第六章 邪魔じゃあああ!!

わしの正体がバレたので気兼ねなく語尾に「じゃ」や一人称を「わし」に変えることができたのじゃ。


「へぇ~昔からよく噛むなと思ってたけどそういうことだったんだ」

「まぁそうじゃな。隠すのは意外と難しくてのう・・・」


のんきに話していたがそんな暇はないのじゃ。一週間後にクラスA対クラスBの魔物退治レースが始まるからのう。。


「とにかくひたすら魔法力をあげるのみじゃ!わしが厳しく指導するわい!!」


そしてわしによる魔法力アップ作戦が実施されたのじゃ。


そして決戦の日


わしらは開催場所である森にやってきた。


「やぁクラスBの諸君。よくぞ私たちの決戦を受けてくれた」


出迎えに来たのは、こないだわしに絡んできておったクラスAの浅元とかいうやつじゃった。


「さぁそれではスタート位置に行きましょうか」


そういって浅元は歩き出した。それに続いてわしらクラスBのメンバーもついていく。


「それではクラスA対クラスBの魔物退治レースを始めます!

それではよーい・・・スタート!!」


ついてすぐに始まった。不意をついて先に魔物を倒してやろうという作戦じゃろう。じゃが・・・


「おお、さっそく一匹見つけたぜ!」


クラスAの一人が魔物を見つけて倒そうとしておったのじゃがそこに人影がいた。それは・・・


「邪魔じゃああああああああああああああああ!!」


わしじゃった。特技『襲雷』を使ってすぐ近くまで接近しておったのじゃ。そして・・・

パチンッ

指を鳴らして特技『黒雷』を発動。魔物はチリと化したのじゃった。


「よし、次じゃ」


そしてわしはまた『襲雷』を発動。一瞬にしてその場から去ったのじゃ。


その頃、大場美紀が魔物を探していた。


「この先に魔物!?それも大きな・・・!!」


美紀は反応のある所に向かった。そこにいたのは・・・


「助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」


巨大な熊のような魔物とそれに食われそうなクラスAの生徒だった。


「おい!そこのお前!今すぐ僕を助けろ!!」


いかにも上から目線な態度に腹が立ったからなのか。


「いやだ」


美紀はそういって去った。「バイバ~イ」と煽りながら。


「おい!頼む!助けてくれ!!お———————————い!!」


そのままその生徒は熊に食われ・・・なかった。美紀はその後クラスBのメンバーを連れてきた。


「みんな魔法で相手の注意を引いて!!」


クラスBのメンバーが魔法で魔物に牽制。その間に美紀が後ろに回り込み・・・


「はあああああああああああ!!」


身体強化を発動。そして高くジャンプして・・・


「でりゃあああああああ!!」


バ——————————————————ンッ

骨が粉砕したようなものすごい音とともに熊の魔物はその場に倒れてしまった。


「本当に馬鹿力だけはあるんじゃから・・・」


実はわしは近くで隠れておったのじゃ。まぁ出番はなかったわけじゃが・・・

その時、後ろから殺気が!!


「ッ!!!?」


わしが後ろを見るとそこにはクラスAの生徒浅元が。奴はわしに向けて得意の火炎魔法を放ってきおった!!


「どういうことじゃ!?魔物レースじゃないのかよ!?」

「このレースの特別ルール。相手を倒せばその相手が倒した魔物のポイントをもらえる!!」


そう、こやつは最初からそれを狙っておったのじゃ。最初の牽制もこのための布石というわけじゃ。じゃが・・・


電盾エネルギーシールド


すかさず電盾エネルギーシールドで防いだ。そしてわしは襲雷を発動。一瞬にして距離をつめて・・・

パチンッ

黒雷を放った。これにより浅元は一瞬にして黒焦げになってしまったのじゃ。


「やりすぎた・・・」


隠してもっていた水晶玉を使ってステータスを見てみた。


浅元 省吾

Lv.15

HP 0/184


完璧にお亡くなりになっておった。わしは彼にお経を唱えたあと先を急いだのじゃった・・・

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