第17話:リンデの生活的指導。
日曜日・・・また朝早くリンデが俺を起こしに来た。
俺が起きないでいるとリンデが俺の顔をブチュブチュキスだらけにするんだ。
もう顔じゅうリンデのツバだらけだよ。
そんなにキス攻撃されたら、目も覚めるよね。
起きないと次になにされるんだろ?・・・起きないで確かめてみたい気もする。
「さ、起きて !!」
「もうちょっと・・・」
「ダメダメ・・・起きて・・・起きないとセックスさせてあげないよ」
最近はリンデのクチからよく聞く言葉・・・俺の一番弱い言葉・・・
そのフレースは俺への殺し文句になっていた。
「あ、起きる」
「はい、顔洗って・・・朝食できてるから」
リンデはもう立派に主婦をしていた。
夫婦でもないのに主婦ってのは語弊があるけど、でも主婦みたいなもんかな。
まあ、料理は向こうにいるときから上手だったみたいだし、
まるで新婚さんみたいだ。
我が家の毎日は完全にリンデのペースで動いていた。
俺はその雰囲気にあえて甘んじてる。
その生活感が、この上なく心地いいからだ。
幸せな日々が続くほど、その幸せが、いつか壊れはしないかと不安になる。
絵里子みたいにリンデもさよならって向こうの世界に戻っちゃう時が来る
かもしれない。
「はい、食べましょ・・・いただきます」
「お、いただきます」
俺はトーストをかじりながらテレビの朝の情報番組なんか見ていた。
そしたら、レンデから教育的指導を受けた。
「セイちゃん・・・よそ見しないで食べて、ほら、ボロボロこぼしてる」
「それから、前から言おうと思ってたんだけど脱いだ服は、お風呂場の
カゴに中にちゃんと入れること」
「あと、靴は脱ぎっぱなしにしない、脱いだらちゃんと揃えてね」
「分かった?」
「誰か訪ねてきて玄関に靴が散乱してたら笑われるのは私だからね」
「あのさ、俺は長年それで生きてきたんだからさ」
「そんなにすぐにはできないよ」
「それに、それ全部できなくたって死ぬわけじゃないだろ?・・・」
「そんなこと言ってたら、させてあげないから・・・」
「えっ・・・なにを?」
「何をさせてあげないって?」
「分かってて、私に聞いてるでしょ?」
「セックスだよ」
「お〜〜〜〜っと・・・そうきたか」
「そればっかりは、女神様・・・その条件出されたらリンデの言ったこと
守れませんとは言えないよな」
「分かった・・・ちゃんとできるように努力します」
「ちゃんとやるから・・・お預けはなしで・・・お願い女神様」
「ちゃんとできるまで、お預け」
「え〜・・・そんなあ」
「あのさ、毎日とは言わないからさ・・・せめて一週間に一回くらいの
ペースにしない?」
「セイちゃん次第だね・・・」
「セイちゃんの心がけ次第だけど、私は毎日してもいいけど・・・」
「うそぉ〜・・・まじで?・・・まじで言ってる?」
「毎日って・・・女神って体力あるんだね」
「人間の男性より体力も持続力もあるよ・・・何時間でもセックスできちゃうし」
「うそ〜・・・俺、絶対死ぬわ・・・あのさ無理しなくていいんだよ」
「無理なんかしてません・・・私は、まじで言ってるの・・・」
つづく。
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