ぶいなろっ!!~デビュー3分で前世バレする伝説を作ったVTuber。そんな推しライバーの俺に対する距離感がバグっている件。俺はいちリスナーであって配信者ではない!~
第17配信 ナマ歌だよ、ぶいなろっ!!全員集合
第17配信 ナマ歌だよ、ぶいなろっ!!全員集合
ガブリエールは楽しそうに
もう自分の立ち位置が分からなくなってきた。俺はいちリスナーのハズなのだが……。
『ワンユウさんのナマ、ナマ、楽しみ~だなぁ。ナマ、ナマ、いっぱい欲し~な~』
コメント
:ナマ、ナマ、コメント打って~
:ナマ、ナマ、裸待機完了~
:ナマ、ナマ、ワンユウエッチ~
:ナマ、ナマ、早く~しろ~
メルア:ナマ、ナマ、ご機嫌麗~しゅう~
サリッサ:ナマ、ナマ、くっ~ころ~
ルイーナ:ナマ、ナマ、ごめんあそ~ばせ~
アンナマリー:ナマ、ナマ、いらっしゃい~ませ~
サターナ:ナマ、ナマ、こん~でび~
セリーヌ:ナマ、ナマ、こん~さきゅ~
クロウ:ナマ、ナマ、こんば~とす~
シャロン:ナマ、ナマ、こんま~んさ~
セシリー:ナマ、ナマ、お疲れ~さマ~
フェネル:ナマ、ナマ、こんふぁ~いと~
ナーシャ:ナマ、ナマ、こん~ま……やっぱりこの歌恥ずかしいよぅ
ホロウ:ナマ、ナマ、こん~ほろ~
エルル:ナマ、ナマ、千年~ぶり~
シャルル:ナマ、ナマ、こんだ~く~
ノーム:ナマ、ナマ、こん~どわ~
ネプーチュ:ナマ、ナマ、こん~ちゅぱっ
フェン:ナマ、ナマ、こん~わお~ん
バハーム:ナマ、ナマ、こん~どら~
ユニ:ナマ、ナマ、こん~ゆに~
フェニス:ナマ、ナマ、こん~ふぇに~
:ナマ、ナマ、え……?
:はい……?
:おい、ウソだろ?
:ちょ、一期生から五期生全員がナマ歌いながら現れたぞ!!
:デビュー前の六期生以外全員集合じゃないか!
:SUGEEEEEEEEEEEE!!!
:ブゥゥゥゥルァァァァァァァァァ!!
:どさくさに紛れてヤバい人工生命体が交じってるぞ
「え……? ええええええええええっ!?」
ナマで占領されたコメント欄が騒がしくなったと思ったら異常事態が発生していた。
今回デビューの六期生を除いた、ぶいなろっ!!一期生から五期生の全メンバー二十名がコメント欄に出現した。
しかも、ガブリエールの卑猥なナマ歌を歌いながら……。
コメント欄とは言え、コラボ企画でもないのにこれだけのぶいなろっ!!メンバーが集まるのは異例中の異例だ。
この驚くべき状況において同事務所のデビュー間もない新人ライバーの反応は……。
『はわ……はわわ……ナマ……ナマ……ナマはわ……どどど、どうしよう……ナマ』
配信酔いしてテンションがぶっ飛んでいた所に冷水をかけられ正気に戻った感じだろうか。後遺症として言語系がおかしくなり語尾がナマになる天使が爆誕した。
顔から滝のように汗が流れ落ち混乱している。ガブリエールがこうなるのも無理はない。
そもそも彼女がVTuberを志した切っ掛けは当時デビューして間もない、ぶいなろっ!!一、二期生に魅了されたのが始まりだ。
個人勢VTuberとして活動してからもずっとぶいなろっ!!の箱推しだった。
憧れの推しの事務所に入れたのだ。ガブリエールにとって今の環境は天国みたいなものだろう。
その憧れの先輩たちが観ているとは知らずに配信中に発情し変なナマ歌を歌い、あろう事かその先輩方が自分が作ったナマ歌を歌いながらコメント欄に現れた。
恥ずかしくておかしくなるのは想像に難くない。
『どどどどどど、どうしようワンユウさん。わた、私、先輩方の前で卑猥な歌を……』
:「いやさ、それは当然としてリスナーの前でも卑猥な歌は歌っちゃアカンよ。それに忘れてると思うけど、俺はいちリスナーだからね。一般人だからね」
『ひ、酷いっ!! 私を見捨てないでぇぇぇぇ。何でもしますから、ワンユウさんが満足するまでおっぱいビンタやりますからぁぁぁぁぁ!!』
ガブリエールが泣きながら身体を豪快に動かし始め、巨乳がユッサユッサと揺れタパンタパンと音がする。
数秒間、その様子を食い入るように見てしまったがこのままでは只の変態になると思い理性を振り絞る。
そんな俺の頑張りを嘲笑うかのようにぶいなろっ!!メンバーが弄り始める。
コメント
メルア:まあ! 女性をたぶらかすなんて酷い人ですわ。うふふ
ナーシャ:あのワンユウさんって言うリスナーさんは悪いお兄ちゃんなの?
