第14話 ティータイムの時間
『〈剣〉の爆発音が聞こえ馳せ参じた! 貴公ら無事か!』
「ティータイムの時間にございます。お嬢様」
「ありがとう。ルーク」
遠方から派手に爆発する音が聞こえ、エリナが急行すると大破した〈剣〉の横でティーセットを広げ、茶を飲む生徒たちの姿が見えた。
『なんだこれは!?』
──
〈剣〉を駆逐すると、ティータイムになったのでオリエンテーションを一時中断して、アイリスたちの前にティーセットを広げるとエリナがやってきた。
「襲撃者を撃退してティータイムに入っておりました。エリナ様」
『学生のみで未確認の〈剣〉を撃退。冗談としか思えん……。だが目の前にある残骸からそう信じるしかあるまいか。事実確認のため早急に私についてこいと言いたいところだが怪しい輩の襲撃を許したのは私の落ち度だ。ティータイムを終えるまでは待つとしよう』
「寛大なお計らい感謝致します。エリナ様もよろしければどうぞ」
『ふむ。ではもらおう』
それからエリナから「やるではないか」という紅茶の感想をもらうと、ヴィクトルを引き渡してオリエンテーションは切り上げ、学園に戻った。
襲撃の証言を取られ、遠隔操作についてはフォートマン家の秘術なので答えられなかったのだが、被害者側であると言うこともあり強くは追及されなかったので1時間ほどで解放された。
「今日は大変だったわね。ルーク」
解放されるとアイリスが抱きついてきた。
「あれできてるよな」
「多分。先お茶注いでもらう時に襟の中が見えて鎖骨にキスマークあったから」
その場に居た主人公たちが勘違いしているが、アイリスの前で否定するとキレるので後日解くことにしよう。
「ええ。疲れまし──」
「あの時のメスの匂いがする……」
胸の中でアイリスが顔を上げて、光のない目で見つめてきた。
「ねえルーク。コックピットであの女とナニをしてたの? 私は別にそういうのどうでもいいけど、単純な興味で知りたいな。寮に帰ったらあの女とヤッたことを私にしてよ。あの女との記憶全部私で上書きしてあげるから。また同じことしたら私のことを思い出しながらすることになるね。これで別の女といってもずっと私と一緒だよ」
「かしこまりました。お嬢様」
見てる範囲で接してたから大丈夫だと思ったが前回のがあったためダメらしい。
取り憑かれたように指の先でキスマークをつけた部分なぞるアイリスをお姫様抱っこすると寮に戻る。
ないことを再現などできないので、食事に眠剤を盛っておこう。
──
「オリエンテーションにてヴィクトルから襲撃がありました」
『定時連絡ご苦労。剣聖の倅の仕業ということは剣聖がアイリス様を亡き者にしようとしているようだな。後々のクーデターのために現在邪魔者の排除にかかっていると見ていたがここまで派手にやるとはな。奴には消えてもらい、穏便にことをすませる必要がありそうだ。私は今レーネ様と共に戦地にいる。頼めるか?』
「お任せください。父上」
───
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