毒素擬人化小説《ウミヘビのスープ》/ モーズ様
いらっしゃいませ!
本日のお客様は天海二色様の作品「毒素擬人化小説 《ウミヘビのスープ》」より、主人公のモーズ様。
作品はこちら↓↓↓
https://kakuyomu.jp/works/16818093076698909984
以下、本文あらすじより引用させていただきます
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西暦2320年、世界は寄生菌『珊瑚』がもたらす不治の病、『珊瑚症』に蝕まれていた。
珊瑚症に罹患した者はステージの進行と共に異形となり凶暴化し、生物災害【バイオハザード】を各地で引き起こす。
その珊瑚症の感染者が引き起こす生物災害を鎮める切り札は、毒素を宿す
彼らは一人につき一つの毒素を持つ。
医師モーズは、奇縁から《ウミヘビ》を管理する研究所に入所し、彼らの手を借りて生物災害鎮圧及び珊瑚症の治療薬を探究することになる。
これはモーズが、治療薬『テリアカ』を作るまでの物語である。
……そして個性豊か過ぎるウミヘビと、同僚となる癖の強いクスシに振り回される物語でもある。
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というわけで毒擬人化小説です。
毒擬人化!
ご存じの方はご存じと思いますが、私は毒が大好ぶ、大好きでございます。毒使いがイケメンというのも完全に解釈一致です。
作者の天海二色様が某所で女性向けソシャゲを意識したと語ってらっしゃいました。そんなわけで擬人化された毒はみんなイケメンぞろいです。
登場人物ではアトロピンさんが一押しですね。いいですよね、ナス科アルカロイド。
あとは最強毒の一画シアンさん。小さじ一杯ウン十人って言う猛毒です。憧れます。武器もよい。多分★5クラスのレア。
アコニチンさんやモルヒネさんにも早くお会いしたいですね。やっぱりアルカロイド系に惹かれます。そういえばヴェノム系の方もいらっしゃるのでしょうか。夢が広がります。
占いの前に作中に登場する用語の解説を。
あらすじにも登場しています「ウミヘビ」、「クスシ」という二つの言葉について。
<ウミヘビ>とは作中に登場する有毒人種です。毒使いで高い身体能力を持っていて、みんなイケメン。
<クスシ>というのはウミヘビを監督する人です。彼ら自身も特殊な力を授かっており、なんだかんだみんなイケメン。
このウミヘビ、クスシという名称は、実は星座を元につけられています。ウミヘビは蛇なんですけど、実はクスシというのも、クスシヘビという蛇がもとになっています。
ウミヘビはウミヘビ座。もとになったのはファンタジーでおなじみ猛毒の多頭蛇ヒュドラ。死の象徴。タロットで表すなら「死神」。
クスシは蛇使い座、あるいは蛇座。蛇使い座の元になった伝説はアスクレピオスという、死人も生き返らせるというお医者さん。復活の象徴。実際木の枝に蛇が巻き付いた意匠は「アスクレピオスの杖」として現代でも医療の象徴につかわれています。
同じ蛇でもクスシヘビは「生」、ウミヘビは「死」の象徴なんですね。不思議なことに他の文化圏でも蛇は生と死の両方の象徴として扱われています。
作中ではこれ以外にも様々な神話がモチーフとして取り入れられておりまして、タロットで小説を語ろうとするくらいモチーフ大好きで、また毒大好きな私にとって「ウミヘビのスープ」はたまらない作品です。
では、この作品モーズ様の占い結果です。
なんせモチーフが豊富なので、何処を切り出そうかとても迷ったのですが。
一枚目:
二枚目:
三枚目:
画像はこちら↓↓↓
https://kakuyomu.jp/users/Kotonoha_Touka/news/16818093088355313678
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ご注意!
この先には物語の若干のネタバレが含まれます。
邪魔にならない程度にとどめておりますが、ネタバレ絶対NG!の方は引き返してください。
物語を読んだら是非またお越しいただいて、占いと合わせて見て下さいね。
作中の元ネタの解説も含んでおります。そちらも併せてご了承ください。
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◆一枚目:ここにはあなたの根本、問題の原因、過去の出来事などが示されます。
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<通常の解釈>
だらだらと続く、あきらめきれない、長く続く苦しみ。
正位置では「終わり」を暗示するカード。逆位置では終わらないこと、終われないことを示しています。一枚目に出ているということは、過去に出会った何かに囚われているのかも。それが今のあなたの行動原理になっているようです。
思い当たることはありますか?