セシリー:我が冒険者ギルドのデータによれば、ガブリエール様の『いい人』らしいでス
セリーヌ:あらぁ、それってどこまでいった関係なのかしらぁ? 気になるわぁ
ユニ:皆さん、リスナーさんを弄りすぎるのは可哀想ですよ。ここはやっぱり可愛い後輩のガブちゃんの話をしましょ。ちょっとロリの気配を感じるんですよね。ハァ、ハァ……
サターナ:あのおっぱいでロリは無いでしょ。それにしてもガブちゃんのおっぱい凄いなぁ。もしかしてフェニママと同じくらいあるのでは?
フェニス:あらあら、本当に大きいわねぇー。今度一緒にお風呂コラボしましょ、ガブちゃん
クロウ:昨日の今日だったから配信がどうなるかと思ったけど、心配は無さそうね
アンナマリー:そうですね。でもちょっとセンシティブ過ぎだったかも。配信酔いしてエッチになるのはサリッサと似てますね
サリッサ:わ、わたしはもう少しソフトだよ。アンナこそ実装されてる衣装全部エッチでしょ
ルイーナ:あら、サリッサはオークさん達に無理難題を言われて興奮するドMでしょう? ウソを言ってはいけませんわ
『わぁぁ! ワンユウさん、ぶいなろっ!!のライバーさん達が私たちの話をしてますよ。凄いですぅ! フェニママ、お風呂一緒に入りたいです!!』
:「本当だ。配信終わったらアーカイブで観直そう……って、ガブリエールは同じ事務所のメンバーなんだから、もっと身内らしく振る舞わないと。頑張れ!」
『そうなんですけど、実際にはあまり会った事がないので実感がまだ湧かないんですよぅ!』
コメント
ノーム:あー、分かる分かる。最初はオレ達もそんな感じだった。でもすぐに慣れるから心配入らないよー
ネプーチュ:そうですね。ネプたち四期生も最初は皆……一人を除いて緊張しっぱなしでしたけど今はすっかり馴染みましたから
エルル:そうだっけ?
シャルル:それ、エルお姉ちゃんの事だよ。本当にマイペースなんだから……
バハーム:僕たち五期生にもようやく後輩が出来ると思うと感無量だね。落ち着いたらコラボしようね
フェン:バハムンが言うとナンパしているようにしか聞こえない
フェネル:確かにバハムンは危険です。特にオフコラボは止めておいた方がいいでしょう
シャロン:さすがオフコラボでバハムンに堕とされた人は説得力が違うね。プププ……
ホロウ:やれやれ、脱線が始まったな。このままじゃデビュー間もない後輩のチャンネル乗っ取りになってしまうし、そろそろお暇しようか
メルア:そうですわね。この感じでしたら大丈夫なようですし安心しましたわ。わたくし達は退散しましょう。ところでガブちゃん、確認しておきたい事がありますがよろしい?
『ひゃ、ひゃい! 何でしょうか?』
ぶいなろっ!!の一期生でありエース的存在のメルア姫が質問してきたので彼女の大ファンのガブリエールは緊張しながら答える。
もう嬉しさで泣きそうな顔をしている。
コメント
メルア:エロゲーに興味はおありかしら?
:おう、さすがメルア姫。新人にさっそくエロゲー布教とは……
:ぶいなろっ!!のエースにはブレがない
ネプーチュ:ちょ、メルアパイセン! デビュー間もない新人の子に何てこと訊いてるんですか!
ノーム:まさか、この状況でやるなんて……ぶいなろっ!!の未来は大丈夫かなぁ?
サターナ:でも、エロゲー上級者だったら嬉しいよ。ニャハハハハハ!
エルル:ぶいなろっ!!のトップ二人がエロゲー中毒者とか終わってるよね
フェネル:メンバーの中で一番ずぼらなエルルは人のこと言えないでしょ
シャルル:大丈夫です。エルお姉ちゃんはシャルが一生面倒を見ていくので!
セシリー:さすがシャルル様は重度のシスコンなだけはありますネ
クロウ:ガブリエールは、イエスエロゲーなのかそれともノーエロゲーなのかどっちなのかしら?
『
コメント
メルア:まあ、素敵
サターナ:六期生のまず一人は勧誘成功だね
シャロン:また一人エロゲーの世界に引っ張られていく……
セリーヌ:エロゲーも良いけど、ワタシやフェニママと一緒にASMRもやってみましょう。やり方がよく分からなかったら色々と教えてあげちゃう
フェニス:あらー、それは名案ですねー。お風呂ASMRなんて言うのも楽しそうですねー
アンナマリー:お風呂ASMR!? このセンシティブな三名でやったら確実にBANされますよ
メルア:うふふ! 皆ガブちゃんとコラボしたくて仕方が無いみたいですわね。他の六期生も楽しみですわ。では、ご機嫌よう皆さん
嵐の如くぶいなろっ!!メンバーはコメント欄から去って行き、残されたリスナーは感動と驚きでコメントを入れまくり、この配信の主役であるガブリエールもまた感動で放心状態になっていた。
そんなこんなで最初から最後までお祭り騒ぎでガブリエールの二回目の配信は終了したのであった。
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