第7話 想い

2人は,長い階段をひたすら登っていた。

「ねぇ真緒は,なんでここにきたんだっけ」

「なんでだろうね,覚えてないんだよね」

奏がふと疑問に思い聞くと

真緒は,そう答えた。

「奏くんは,なんでここに」

「幼なじみを庇っていたら気づいた時にはって感じかな」

真緒は,それを聞いて何も言えずにいた。

そんな話をしているうちに

光があるところに着いていた。

そこは,大きい石で丸く囲まれてる

あいだに首に三日月のチャームをつけた

うさぎが光っているものを抱えながら

座っていた。

「あれ,どうやってとる」

「無理やりは可哀想だよね。」

この状況に困惑していた。

うさぎは,石を飛び越えて

二人の目の前にくると光っている物を

近づけていた。

真緒たちは,光る物を二つ受け取った。

「ねぇ真緒,これ奇跡のカケラだよ。

これで二人とも生き返れるよ。」

奇跡のカケラを見つけて奏は,

喜んでいたが真緒は,違った。

その時今までたくさんあった階段が一個に

なっていた。

「奏くん,ごめん一緒に行けない。」

「うん,わかった。」

奏は,何かを察したのかどこか悲しそうに

そう言った。

「多分,さっきの女の子が行く場所は,

この上にあるところだと思う。」

「ありがとう,奏くん」

奏は,階段を降って行った。

真緒は,奏が見えなくなるところまで

見た後に意を決して階段を上がって行く。

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