<物語上の解釈>
モーズさんの過去の出来事を示しています。
また上記に加え、作中に登場する不治の病、『珊瑚症』を指しています。
※11/11、記述に誤りがあったため、一部削除を行いました。
◆二枚目:ここには現在のあなた、間もなく起きる出来事などが示されます
相棒、恋人、親友、分かり合える、相性がいい、唯一無二の相手。
<通常の解釈>
相棒、パートナーを示すカードです。
恋愛関係で登場することも多いですがそこだけにとどまらず、お仕事などの相棒も指します。
貴方を手助けしてくれる人が現れるでしょう。また、その人にとってもあなたは大切な人物となるでしょう。
<物語上の解釈>
このカード凄いんですよ。もうこの物語にピッタリ。
二人の間をご覧ください。木の枝に二匹の蛇が巻き付ているのがお判りでしょうか。
これは「カドゥケウス」、「ヘルメスの杖」という名前で呼ばれる杖で、「アスクレピオスの杖」と同様医療の象徴とされています。
クスシヘビとウミヘビがパートナーとなって『珊瑚症』と戦う様を想像させます。
◆三枚目:ここには未来の出来ごとや占いの結果、アドバイスなどが表示されます
決断力、行動力、実行力、我が道を行く、英雄
<通常の解釈>
「皇帝」に示される人物は周りに流されることなく、自分の道を進みます。
穏やかでありつつもいざというときには凄まじいまでの決断力と行動力を示すあなた。
三枚目にこのカードが出ているあなたは、きっととてつもなく大きなことを成すでしょう。
ひょっとすると「英雄」なんて呼ばれるかもしれませんね。
<物語上の解釈>
普段のモーゼさんは穏やかな人ですが、いざというときの無茶苦茶はウミヘビさんたちもあっけにとられるほど。そんなモーゼさんを皇帝で示してみました。
またこの物語にはモチーフとして、ある英雄の怪物退治の物語が組み込まれています。
その人は不死殺しの鎌「ハルペー」と、アテナから与えられた防具「アイギス」で武装し、不死の怪物を打ち取りました。
死んだその怪物の血からは……
おっとこの辺で。
そんなわけで、「皇帝」を「英雄」と解きまして、後に王様になったギリシャ神話の英雄、ペルセウスの暗示でもあります。
あとは死人も生き返らせたという医師アスクレピオスも英雄と言っていいでしょうね。
さて、占いは以上なのですが。
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!!!!警告!!!!
この先にはこの三枚のアルカナに込められた、モーゼさんが辿るかもしれない、もう一つの未来が掛かれています。
重篤なネタバレを含みます。
物語を8章位まで読んでいただいた方、あるいはネタバレを一切気にしないという方のみお進みください。
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タロットの解釈というのは非常に幅広く、悪く言えばあいまいで、占い師と言ってもその全てを解釈するのは難しいのです。
全部終わってから、ああこういう意味だったのか、というのは実はよくあることです。
何人たりとも未来を「観測」することはできません。だからタロットのように寓意化された物を並べて「解釈」するのですが。
だとすると、観測、確定がなされていない未来を見ようとしたとき、タロットの暗示に複数の解釈が存在するというのは、もしかすると必然なのかもしれません。
そんなわけでこの三枚のアルカナに、もう一つの未来の暗示を込めてみました。
三枚目のアルカナ、「皇帝」。
実はロシアで「皇帝の宝石」と呼ばれている宝石があります。
その石は日中の陽の元ではエメラルドのように、夜の明かりの元ではルビーのように、光によって色が変わります。
その美しい宝石は発見された当時の皇帝の名前から、こう呼ばれることになりました。
——アレキサンドライト――
さて、モーゼさんは英雄の医師「アスクレピオス」となるのか、皇帝の石「アレキサンドライト」となってしまうのか。
はたまた未だ占いには示されない第三の道を歩むのか。
答えは是非本編で!
作りこまれた世界感。読みやすい文章で語られる重厚なテーマ。
現在58万字で未だ半ばの超大作。
がっつりどっぷり世界観にはまって楽しみたい方にお勧めです。
主人公モーズ様、ご来店ありがとうございました。
また作者の天海二色様、企画お付き合いいただき、誠にありがとうございます。
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