると詠唱をしなければいけないので時間がかかる所です。」
といった。そして最後に
「俺は中村 月兎です。使う術は宿しという体に妖怪等を飼うというものです。宿している妖怪は毒を使う夜刀神と、みざる・いわざる・きかざるの三猿です。長所は自分で術を使わなくても宿している妖怪の判断で術を使ってくれるので奇襲に強いです。短所は使える属性の少なさです。つまり使えるのが毒と見えない・聞こえない・喋れないというデバフを与えるというものなので手数がすくないです。」
と自己紹介をしたので次はフォーメーションの確認をすることにした。
「ゲームとかでいうと雫ちゃんは後衛だよね?」
「はい。実際遠距離型の術士は後衛になることが多いですね。」
「じゃあ雫ちゃんは後ろにしようか。月兎君はどこが良い?」
「俺はそこまで射程がないので前衛ですかね?」
「そうだねその方が攻撃しやすいよ。」
「では努さんは?」
「僕は後衛のさらに後ろにいようかな。その方が戦場全体を見渡して随時必要な場所に必要な妖怪を送れるからね。」
「なるほど。」
こうして役割を決めたが月兎は少し気になったことを聞いた。
「すいません。俺2人からしたらまだ経験がなくて相手も数が多そうなので上手く前線を張れるか心配なんですけど大丈夫ですかね?」
「じゃあ前衛には最初から式神を出しておこうか。今日見せた馬頭・牛頭を出すよ。」
「ありがとうございます。」
こうして大体の作戦を立てたので本郷がまとめた。
「じゃあ作戦としては前衛には月兎君・馬頭・牛頭が、後衛には雫ちゃんが、さらに後ろに僕本郷がってことで良いね?」
「「はい。」」
「あっあと明日も八咫烏をつかって2人のことは見ておくからピンチにならないようにするよ。」
「「ありがとうございます。」」
「じゃあ明日も忙しいからもう寝て英気を養おうか。雫ちゃんは二階で寝て良いよ。僕と月兎君は一緒に一階で良いよね?」
「ありがとうございます。」
「大丈夫です。」
そうして今日は疲れもありながら明日のために早く寝る3人であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます