第13話 誰も乗っていないのに1人でに!
「俺を捕縛したとて〈試作剣〉があと三体いる。貴様らがここから生きて帰れる保証などない」
「伏兵が襲撃することはできぬのではないですか? こちらを落とすと言うことは捕縛されたヴィクトル様の命まで散らすことになるのですから」
「……残念だったな。俺の命など彼方にとって何の価値はない。すぐに襲撃してこないのは最後に確認をとっているだけだ」
捕まえたヴィクトルを糸で簀巻きにして、操縦席のサイドに転がすとこれからの襲撃について云々し始めた。
人質としての価値なしか。
フラグを作成する役割があるから捕らえたのでついでみたいなものだが有れば楽に終えれそうだったので残念だな。
『なんだこいつら!?』
「ほら、見ろ。攻めてきた。俺を捨てることに躊躇いなどない」
残りの〈試作剣〉を確認するとヴィクトルはヘラったのか、半泣きで微笑み始めると三体一斉にこちらに武器のガトリング、2丁拳銃、ミサイルポッドを向けた。
「勿体ないですね。ものは使いようだと言うのに」
「な、何を?」
ヴィクトルの頭を掴んで魔導回路に干渉する。
「ヴィクトル様の魔導回路に干渉し、シンズの操作権限を奪取しました。今から遠隔操作します」
崖上にあるシンズを動かすと両手に持ったバズーカーで背後からガトリング持ちと2丁拳銃持ちを撃つ。
『グアアアアアア!!』
『何事だ!』
『おいマジかよ! 誰も乗っていないのに1人でに!』
大破し2体の〈試作剣〉から絶叫が上がると敵味方全員がそちらの方に目を向ける。
ミサイルポッド持ちが俺の〈剣〉──スレイブから目を離したので、スレイブの固有剣技の燕返しで仕留めにかかる。
今の手持ちはバトラーから託された細剣だが、威力には変わりはないようで物干し竿と同じようにバラバラになった。
刺客追加三名の始末完了だ。
一応手を借りたことだし、ヴィクトルに礼を言っておくか。
「ヴィクトル様のおかげで下郎を始末できました。感謝します」
「ハア……ハアハア……♡」
ヴィクトルは目を見開くかと思うと顔を伏せて、身を縮めて息を荒くし始めた。
マイナスに働いたみたいだな。
まあこいつには目の敵にして貰った方がフラグが立ちやすいからそっちの方がいいか。
───
続きを書くモチベになるので、是非とも星⭐︎⭐︎⭐︎、フォローお願いします!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます