第6話話異世界士官候補生、東京観光迷走劇(後編)
巨大化したパンダは町に繰り出して暴れにあばれた。
光線を出したり炎を吐くことはなかったが巨体をもって建物を叩いたりしてひたすら破壊活動。
シーラやコナンたちは巨大パンダを追いかけるが巨体ゆえになかなか追い付かない。
そしてシーラたちはパンダに追い付かれる寸前。
空から白い翼を羽ばたかせ、巨大な白竜が舞い降りた。
そしてパンダに飛びかかって押さえつける。
サバロフ
「あれはドラゴンだ。
まさかこんなところであんなものが現れるとは。」
コナン
「ドラゴンがパンダと戦っている。」
シーラは
「あのドラゴンは何者だろう?」
ドラゴンはパンダの首根っこを押さえつけていたが力負けしたのだろうかパンダはドラゴンの
首をつかんで思いっきり投げ飛ばした。
ドラゴンは投げ飛ばされた勢いのまま建物の屋根を突き破った。
コナン
「やばいあのドラゴン死んじゃうかも。」
シーラ
「とにかく今は私たちができることをしないと。」
フリッピー
「リサ、リサ。」
リサはいつの間にかシーラ達から姿を消していた
おそらくどさくさに紛れてはぐれたのだろう。」
シーラ
「我々はドラゴンを捕まえるために建物の屋根に登れ。
サバロフは私と一緒に巨大パンダを追っかけよう。」
コナンは建物の屋根に飛び乗り、ドラゴンの様子を見に行った。
コナンが屋根の飛び乗りドラゴンに近づいた瞬間
ドラゴンは起き上がり飛んで行った。
コナン
「あぶねぇ、危なかったぁ
とりあえずドラゴンは無事だったか。
ドラゴンが消えた方を見てみるとパンダが遠くで暴れていた。
場所で言うと水道橋の方面である。
シーラ達はなんとかパンダを追いかけた。
シーラは
「ドラゴンも心配だが今はあのパンダを追いかけよう。」
サバロフ
「しかしいくら俺たちが足が速いとはいえパンダはそれ以上のスピード追い付くのは
非情にかと思われる。」
コナン
「そういえばそうだなあのパンダおそらく時速100キロ以上の速度で走っていると
推測される。それに追いついたとしてもどう近づいて戦うんだ?」
シーラ
「とにかく追いかけるしかない。」
サバロフ
「走れるところまで走ってみよう。」
シーラ達はドラゴンとパンダたちを追いかけようと時、珍妙な動物がシーラ達の前に現れた。
ずんぐりとした国産馬のような体つきのパンダが4体いた。
左端のパンダがシーラ達の話しかけた
「わたしたちはパンダキャバリエと申します。
運命のナイトたちを背中に乗せて駆け回る使命を背負ったパンダの幻獣です。」
パンダキャバリエA
「私たちは顔と体毛はパンダの色ですがパンダとは別の生き物です。
でもスピードはサラブレットを凌ぎます。」
パンダキャバリエB
「騙されたと思って乗ってください。」
パンダキャバリエC
「もう乗るしかないでしょ。」
シーラは
「わかった。乗り込んでやる。」
サバロフ
「俺も行こう。」
コナン
「俺はいいや。」
シーラ
「コナンも乗れ。」
皆、パンダキャバリエに乗った。
すると馬のようにパンダキャバリエは猛スピードで走り出した。
彼らの猛スピードで巨大パンダに向かっていった。
徐々に距離が縮む縮む。
しかし
そして巨大パンダは道路を横切り
東京ドームに入ろうとしていた。
そして巨大パンダを追って
シーラ達も道路を横切り
東京ドームに向かっていた。
サバロフ
「あれを避けられないぞ。」
コナン
「どうしよう?」
すると
突然、白き翼を羽ばたかせるドラゴンが現れた。
先回りしてパンダを奇襲しようとしていたのである。
ドラゴンはパンダの頭部を鋭い爪で切り裂いた。
パンダは額からは大量の血を噴き出た。
パンダも負けじとドラゴンに鋭い爪でパンダパンチ
ドラゴンの首元に大ヒット
ドラゴンも首元から大量の血を噴き出した。
ドラゴンとパンダの肉弾戦が続いていく
一方、
シーラ達は道路を猛スピードで走ったまま
東京ドームに向かっていた。
このままだと東京ドームの壁を突き破り、ドーム内にいる人に被害が出る。
正午なので試合などはまだ行われていないが職員たちに被害が出ることは間違いないだろう。
コナン
「よく考えたら近づいたところでどうにかなるのだろうか?」
サバロフ
「ドラゴンとパンダ死闘俺たちがどうこうできる話じゃない。
それよりもどちらか倒れたころ合いを狙ったほうが良いのでは。」
シーラ
「確かに、近づくのは危険かもしれない。
しかしこのまま放っておいたらあのドラゴンとパンダの肉弾戦が続けば多くの人を巻き添えにしていく
そう考えると私たちの出番もあると思う。
とにかく私はあのドラゴンの力になりたくてたまらない。」
サバロフ
