第2話 真珠湾の更なる地獄
ーハワイ・オアフ島 パールハーバー(真珠湾)ー
キンメル達が目の前の惨状を目の当たりにしていた時、新たな爆音が多数、聞こえてきた。
キンメル達が爆音が聞こえる方に振り向くと、多数の航空隊が近づきつつあった。
遠藤が放った第一次攻撃隊だ。
第一次攻撃隊は次々と攻撃目標に向かった。
一つは、工場施設。もう一つは、燃料タンク施設だ。
九九式艦爆隊や爆装した九七式艦攻隊は、次々と目標に爆弾を投下していった。
これにより、工場施設が破壊されて崩壊していき、燃料タンク施設も爆発が相次いだ。
だが、燃料タンク施設は工場施設みたいにはならなかった。
間もなくして、第一次攻撃隊は攻撃を終えて、第二航空艦艦隊の空母2隻へ帰途に向かった・・・。
ー戦艦『大和』艦橋内ー
帰還した第一次攻撃隊の報告を聞いていた遠藤は、少し思案した後で鼓舞に通達した。
「鼓舞。第二次攻撃隊は既に準備が整っているな?ならば、第二次攻撃隊の目標は、ホイラー飛行場、ヒッカム飛行場、ベローズとハレイワにも陸軍基地を叩いて貰おう。」
それに対して鼓舞は、「良いのですか?」と聞いてきたので、遠藤は構わずに言った。
「構わないよ。燃料タンク施設も含めた残りの施設は、『大和』、『那智』、『羽黒』の3隻による艦砲射撃で叩く。」
遠藤の言葉を聞いた鼓舞も、思わず絶句してしまった・・・。
「宜しいのですか・・・?」
それに対して、遠藤は気にする事なく答えた。
「構わないよ。その為に山本の親父さんに頼んで『大和』も参戦させたのだからな・・・。」
鼓舞は、遠藤の考えを理解した後、『神鶴』と『飛鶴』に連絡をした。
間もなく、『神鶴』と『飛鶴』から第二次攻撃隊が発艦をしようとしていた。
だが、一人の通信兵が艦橋内に駆け込んで来て、一通の電文を遠藤に渡した。
電文を読んだ遠藤は驚きつつも、その電文を鼓舞に渡しながら言った。
「どうやら、幸運の女神様は、俺達に更なる幸運をもたらしてくれたようだ・・・。」
鼓舞も電文を読んで、遠藤の言葉に納得した。
何故ならば、真珠湾に不在だった空母『エンタープライズ』を発見したという報せだった。
そして、空母『エンタープライズ』を見つけたのは、一人の零戦パイロットだった・・・。
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