第8話 3日目 深夜 美味しそうにゃー

[猫監視モード配信開始します]

『あれ?何だこの配信』

『でも、お嬢の配信だよ』

『さっき終わってたよな』

『こんな夜に初めてだな』


(眠くにゃい……)


 クイーンはお昼寝してしまったから、目が冴えており、トモを起こさないようにベットから出て行った。


『クイーンちゃんの配信か』

『こんなモードがあったんやな』

『お、俺もチビちゃんの配信できたわ。良く寝てるわ』

『おおー』


 クイーンはトモが行く事が出来なくなった二階へと足を運ぶ事にした。


『お!初めての二階だ!』

『何があるのかしら』


(ここは、書斎にゃ?興味ないにゃ)


 書斎には色んな本が棚に並んでいたが、言葉は分かっても意味があまり分からないクイーンにはまだ早かったようだ。


『ご両親は結構な本好きかな』

『今一瞬見えた顔!猫に小判社社長猫谷さんだ!!』

『あの金の小判缶を売ってるあの会社か!!』

『うちの猫ちゃんも好物よ』


 クイーンが次に入った部屋には、パソコンの電気が勝手につき、映し出されるのは猫が缶詰を美味しそうに食べているCMだった。


(美味しそうだにゃー)


『クイーンちゃんの目が釘付けね!』

『あんなに肉を食っておいて、まだ食べる気か』

『育ち盛りなのよ』

『これ以上大きくなったら、逆に生活しづらそうだけどな』


(これはどうやったら食べれるにゃ!!)


 パソコンをペシペシと叩いていると、キーボードに前足が何度か当たる。購入、決済完了となっていた。


『買えちまった』

『え?これ届くの?』

『到着日は明日の朝になっているな』

『明日の朝が楽しみだわ』

『く。俺は仕事だー』

『君の事は忘れないよ』

『骨くらいは拾ってやる』

『か、勝手に殺すなよ』

『ww』

『草w』


(明日届くにゃ!そゆこと?)


 クイーンは階段降りていく。どうやら玄関前で待つようだ。


(まだかにゃ〜)


[猫監視モード配信を終了します]


 クイーンは眠りにつくのであった。

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