「そうか。」
コナン
「じゃあ俺たちも行ってくるぜ。」
一行はドラゴンとパンダに近づき、パンダを攻撃する準備をした。
そしてドラゴンはドラゴンの翼でパンダを叩きつけ
パンダはドラゴンにパンチで応戦し
お互い満身創痍で、いつ倒れるか分からなかった。
いや体格面で勝るパンダの方が優勢であることは明白だった。
ドラゴンは息も絶え絶えの状態に追い詰められていた。
シーラに一本の着信がきたフリッピーからである。
フリッピー
『今どこにいる』
シーラ
『今、ドラゴンのそばにいる。
パンダとドラゴンの死闘だ。』
フリッピー
「実は巨大パンダの弱点が見つかったの?」
シーラ
『なんだい、弱点があるのか?』
フリッピー
「さっき関係者?から話を聞いたんだけど、パンダの背中の左肩甲骨に当たる場所に、巨大化させる核が埋め込まれているみたいなのそれを破壊すれば、パンダは元の姿にもどるって聞いたの。」
シーラ
「それは本当か?」
コナン
『どうやってパンダに攻撃をするんだ。』
サバロフ
「パンダ騎馬のみなさん最後に力を借りたい。」
パンダキャバリエA
「何でしょうか?」
サバロフ
「君たちの俊足を生かしてあのパンダの肩甲骨のところまで何とかして僕たちを運んでほしいたのむ。」
パンダキャバリエA
「わかりました。」
パンダキャバリエB
「でも我々が活動できるのはあと3分ほど、タイムリミットなんです。」
コナン
「どうしてなんだもっといてくれよ。」
パンダキャバリエC
「すいません、我々幻獣なもんで。」
コナン
「たのむよ。」
パンダキャバリエA
「宇宙の摂理には逆らえません。」
シーラ達は
ドラゴンとパンダの肉弾戦を目の当たりにした。
ドラゴンは最期の力を振り絞ってパンダに嚙みつこうとしていた。
シーラ達はパンダの肩甲骨に向かっていった。
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少し前、ベルンは一人のおかっぱの女性を捕まえた。
ベルン
「テイラー捕まえたぞ。」
さらにフリッピーはテイラーの足首をつかんだ。」
「もう逃げられないよ観念しな。」
テイラーは
「やめて、私を離しなさい、私のどこを触ってるの
あなたたち何なの。」
テイラーは必死に抵抗した
ベルンはテイラーの胸元をつかんでいたので
テイラーはベルンの手を噛んだ。
テイラーは
「私に触るな、私をレイプするって言うの、やめてお願いよ。
警察を呼んでよ。」
ベルン
「動物園にさんざんいたずらして挙句の果てに、パンダを巨大化させ暴走させておいて
なにがレイプだ通報だ。」
テイラーは
「炎上覚悟でいたずら動画をチックタックに挙げて有名になって金持ちになりたかっただけよ。」
ベルンはテイラーの胸元から手を離した
だがフリッピーは足をつかんだままである。
テイラー
「いたずらはしたけどパンダを巨大化させたのは私じゃないわ。」
ベルン
「うそをいうな。」
テイラー
「本当よ。」
フリッピー
「この動画見た。」
フリッピーがテイラーの携帯電話を取り上げて動画を見せた。
テイラーは
「私はパンダを巨大化は私じゃないわよ、あれは。」
ベルン
「あれはなんなんだ?」
テイラー
(しまった。)
焦るテイラーは白を切る
「ごめんなさい、あれはね私の友達。」
ベルンはテイラーに
「お前、その嘘は通用しないぞ、正直に話しなさい。」
テイラーは
「この際、暗殺覚悟で話すは、あれは私の勤める店の客がやったことなの?」
ベルン
「客って誰なんだ?」
テイラー
「客と直接話はしていなかったけど、客は言ってたわ、今、生物実験をしている最中だこの世界の適当な動物を巨大化暴走させる実験だ。巨大化ウィルスを入れる実験を成功させる。巨大化ウイルスは肩甲骨左から注入して核を創り出してその核からウイルスを体全体に浸透させ細胞を巨大化させ脳を麻痺させて暴走させるってね。」
ベルン
「盗み聞きしていたのか?」
テイラー
「たまたま聞いていただけよ、それに私、地獄耳のスキルの持ち主よ。」
ベルンは
「その人の名前はなんていうんだ。」
テイラーは
(ここで名前を言えば、あの人に消されちゃう。)
フリッピー
「名前まで吐かせる必要ない、今は弱点を伝える必要がある。」
ベルン
「わかった、テイラーを離してやってくれ。」
フリッピー
「わかった」
フリッピーはテイラーを放した
テイラーは
「私はこれで失礼します。
一つ言っておくけど私はパンダを巨大化させた連中とは直接かかわっていないし何も協力していないわよ。」
そしてテイラーは走って逃げ出した
ベルン
(どうするべきか。)
フリッピー
(あのパンダの核を破壊すれば元に戻すことは可能かもしれない。)
フリッピーは急いで巨大パンダの元に向かったシーラ達に電話をした。
ジェイソンの仮面は目立たない場所でドラゴンと巨大パンダの死闘を観戦している。
ジェイソン仮面A
「この光景は実に見ものだウィラリア以外でみられる日が来るとはな。」
ジェイソン仮面B
「あのドラゴンはしぶといな、まだ生きてやがる」
ジェイソン仮面C
「しかしあれだけの傷を負えばいずれは死んでしまうだろう。」
ジェイソン仮面D
「今回のこの実験、合格とだけは言っておこう。」
ジェイソン仮面A
「この実験が終われば世界中に散らばる我々の仲間を集めて大作戦にうつる。」
ジェイソン仮面C
「我々は世界を混乱に陥れた後、我々の新世界の秩序を打ち立てるのだ。」
ジェイソン仮面D
「ウィラリアそしてこの世界は我々の手でまったく新しい世界に生まれ変わる。」
ジェイソン仮面B
「巨大パンダの暴走を阻止しようとしているウィラリア人とドラゴンは消し痛いところだが
今回は見送るとしよう。」
ジェイソン仮面C
「パンダの暴走を食い止めたところで奴ら程度の力では我々を止めることなどできないからな。」
ジェイソン仮面D
「あの程度の力で我々には到底かなうまい。」
ジェイソン仮面B
「まぁせっかくだから最後まで見届けるとするか。」
そしてジェイソンたシーラ達はパンダキャバリエに跨り爆走した。
とうとう巨大パンダの体に張り付くことができた。
ドラゴン最後の力を振り絞り巨大パンダの首元に噛みついた
巨大パンダはドラゴンの頭をつかみ引き離そうとしていた。
ドラゴンの口の中には血の塊が溜まっている
巨大パンダの体もまたドラゴンと自からの血で血まみれだ。
そしてドラゴンの口から血を噴き出した。
ドラゴンの体はボロボロである。
パンダの背中に取りついたのはいいが血のりと思うように進まず巨体を大きく揺らすのでなかなか肩甲骨場所までたどり着くことはできなかった。
サバロフを乗せていたパンダキャバリエがとうとう揺れに耐えきれず落ちた
つづいてコナンを乗せていたパンダキャバリエも落ちた。
シーラだけが唯一の希望である。
揺れる中必死で肩甲骨まで走るパンダキャバリエ
しかし最後のパンダキャバリエも落ちてしまった。
しかしシーラは落ちていない。
シーラはなんとか肩甲骨までたどり着いた
そして大剣を異空間ストックから取り出して思いっきり切り裂いた。
すると傷口から漆黒に光る黒い核のようなものを見つけた。
その黒い核に剣を突き刺そうとした瞬間
シーラは巨大パンダにつかまれた。
首元を噛み続けていたドラゴンはシーラをつかんでいるパンダの左腕に噛みついた。
巨大パンダはつかんでいたシーラを投げつけドラゴンの脳天にパンチをした
ドラゴンは気絶して動かなくなった。
シーラも投げつけられた衝撃で気絶していた。
あと一歩で巨大パンダの暴走を食い止めらるはずだが徒労に終わった
しかし振り落とされていたはずのコナンとサバロフが巨大パンダの上空から急降下攻撃をしていた
サバロフの槍は槍を大回転させ巨大な真空波を放った。
さらにコナンの大検は強烈な衝撃波を放った。
ふたつの猛撃は巨大パンダの黒い核を打ち砕いだ。
パンダは黒い核を破壊された。
巨大パンダからは膨大な煙が噴出した。
煙が消えた後には普通の大きさのパンダに戻っていた。
ドラゴンの姿は消えていた。
シーラがたたきつけられた先は運よく、クッションが敷かれていたゆえに
シーラはそれほど致命傷にならなかった。
サバロフはシーラに駆け寄った。
「大丈夫か。」
シーラは
「私は平気です。それよりドラゴンの方は。」
サバロフは
「ドラゴンはいなくなったようだ。」
コナン
「ドラゴンの方は大怪我を負っていたけど生きてたのかな。」
シーラは
「心配だね、もしドラゴンが死んでいたら悲しいよ。泣きたくなるよ、
あれだけ奮闘していたんだから。」
コナンは
「とりあえずシーラさんの怪我が心配だ。」
シーラ
「私の方は心配ない、応急処置をすれば何とかなる。」
コナン
「シーラがそこまでいうならいいんだけど。」
シーラは
「それよりあのドラゴンはどこかで見かけたような気がするんだ。」
サバロフ
「気のせいだろ。」
シーラは
「いや、どこかで会っている気がするんだよな、ドラゴンの姿だけど。」
サバロフ
「気のせいさシーラ、きっと気のせいだよ。」
コナン
「そうだぜシーラ、気にすることないぜ。」
コナン
「気のせい気のせい。」
シーラ
「まぁとにかく今日は疲れたね。帰ろう。」
コナン
「そうだね帰るか。」
シーラとコナンが帰ろうとするとジェイソンの仮面をした4人組が寄って来た。
