第32話
過去編
「どうして、落ちちゃったの」
お母さんは聞く。
そして私は焦った。本当のことを話されると
焦った。
お母さんに怒られる。捨てられるかも知れないと思った。
こんな人殺しをするような姉なんか
だけど、優は私をみて
涙を流して、後悔して唇を噛んでいた私をみて何を思ったのか
「自分で滑ったんだ」
私のことを庇ってくれたのだ。
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