第28話 進化するお嬢様



 グインとアイリスがティーパーティーを行う当日になった。

 グインは何とかハーブ中毒にならずに一定水準以上まで修練できたので幸いだ。

 たまに異様にハーブを欲しがるのが少し心配だが。


「お嬢様、グイン様とのティーパーティーお楽しみくださいませ」


「ルーク、帰ってきたらすぐにルークで口直しさせてね」


「かしこまりましたな。お嬢様」


 当たり前だが、これから俺がアイリスから完全に離れて自由行動とはならない。

 俺はこれから周りに気取られないようにアイリスの護衛をやる。

 基本的に屋外のアイリスの単独行動は御法度。

 何かあれば比喩でなく俺の首が飛びかねない。

 実際にアイリスが命の危機に直面するのは基本的に屋外ばかりだしな。


「ご機嫌よう。アイリス」


 アイリスが寮の玄関まで行くと、グインが馬車とともに現れて、アイリスに手を差し伸べる。

 アイリスもそれに手を伸ばす。

 とりあえず不満はなさそうだし、第一関門はクリアか。


「ルークの匂いがする」


「え」


 うまく行くかと思うとアイリスが疑わしげな目でグインを見始めた。

 どうやらアイリスの高性能な嗅覚が俺の匂いを感知したらしい。

 昨日まで会っていたとはいえ今日は一度も会っていないのによく感知できたな。

 警察犬を優に超えている気がする。


「もしかしてルークを寝取って……。いやでも男……。ルークをよくもスケコマシ」


 グインにエスコートされている時も呟きながら怪しげな目でグインを見ている。

 グインが俺とあれな関係だと疑い始めている。

 もはや男まで疑念と嫉妬の対象に上がり始めているようだ。

 ここに来て1段階上にアイリスが拗らせるとは。

 できるだけ介入しないつもりだったが、この状態から流石にきついだろう。

 介入する必要がありそうだ。


  ────


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