ジェイソン仮面A
「本日は奮闘ご苦労様。」
ジェイソン仮面B
「君たちの奮闘一部始終見ていたよ。」
ジェイソン仮面C
「まさか、1士官候補生の男女3人と1匹の幼竜がパンダのバケモノ相手にここまでやるとは評価に値する。」
ジェイソン仮面D
「実に実に見事な活躍だった。」
続いて
ベルンとフリッピーもまた東京ドームに現れた。
ベルン
「シーラ、コナン、サバロフ、こいつらがパンダのバケモノを巨大化させた黒幕だ。」
サバロフ
「現れ方とセリフで一目瞭然だって。」
コナン
「どう考えても黒幕って雰囲気だろこいつらの風貌。」
サバロフ
「おそらくグロースがスパイ容疑をかけている者が数人いるはず。」
ベルン
「こいつらのうち2人の声は知っている。
しかもそう遠くない日に会った人間だ。」
ジェイソン仮面A
「たしかにベルン君とは遠くない日に出会ったことは確かだ。」
ジェイソン仮面B
「互いの身の上話をよく語り明かしたものだ。」
ジェイソン仮面C
「まぁ我々は記憶を消す能力なども持っているんだから仮面を外したらどうだい。」
ジェイソン仮面A
「それもそうだね、驚いた顔が見たいからね。」
ジェイソン仮面B
「では外すとしよう。」
ジェイソン仮面A とジェイソン仮面Bは二人同時に仮面を外した。
その素顔を見たベルンは驚愕の表情をした。
昨日語り明かした
勇者グランマーレと賢者イライジャが目の前にいたのである。
ベルンは
「まさか貴方がたがいるとは思いもしませんでした。」
ジェイソン仮面Cは
「さぁ私も外して見せようか。」
そしてジェイソン仮面Cも仮面を取った。そしてフードも下げた
口元には牙、赤い髪、尖った耳鋭い目つき
討伐されたはずの魔王ダーニッシュと思われる人物が目の前にいた。
ベルン
「魔王ダーニッシュではないのか?」
魔王ダーニッシュ
「いかにも私は魔王ダーニッシュだ今ではこの二人の賢者と勇者、二人と利害一致して協力関係にある。」
ベルン
「魔王と賢者と勇者がなぜここにいるんだ。」
勇者グランマーレ
「魔王と私は旧知の仲だったのだが互いに対立関係にあり敵同士だった。
ところが最近になってお互いの主義主張が合致し共闘することにした。」
賢者イライジャ
「我々は魔王ダーニッシュを倒してはいない。
魔王ダーニッシュを倒とうその報告をして彼自身はフレック公国に身元を庇護することにした。」
勇者グランマーレ
「フレック公国もダーニッシュを匿っていた。
フレック公国は多様性と平等と自由を愛するお国柄、協商連合とも友好関係を持つ国」
賢者イライジャ
「表向きは魔王を討伐した英雄を装って我々は裏で協商連合とフレック公国、魔王軍と共に世界を変革する運動に参加することにした。」
魔王ダーニッシュ
「フレック公国の国王は我々と同じ考えを持つ同志の同志、魔物とも共存できる唯一の国。」
勇者グランマーレ
「それに対してバース王国は大国ながら身分制度や差別がはびこる悪しき国。」
魔王ダーニッシュ
「世界はこの世界とウィラリアを含め一度混沌に陥れないといけない
そうでもしないかぎり世界は革新できないだろう。」
勇者グランマーレ
「ベルンといったなお前のような貴族がいる限り世界は変わらない。」
ベルン
「昨日の英雄譚はすべて作り話だったのか?」
勇者グランマーレ
「すべてがすべてではない、我々を美化するために一部を改ざんしているがな。」
ベルン
「昨日のぼったくりもショックだったけど、今の話さらショッキングだ。」
ベルンは自分の耳を疑った。
勇者グランマーレ
「昨日も俺たちのために大金支払ってくれたよな。
あれはお前の親の金なんだろ。」
ベルン
「まぁ仕送りや小遣いからねん出しましたけど。」
勇者グランマーレ
「君のようなボンボン貴族がのさばっているからウィラリアの封建世界はどんどん堕落していったんだよ。」
賢者イライジャ
「お前らは貴族という地位にあぐらをかいて、自分たちだけ特権階級だと勘違いして、自分以外の種族を下に見てきた。」
魔王ダーニッシュ
「そのくせウィラリアに住む人間は自分たちより格下の存在だと思っている。」
賢者イライジャ
「特にウィラリアの封建社会は酷いぞ。」
勇者ダーニッシュ
「この世界にて救われるべき最貧国以下といっても過言ではない。」
魔王ダーニッシュ
「魔族とレッテルを張られた者の暮らしは過去そのもの。」
賢者イライジャ
「封建既得権益保護のウィラリアの諸侯よりも我々は魔物との共存を選んだ。」
魔王ダーニッシュ
「魔族とは対話ができないような奴らなど滅んでしまえとすら思っている。」
勇者グランマーレ
「そんな奴らこそウィラリアを滅ぼす悪の枢機卿だ。」
ベルンは
「言いたいこといいやがって言っておくけどすくなくとも今の僕たちは悪の枢機卿ではないはず。」
シーラ
「そうただの士官学校候補生にすぎない。」
勇者グランマーレ
「今はそうでも封建制の国ゆえいずれ貴族である君たちもそうなる。」
ベルン
「言いたいこと言いやがって我慢できなくなったいくぞ。」
シーラ
「そうだな。」
シーラ達は勇者グランマーレと賢者イライジャと魔王ダーニッシュに立ち向かった。
勇者グランマーレは
「愚かなやつらだ、こんなことで俺たちにかなうと思っているのか。」
グランマーレは軽く剣を振った。
恐ろしい剣圧がシーラ達を襲う。
シーラ達の体は吹き飛ばされてしまった。
4人とも強く壁に叩きつけられた。
サバロフは槍を大回転させグランマーレとイライジャに向けて
強烈な突風を放ったがしかしイライジャが軽く手を添えるとその突風はかき消された。
イライジャはサバロフの槍に指をあてて雷魔法を軽く発生
雷魔法は槍を砕きサバロフもビリビリと感電した。
魔王ダーニッシュは
「ベルン君、君には恨みはないよ。」
魔王ダーニッシュは鋭い爪を露出させた。
「この爪、おそらく巨大パンダやドラゴンのそれより10倍ぐらい強烈だと思うから。」
ダーニッシュは一指し指を一本突き出して、ベルンの肩を突き刺した
ベルンの肩からは血が噴き出しベルンは激痛のあまり苦悶の表情を浮かべた。
勇者グランマーレ
「君達なんて俺達にとっては無力同然、無力だ。
君達は俺たちにかなうことは決してできないのだ。」
賢者イライジャ
「魔王と丁々発止にやりあう俺たちとひよっこ士官候補生がタメを張ること自体大間違い。」
勇者グランマーレ
「俺ならさきほどの幼竜が100匹襲っても楽に打ち払うがな。」
賢者イライジャ
「この程度の力で俺たち相手に立ち向かうのは自殺行為もいいところだ。」
シーラは気になっていた
「4番目の仮面の男は終始何もせず無口だがどうしたんだ?」
コナン
「たしかに最後の仮面の男は何もしていない。」
シーラは質問した
「仮面を脱いでいない男はなぜ何も語らない何もしない?」
魔王ダーニッシュ
「知りたいか?」
賢者イライジャ
「男と言ったが男とは限らないぜ。」
賢者イライジャ
「その仮面の男の正体は秘密だ。」
勇者グランマーレ
「ただしこれだけは言っておく、ヒント程度だけどなビスリル士官学校に潜んでいるスパイであるかもしれない、あくまでもヒントだけどな。」
魔王ダーニッシュ
「言えるのはここまでだ、そろそろとどめをさすけどいいかな。」
4人は死を覚悟した。
ベルン
「ここまでか?」
シーラ
「私の夢が叶わなかったよ。」
コナン
「俺は死にたくないよ。」
と次の瞬間、まばゆい光が辺り一面を覆った。
4人はまぶしさに目をつぶってしまった。
同時に勇者グランマーレ達も目を閉じた。
眼を開けた瞬間、目の前にはフードを被った神聖な聖人らしき男女が4人立ち並んでいた。
1人はリサを抱えている。
リサはひどく傷ついているようだ。
おそらく巨大パンダの大暴走に巻き込まれ負傷したのだろう。
勇者グランマーレは
「いったい誰だお前たちは。」
賢者イライジャ
「グランマーレ落ち着け俺はこいつらのことを少しだけは知っている。」
魔王ダーニッシュ
「あまり相手にしたくない奴らだ。」
勇者グランマーレ
「退却だな。」
賢者イライジャ
「深入りは禁物だ撤収。」
魔王ダーニッシュ
「ずらかるぞ。」
そして勇者グランマーレ達は転送魔法を使い立ち去った。
リサを抱えたフードを被った者が語り掛けた。
「リサはこのまま連れて帰る。」
フードマンA
「リサは予言の戦士、ここで死なせるわけにはいかない。」
フードマンB
「今回の騒動、目撃者の記憶は改ざんしておいた。」
フードマンC
「君たちは今後リサとは関わらないでくれ。」
フードマンD
「そして我々のことを忘れてくれ。」
フードマンA
「リサのことも忘れてくれ。」
シーラとフリッピーは反論した
「それは嫌です。」
フードマンA
「それはできない相談だ嫌でも記憶改ざんさせてもらう。」
フードマンB
「そなたたちの楽しい東京観光とこの戦闘で得た経験実践訓練、その他もろもろの記憶は消さないでおくから安心しろ。」
フードマンC
「しかし我々と出会ったこと、リサについての記憶だけは消させてもらう。」
フードマンAが手を天に上げたと同時にまばゆい光が辺り一面を照らした。
5人はあまりにもまぶしいがために目を閉じた
眼を開いた瞬間
5人は泊まっていたホテルで各ベットで目を覚ました。
コナン
「僕たちみんな東京ドームにいたのにどうしてここに居るんだ。」
ベルン
「どうやら私は酒を飲んだせいでとんでもない夢を見たらしいな。」
サバロフ
「たしかにベルンは二日酔いだったもんな、東京ドームで巨大パンダを打倒してそしてそれから仮面を被ったやつらに絡まれ殺されかけたところまでは覚えているんだけどな。」
ドアをノックする音が聞こえた
ドアを開けるとシーラとフリッピーがいた。
シーラ
「お前たち目が覚めたか、先ほどスマホでニュースを見たんだけどご存じか?」
サバロフ
「ニュースってパンダ騒動のことか?」
フリッピー
「たしかに私たちはパンダ暴走を食い止めた。」
ベルン
「俺とお前は女装ウィラリア人を突き止めて詰めに詰めてそれから追いかけただけだろ。」
フリッピー
「でも弱点教えた。」
ベルン
「たしかにそうだ。でも俺があの女装ウィラリア人と出会って関わってなかったら弱点知ることもなく大惨事になっていたかもしれないぜ。」
フリッピー
「たしかにベルンがいてくれて良かった。」
シーラ
「尻に惹かれぼったくりにあっただけなのに何を言う。
それよりもこのニュース見てくれ。」
シーラはウィラリア語で翻訳したニュース記事を皆に見せた。」
ニュース記事
(0月0日正午東京台東区付近で震度5ほどの地震が発生、負傷者120人死者0人
特に東京ドーム内部の一部も倒壊。
震源地は不明である、本日行われる中日VS 巨人の試合は地震のため延期とのこと。)
さらに怪奇現象コーナー
東京台東区に0日0日に起きた震度5の大地震と同時に起きた怪奇現象について
東京ドーム職員の目撃談
「私はドラゴンと巨大パンダの激闘を目撃した。」
東京ドーム職員、銘芽埴次郎さん
「正午、巨大パンダとドラゴンの死闘をたしか目撃した。
それだけじゃないパンダに乗った大男と大女が巨大パンダに乗りかかったり
飛び移ったりしているたところを目撃した。
知らなう間にドラゴンは消え、パンダは元の大きさに戻ってドーム中央部で倒れていた。」
もう一人の職員、大琴愛蔵さん
専門家ゴーレム馬場
「たしかあの地震は偶然とは言い切れません、現に上野動物園から東京ドームに続く道路のみが損壊、何かの意図、意思が偶然破壊したかのよう、そして次々とあがってくる目撃談、怪奇現象とつながっているとしか言いようがありません。」
上野公園付近の住人や通行人もまたそのような現象を目撃したと語る。
しかしはっきりとした記憶はないようだ。
翻訳された記事はここで終わる
コナン
「結局、記憶改ざんされたんだな。」
サバロフ
「ドラゴンと俺たちによるパンダの死闘、俺ははっきり覚えているぜ。」
ベルン
「当然だ。」
コナン
「お前、後から駆けつけてきただけだろ。」
シーラ
「あれこれ考えても堂々巡りするだけだせっかく観光に来ているんだ、もう面倒ごとに巻き込まれないだろうから外に出てどこか行こう。」
ベルン
「それはいい考えだ、でもたしかガイドがいたみたいなんだけどどんな人だったか思い出せないな。」
サバロフ
「俺も同じことを考えていた。日本語を話していろいろ尽くしてくれたんだけどな。」
コナン
「たしかにガイドいた気がするけど名前思い出せないよ。」
フリッピー
「名前どころか顔すら思い出せない記憶消された?」
シーラ
「そうかもねさあ行くぞ。」
4人は外へと出るとそこには顔見知りの男が2人いた
2人はモンゴルの民族衣装のような恰好をして待ち構えていた。
サバロフ
「あなたはカウギさん。
それにダックマンどうしてお前まで」
カウギはいきなりサバロフをつかんで投げ飛ばした。
サバロフ
「ぐはっ」
続けてカウギはサバロフの腰をつかんでぐいぐい締め上げた。
カウギ
「サバロフ、サバロフ、サバロフ!
どうしたここまでか、男ならあきらめずに立ち向かってこい。」
サバロフはカウギの首根っこをつかんで頭突きした
カウギも負けじと頭突きで反撃。
2人の激しい頭突きの応酬は互いにダメージを負い続けた。
シーラ
「サバロフ大丈夫か?」
コナン
「あいつらは何者なんだ?」
フリッピー
「カウギさん流の挨拶なのでは?」
ベルン
「師弟の肉体言語的な挨拶ってやつだな。」
カウギの手を振りほどき締め技から自由になったサバロフは
カウギにひたすら張り手、カウギも負けじとひたすら張り手をサバロフに打ち込んだ。
そうこうしている間に互いに吹っ飛んだ。
カウギ
「しばらく見ないうちに強くなったなサバロフ。」
サバロフ
「カウギのおじきも相変わらず手荒い挨拶をしますな。」
互いに大笑いした。
コナン
「いったいどういう関係なんだ?
「それにしてもコデル平原の人間って野蛮いや手荒いんだな。」
サバロフ
「コデル平原の民族が野蛮?
まあいいカウギは相撲の兄弟子的存在そしてダックマンは弟弟子的存在。」
コナン
「サバロフって相撲をしていたんだ。」
サバロフ
「日本人が忍術や空手を習うみたいにコデル平原の民はみんな当たり前のようにするぞ。」
シーラ
「この前、カウギさん言ってたねサバロフに会ったらとっちめてやるみたいなこと。」
カウギ
「相撲でいうかわいがり、しごき的な意味なんだけどね。
兄弟子は弟弟子かわいさのあまりまぁ今みたいに手荒く相撲でかわいがるわけよ。」
サバロフ
「カウギさんぐらいですよ、おれはダックマンにはこんなことしないぜ。」
ダックマン
「私も後輩にはあんなことしませんよ。」
ベルン
「あ~思い出した、今回の東京観光買って出たのダックマンだった。」
コナン
「俺も思い出した。
ダックマンが上野のガイドしていたんだよな。」
ダックマン
「私でも」
カウギはダックマンの尻をたたいて
(ここはガイドをしていたことにしとけ。」
ダックマン
「そうですね、私が今回もみんなを引率してましたね。わっはっは。」
シーラ
「そうだったよ、すっかり忘れていた。」
フリッピー
「それにしても今日は暑いな。
みんな汗かいているよ、暑いならクーラーのある店で涼めばいいのに。」
カウギ
「そう思って、初夏の風物詩、アメ横の海鮮居酒屋に誘おうと思っていたところだ。」
ダックマン
「海の幸、川魚の寿司、天ぷら、焼き魚、刺身、なんといっても酒盛り!」
フリッピー
「おごってくれるの。」
カウギ
「もちろん、みんな今日、東京ドームのパンダ騒動で活躍したからな。」
ダックマン
「海鮮丼たくさんいただきましょう。」
サバロフ
「俺は大トロ大穴が食べたいぜ。」
シーラは
「私、大好物はブリです。」
カウギ
「まかせとけ。」
こうしてアメ横の海鮮居酒屋に入って
大いに宴会をした。
海鮮居酒屋のビールや銘酒を堪能して、そして海鮮料理に舌鼓を打った。
コナン
「この天ぷらサイコー。」
ベルン
「俺は焼き魚が絶品だ。」
シーラは
「私の大好物はブリです。
このブリ、最高。」
フリッピー
「私はカルパッチョがおいしい。」
サバロフは
「大トロ大穴がサイコー。」
カウギは
「この刺身が最高だな。」
シーラ
「フリッピーはあっさりしたもの好きだな。」
フリッピー
「シーラはビール飲みすぎ、というかドリンクも飲みすぎ
飲みすぎ体に悪い。」
酒が周り互いに今回の観光の武勇伝を語る。
シーラ
「私がパンダの核のある部分を切り裂いていなかったらおそらく被害甚大、今町は火の海になっていただろう。」
コナン
「だが、サバロフと俺がとどめを刺したんだぜ。」
サバロフ
「パンダキャバリアに落ちる寸前に俺たちは巨大パンダの頭に向かって大ジャンプして
事前に乗り移っていたからな。」
シーラ
「ではなぜ、その時に攻撃しなかった、手柄横取りしやがって。」
コナン
「攻撃のチャンスをうかがっていただけさ、誰も巨大パンダ騒動のこと忘れているのに手柄とか関係ないだろ。」
シーラは
「まあたしかにその通りといえばその通りだ、ベルンとフリッピーは駆けつけてきて何もしなかったけどな。」
フリッピー
「私が弱点教えなかったらシーラ達困っていた。」
ベルン
「俺なんて女装ウィラリア人突き止めたんだぞ。」
シーラ
「お主はぼったくられた恨みを晴らしたかっただけだろ。」
コナン
「そうだぞ、騙された恨み腫らしたかっただけだ。」
ベルン
「俺がいないと巨大パンダ騒動解決できなかったぞ。
間接的な功労者は俺だと言っても過言ではない。」
カウギは笑いながら
「お前らは喧嘩するほど仲がいいな。」
サバロフ
「たしかに喧嘩するより仲がいいのは確かだぜ。」
シーラ
「ところでダックマンさんとカウギさんは東京のことどう思っているんだ?」
フリッピー
「フリッピーも知りたい、住むと旅行するとでは全然違うと聞く。」
ダックマン
「俺は好きですよ、日本の文化はすべて素晴らしいと思います。
日本人がなぜこんな素晴らしい文化を持っているのか不思議に思うぐらいです。」
カウギ
「金も稼げるし、便利だしねいい場所であることは間違いない。」
コナン
「そういえば、アメ横の海鮮居酒屋の支払いはどうなっているんだ?」
カウギ
「心配するな俺が驕るから大丈夫大丈夫。」
サバロフ
「師匠なら当然。」
フリッピー
「さすがはカウギさん、心遣いに感謝します。」
シーラは
「では遠慮なくいただきます。」
ベルン
「日本食サイコー。」
そして楽しい宴会は夜遅くまで続いた。
夜中アメ横を散策した、アメ横は実に多様性に溢れ混沌とした街であるウィラリア人や外国人ばかりで見ていて飽きない。
様々な文化や民族が交じり合い一つの街に形成されるのも面白い
様々な国の食べ物や飲み物が売られ食べ歩きを楽しみながら歩いていると
するとカウギやシーラやフリッピーにとって見覚えのある小男とすれ違おうとしていた
シーラ
「あれって。」
フリッピー
「うんあいつよ。」
カウギは怯えながら
「なんであいつが東京にいるんだ。」
小男はかつてシーラ達がお縄にしたニケティスとうり二つの風貌をしていた。
小男はシーラ達を目があったが特に気にすることもせずそのまま通り去った。
シーラ
「ほっ。」
フリッピー
「過ぎ去って安心安心。」
カウギ
「殺されるかと思ったトラウマものだよ。」
サバロフ
「たぶん、ニケティスのそっくりさんかそうでなければ近親者か何かと思うのだが。」
ベルン
「あんなのただのホビットのチンピラだよ。」
シーラ
「でも顔がそっくりだったな、まさかニケティス本人かと思ったぞ。」
コナン
「似てる奴なんているから勘違いしても仕方ないぜ。」
サバロフは
「日本の夜は長いからまだまだ遊び足りないよな。」
フリッピー
「アメ横の店見て回りましょう。」
そして深夜までアメ横を巡りに巡ったカウギとダックマンがひたすらガイドをして
みんなを楽しませた、カウギとダックマンは知っている限りの東京の知識などを披露して皆を楽しませた。
次の朝ダックマンがホテルにやって来た
ダックマン
「皆さん、ガイド料を徴収しに来ました。」
コナン
「いくらかかるの?」
ダックマンは
「ガイド料は200ローグです。本来なら500ローグですが、皆様の今回の奮闘ご活躍により、300ローグ分は割引させていただきました。」
ベルン
「ダックマン君は最高だはい200ローグ。」
シーラ
「ベルンすまない後、後でお主に割り勘で支払うことにするよ。」
ベルン
「みんなには危険な思いさせたしいいってことよ。」
サバロフ
「仲間ではないか俺の分は後で君に払うとするよ。」
コナン
「そうだよ。」
ベルンは遠慮がちに
「いいっていいって。」
コナン
「じゃあ遠慮なく、でも後でベルンに支払うわ。」
サバロフ
「俺だって後で払うからな。」
フリッピー
「ベルンさん優しいです、私もベルンさんに後で支払います。」
ダックマン
「みなさんお優しいですねじゃあ東京駅までお見送りします。」
ダックマンの引率の元、ホテルから東京駅まで電車を使い行くことになった。
サバロフ
「ダックマンいつもすまないなありがとう。」
サバロフはダックマンに抱き付いた。
強く強く抱きしめた。
ダックマン
「サバロフさん、強く抱きしめすぎですよ。」
ちょっと様子がおかしい。
サバロフはダックマンを持ち上げ前に前に強く押し出した。
ダックマンは前へ前へと押されながら
(サバロフさんどうしたのですか?)
