世界を綺麗にするためには………
しろめし
世界は汚い……ならキレイにする為には―――
第三次世界大戦が勃発した。すべての国を巻き込み起こったその戦争の結果は数多の犠牲者を出し、資源は枯渇してしまい、治安は乱れに乱れ、自然は壊れた。
水の惑星と呼ばれていた地球は前までのきれいさはなく、汚く淀んでいた。
視界は非常に悪く、空は黒い雲が覆っていた。
そんな地球に別の惑星からきたヘポヘポ星人が訪れていた。
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「おい、アレが水の惑星『地球』らしいぞ」
「マジかよ。すごく汚いな」
モテようと思い髪型を変えようとしたものの失敗し、クソださい髪型になってしまったヘポヘポ星人Bが応える。
「フフフ、清き星は人という蛆に侵され、再起不能となってしまった」
不治の病にかかってしまい頭が少しおかしくなったヘポヘポ星人Cが発言する。
実際、ヘポヘポ星人が宇宙から見ている地球は酷いものだった。
水は黒く淀んでおり、地球に覆いかぶさっている雲も灰色だった。
色を失った惑星はこうなります、の代表例みたいなものだ。
「なぁ見ろよアレ」
窓の前に立っているヘポヘポ星人Aは双眼鏡を目に当てつつ、ヘポヘポ星人Bとヘポヘポ星人Cに語りかけた。
ヘポヘポ星人Aに視線が集まる。ヘポヘポ星人はある一点を指さした。
その先には、地球が持っている唯一の衛星『月』があった。
「なんかあそこ人工物がないか?」
ヘポヘポ星人Aが問いかける。
「ああ、あるな」
ヘポヘポ星人Bが応える。ヘポヘポ星人Cは無言だ。
「これは俺の予想でしかないが恐らくはもともと地球での権力者や金持ちがあそこに住んでいるのだろう」
「富んでいる者が優遇され、貧しき者は虐げられる世界。腐っているな」
唐突に口を開くヘポヘポ星人C。
「ああ、そうだな。地球はもう終わっている。月に住むしかなかったのだろう」
華麗にスルーされたヘポヘポ星人C。少しかわいそうだ。
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船内にいるほとんどのヘポヘポ星人がフサフサ髪のヘポヘポ星人艦長のもとへと集まっていた。
招集されたのだ。
実はカツラを被っているという噂のヘポヘポ星人艦長が口を開く。
「我々は水の惑星『地球』を救うためにこの場所へ訪れた」
うんうん、とヘポヘポ星人たちは頷く。
「しかし救うといっても我々がついたときには既にあの惨状だ。もう救いようがない」
そうだな、とヘポヘポ星人たちはヘドバンをする。
「しかし唯一『地球』を救う方法がある」
なんだなんだ、とヘポヘポ星人たちは耳に手を当てヘポヘポ星人艦長へと耳を傾ける。
「それは………この惨状を作った者たち、人類を滅ぼすことだ」
なんでだ、とヘポヘポ星人たちの間で驚愕の声が出る。
「落ち着いて聴いてくれ。我々の任務は『地球』を救うことだ。人類を救え、とは言われていない。それに人類は欲が深い。そのうち人類が宇宙進出をしてきたら宇宙の均衡が破壊されてしまうだろう。幸いにもこの宇宙船『
ヘポヘポ星人たちから抗議の声が上がる。
「人類は助けるべきだ」
「助けたほうがいい」
「非人道的だ」
「我々が導いたらいいんじゃないか」
ヘポヘポ星人艦長はうんうん、と頷きながらヘポヘポ星人たちの声を聞いていた。
「ああ、私も助けたいと思ったよ。しかしだ、人類は地球という一個の惑星を殺した。次は我々の番かも知れない。宇宙だってもしかしたら殺されるかもしれないんだ」
ヘポヘポ星人たち黙り込んだ。
「私がすべての責任を取ろう。異論はないな」
ヘポヘポ星人たちは黙り込む。
ヘポヘポ星人艦長は手元にあった赤いボタンに手を近づける。
ポチッ
地球に向けて兵器が発射された。
人類は眠りについた。ヘポヘポ星人からの兵器により、眠りについたのだ。
人類が再び目覚めるのは10000年後。
10000年後には文明は既に滅び、ある程度地球も再生するだろう。
そしてまた人類は徐々に文明を取り戻していく。
そのときもまた人類は同じ過ちを繰り返すのだろうか。
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