第8話:新しい彼女って、早くね?。

「お〜ますますファンタジーっぽい世界じゃん」


「私もできるけど・・・」


「う、うそ、そうなんだ・・・・まじで?・・・そうなんだ」

「もう少しで聞き逃すところだったわ」


「衣装を出せるだけじゃないって思ってたけど・・・」

「そんなことできるんだ・・・」

「あのさ・・・じゃあ他になにができるの?」


「そうね、まずブリュストメイデンって剣を使えるでしょ」


「あ〜背中にさしてたやつ・・・」


「あれ、ブリュストメイデンって言うんだ」


「もとはオーディーン様の愛剣の一本だったんだけどね」

「私が功績を挙げたとき譲り受けたの」


「ブリュストメイデンは振り下ろすだけで相手の肉や骨まで粉々に粉砕して

チリと化すすごい剣なんだよ」


「恐ろしい武器だね・・・ただのお飾りかと思ってた・・・」


「あとは手からブレードリングって言う衝撃波を出せるね・・・」

「え〜?、なに?ブレード?・・・そういうこと普通に言うんだね」

「なにそれ・・・衝撃波って?」


「私だって武器を失ったら身を守らなきゃいけないでしょ」

「だから修行して技を習得してるの」

「説明するのは難しいけど、分かりやすく言うと、光に玉みたいなものかな」

「精神を集中して気を相手に当てたりリングにして拘束したりできるの、

相手の命までは奪えないから相手が倒れてる間に攻撃するか逃げるかどちらかだね」


「中国の気功みたいなもんかな?」

「あのさ、もし俺たちが喧嘩することがあっても、それは使わないでくれる?」


「そうだね・・・セイちゃん次第かな・・・」


「俺ってこの時点でリンデの尻にしかれたようなもんじゃん」


「あはは・・・大丈夫だよ、私のお尻は軽いから」


「尻が重いとか軽いとかの問題じゃなくて、俺の立場が弱くなるってことが

問題なんだよ」

「けど、この日本じゃリンデの能力を発揮するチャンスは来ないだろうな」


「使わないに越したことないんだよ」


俺がリンデを連れて大学へ行くと、ダチらがさっそく俺たちを見つけて野次馬

みたいに寄って来た。


「あれすめらぎ・・・お前、絵里子ちゃんと違う女連れてるじゃん」

「おまえ、浮気はダメだろ?


「しかも外人?、しかも超美人・・・」

「おまえが?・・・考えられんわ・・・おまえがこんな美人と?」


「浮気とかじゃなねえよ・・・絵里子とは別れた」


「え?おまえらいつの間に別れたの?」


「あいつが勝手に出てったんだよ」


「で、新しい彼女って、早くね?」

「どこでナンパしたんだよ」


「そのへんでだよ」


「彼女、よくおまえについてきたな」


「俺のことが気に入ったんだってよ」


「うそつけ、絶対それはないわ」


「あの〜そうですよ、私がセイちゃんについてきたんです」


「まじっすか・・・信じられねえ」


「まあ、いろいろあってな・・・」

「もういいだろ・・・リンデ行くぞ・・・」


リンデは何も分からないので黙って俺についてきた。


「ついでだから食堂で昼飯でも食ってくか・・・」


「ここ、なんてとこですか?」


「大学・・・ここでみんな勉強してるんだよ」


「ここに来るまでに、ずっと見てきたけど、この世界って平和そのものだね」

「あのさ・・ここって戦争とか争い事とかそういうのないの?」


「まあな・・・多少のトラブルはあるけど平和って言えるのかな? 」

「俺たちの住んでる日本はまだ大丈夫だけど・・・他の国は戦争してる国もあるよ」

「世の中に私利私欲がある限り争いはなくならないんだよ」


「それは私もよく分かるよ」


「あ〜リンデはもともとそういう世界で戦ってたんだもんな」

「争いのないほんとの平和はいつ来るんだろうな・・・」


「そうですね・・・でも私とセイちゃんは仲良しでいようね」


「そうだな・・・」


俺はリンデに微笑み返した。


「さてと今日の講義はサボりだな・・・飯食ってから買い物して帰ろ・・・」


俺はリンデを連れて食堂で飯食ってから、街に買い物に出て、ひととおおり

生活必需品を買った。

もちろん今時のギャルが着る服も・・・でもって男なら買う時勇気がいる

女性用パンツも・・・。


またスカートめくられると困るし・・・。

彼氏としては、可愛い三角の金髪の芝生が見えるのはいい目の保養になる

けど・・・。


つづく。


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