第3話 どうやらここは別の世界

 くわぁー。


 何かに揺らされながら目が覚める。


 前より気持ちいい目覚めだなぁ。


 んっ?、前って何だっけ。


 ああそうだ、前は草原で目覚めて、狼に襲われたんだっ。


 っていうことはここは天国、、、、、、。


 周りを見ると、ふかふかなクッションに、窓から見える草原に、そこに居る所謂、冒険者みたいな護衛、メイド服らしきものを着た女性、赤いドレスを着た少女。


 そう、つまりは初めての人だ。


 はやる気持ちを抑え、できるだけ丁寧に質問を


「********」


 と、思ったらそっちから声をかけてきた。けれど、何を言っているのか分からない。


 困った顔をしていると、その少女はメイド服らしきもの着た女性ーーもうメイドでいいやーーから受け取った宝石のようなものを光らせた。


「ねえ、」


 !、ちゃんと理解できるようになった。


「はいなんですか!」


 嬉しくて勢いよく言ってしまい面食らわれてしまったようだ。


「ちょ、ちょっと、驚かせないでよ。ねぇ、貴方、どうしてあんな所にいたの。自殺行為にしか思えないわよ」


「え、えっとぉ、一緒に居た人と迷子になっちゃって」


 不味い、目をそらしていってしまった。


「はぁ、怪しすぎるわよ、あなた」


 さすがにそうだよね。


「とにかく、この馬車は、イルネ町に向かっているの。あなたは危なっかしすぎるからそこまで送ってあげなくもないけど」


「お、お願いします。それに、あなたたちが助けてくれたんですよね、本当に助かりました。ありがとうございます!」


 すると、少女は目をそらして外を見ながら、


「別にあなたのためじゃないわ、たまたま目に入っただけ。お礼なら外の人たちに言いなさい」


 そう言ったきり、少女は口をつぐんでしまった。














 心の中で、精一杯お礼を言った後、目の前の少女が口をつぐんでしまい話せなくなったので考え事をする。


 まずはアレ、転移ーーよくわからないのでそうよぶーーのことだ。あの時、一番疑わしいのは彼女だし。


 後、あんなに大きな狼が地球に存在するのだろうか?


 あんな近くに狼が居たのにどうやって私を助けたのだろう。


 星座が全く見つけられなっかたのもそうだ。見え方が違うならまだしも、それっぽいものが全くなかった。


 あの宝石のようなものだって、光らせたら話が通じるようになった。


 考えれば考えるほど、疑問は尽きない。




 兎に角、これからどうするのか計画しなければ。またもや、恐ろしいことが起こらないようにと願い、明日やることを考えながら、眠りに尽きるのだった。


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