第58話 3人の見事な連携攻撃!
スピカさんは2人に作戦を伝えているようだ。
僕には聞こえなかったが勝算があるということか?
「よし、それならなんとかいけるかもしれへんな」
「やってみましょう!」
ルイさんとエマさんはやる気に満ち溢れている。
一体なにをやろうっていうんだろう?
「ほな、いくでぇ!」
エマさんはケルベロスに突っ込んだ。
真下まで向かうと急に方向転換をして、左の首を狙った。
ケルベロスはエマさんの動きを見逃さなかった。
3つの首はエマさんに次々と攻撃を繰り返し、
反撃の隙を与えない。
「うおぉ! クソ、やっぱりしんどいわ! 早く!」
ん?
何かを狙っているのか、いや反撃するつもりがないのか?
そうか!
左の首はブレス攻撃が水、水は土に弱い……。
ということは、スピカさんか!
僕は視線をスピカさんに向けた。
スピカさんは魔法を唱えているようだ、
時間がかかる魔法という事はかなり強力な魔法を唱えるつもりか、
いつの間にそんな強力な魔法を身に着けたんだ……。
「よし、いいよ! 離れて……く、らえー!」
スピカさんの両の手からは地面を抉るような強力な衝撃波を放った。
ケルベロスの真ん中と右の首は衝撃波をかき消そうとブレス攻撃を仕掛けようとしていた。
「そうはさせませんよ! 行きます!」
ルイさんはブレス攻撃を得意の風魔法でかき消す。
……相変わらずノーコンだが……。
なるほど、エマさんとスピカさんの2人で左の首を攻撃して、
残りの首の攻撃をルイさんの魔法で食い止めるということか!
風魔法は攻撃範囲が他の属性に比べで格段に広い、
それに残ったケルベロスのブレス攻撃は火と風、
ルイさんの風魔法なら2つを同時に相手しても問題ないと判断した、
だからこそできる作戦ということか、さすがスピカさんだな。
スピカさんの放った土魔法はケルベロスの左の首に直撃した。
「グオォォォォ!」
スピカさんの強力な魔法が効いているのか、
低い唸り声と共にケルベロスは苦しみだした
「はぁ、はぁ、覚えたかいがあったわ、Fランクの私が使えるような魔法じゃないけど……」
安堵したのも束の間だった―――。
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