第二十四章 ・・・・・・えっ?
「「「えええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」」
前回の続き。まさかの展開。
全校生徒、そして先生たちも驚いていた。もちろんわしも。司会の生徒が校長にちょっと近づいて話す。
「えっと校長先生・・・・・・本当ですか?私の予想ではチーム『おじいさん』かと思いましたけど・・・・・・」
「確かにあのチームもいい演奏だった。だがチーム『LOVE』もおもしろかった。女性でもあんなに力強い歌声を久々に聞いた気がするよ」
「はははははっ」と校長が笑う。確かに男子はわしらの方よりどっちかというと美紀の方が盛り上がっておったからな。
「そ、それではこれにて魔法高等学校文化祭を閉会します」
「いや~惜しかったな!」
「結構想定外だったよ」
わしらは軽い雑談をしながら廊下を歩いていた。しかし結構波乱な展開じゃったな。そういや1位の奴は本当に高級レストランの招待券と10万円もらえるのじゃろうか?あとで美紀に聞いてみるか。
「ちょっと待て」
そして教室に入ろうとすると浅元が呼び止めた。浅元と話すのは体育祭以来か?しかし何の用じゃ?
「どうしたんじゃ?」
「黒速・・・・・・落ち着いて聞け」
浅元から聞かされたのは信じがたい話だった。
◆ 大場 美紀 ◆
「いってきま~す!」
私は元気よく外に出た。昨日の文化祭でまさかの優勝を取ったので高級レストランの招待券と10万円をもらった。噂って本当だったのね。
校門について中に入っていくと何かの視線を感じる。1つだけじゃない。もっとたくさんの。
———いったい何なの?
わけもわからず下駄箱に行き、自分の靴を取るために開ける。
―――ボトッ
すると何かが落ちてきた。大きな泥の塊だった。私の上履きはドロドロになっていて汚れていた。
「・・・・・・えっ?」
しかも何かのメモがついていた。メモには『ひきょうもの』と書かれていた。
———卑怯?私が?なんで?
なにもわからない。とりあえずこのまま学校には上がれないので泥を取った状態で教室に向かった。教室では私の席に人だかりができている。私の机で何かが起こっているようだ。
「ちょっとどいて」
みんなにどいてもらい、その正体を見る。机は倒れて脚も折っている。教科書はすべてビリビリに破れていて、濡れている。あまりの残酷さに言葉を失っていると一つだけ破れていないノートがあった。
「これって・・・」
私が次射を落とすためにメモしたものだ。次射を落とすためにはどうすればいいのかを考えていた案をまとめていたのだ。最後の空白のページに『お前なんかと釣り合うわけねぇだろ!』と書いてあった。
「またか・・・・・・」
今日で一週間が過ぎた。相変わらずいじめは続いていた。次射には・・・・・・相談してない。いや、そもそも誰にも相談してない。文化祭が終わってすぐだから余計な負担かけちゃいけないから。これは私が一人で何とかしないと・・・・・・
「あいつしぶといよね・・・・・・」
「さっさと不登校なっとけばいいのに・・・・・・」
何かが聞こえた。廊下の端っこで女子数人が話しているところを・・・
———やっぱり集団いじめか・・・・・・それにあの子たちって確か・・・
あの子たちの正体を知っていたのですべてわかった。だってあの時、私の荷物がビリビリに破れているのをみんな見はしたけど誰一人手伝っていない。みんな共犯なのだ。妙な噂のせいで・・・・・・
大場美紀は校長に
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