第5話 君のいない日常

昨日、君は来なかった。

でも、それはなにかの事情があったからだよ。

君の笑顔はみんなを笑顔にできる。

僕と違って人気者だろう。

毎日、忙しい中暇を縫って僕に会いに来てくれていたのかもしれない。

だから、少し体調を崩したりとか、怪我とか、しちゃったんだよね。

そうだよね。

だから、

ぼくにあきちゃったとかじゃ、ない、よね…?

今日また君は、笑顔を見せてくれるよね…?


月が真上に来る時刻となった。

今日、公園の隅にあった影は一つだけだった。


朝になってしまった。

僕の心とは裏腹に今日も太陽は輝く。

今日も、時は進む。

もしかしたら、君はもうここには来ないのかもしれない。

あの夕方に見た君の顔が最後の思い出だなんて、

そんなの、嫌。

晩夏の空気に、ないた。

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