サバロフは
「ダックマン、男なら押し返せ。」
ダックマン
「もしかして相撲?」
サバロフ
「そうだ兄弟子のしごき相撲だ、男なら押し返せ。」
シーラ
「サバロフあんたバカだろ。」
フリッピー
「コデル平原の男の風習、特殊過ぎる。」
ダックマン
「わかりましたサバロフさん私もあなたの愛に応えて押し返させていただきます。」
ダックマンはサバロフのつかみ技から脱出
そして体制を整えダックマンは強く強く押し返してた。
ダックマンの顔色はみるみる変わって真っ青になった。
サバロフ
「いいぞダックマン。」
ダックマン
「まだまだ。」
ダックマンはさらに強くサバロフを押し出した。
だがダックマンは青色吐息
サバロフ
「どうしたダックマンもう限界か。」
ダックマン
「いえ、まだまだやります。」
ダックマンの奮闘を感じ取ったサバロフは
サバロフ
「よくがんばったさすがだな。」
ダックマン
「はいこちらこそ。」
サバロフ
「別れの挨拶はなしだ達者でやれよ。」
ダックマン
「はい。」
サバロフたちは異世界ゲートをくぐりウィラリアに戻った。
ダックマンは彼らを見送り東京駅を後にした
ダックマンのもとに誰かが話しかけてきた。
「もらってきたか?」
ダックマン
「ええたんまりもらってきました。」
そこにいたのはカウギだった。
カウギ
「本当はガイド料なんてもの取らないんだけどこちらも生活が苦しいんだ、取れる物は取っておかないとな
なぁダックマン。」
ダックマン
「そうですね、カウギ、昨夜、俺のおごりだ遠慮なくのめって演出すごい効果ありましたよ。
株も上がりましたね。まさに肉を切らせて骨を切る。」
カウギ
「ああ、海鮮料理屋の宴会料もそれほど安くなかったけど、いい投資ではあったよ。あとは適当にアメ横ぶらついて安い物食わしておけば十分だしな。」
ダックマン
「ええ、後日、ガイド料として徴収すればこうやって元がとれるすごいっすね。」
カウギ
「そしてお前がした覚えもないガイドをしたことになっているんだろ、何ならそのガイド料も上乗せしたらいいって話だ。」
ダックマン
「200ローグ、だいたい800円でしたが円安で今では20万ほどかなり稼げましたな。」
カウギ
「ああ、じゃあ半分もらっとくよ。」
ダックマン
「了解しました。カウギの兄さんまたあいつら来たらよろしくお願いします。」
カウギ
「そうだな今度は2人で一緒に案内するのがいいかもな。」
ダックマン
「そうっすね、そんときゃたんまりいただきやしょう。」
こうして二人は仲良く肩を組みどこかへと去った。
東京のどこかに。
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東京のとある違法賭場場
裏通りにある違法ギャンブル場である、客はごろつきや反社会勢力ばかり、当然主催者も反社会組織が運営している。違法賭博ゆえに年齢、性別、種族のことは不問で誰でも参加できる。
場内では昔懐かしのチンチロリンが行わている。
丁半とさいころを仕切る胴元はどこかしらこざっぱりとした好青年
日本人の中肉ちゅうぜの眼鏡をした好青年である。
好青年
「丁か半か?」
客
「半」
「半」
「半」
客
「よしよしよし、俺は勝ちだ。」
好青年は丁をだした
丁に大金を賭けた中高年の客は大喜びした。
好青年は
「はい、お客さんの勝ち、10000円キャッシュバック。」
中高年の客
「おおお~い、勝った勝った。」
客
「くそー」
客
「ちくしょう。」
客
「なんで俺が負けてんだよ。」
悔し泣きが響き渡る場内にて少女の声が
少女はどことなく風貌がリサに似ていた。
左目に眼帯をして首と右手と左脚に包帯を巻いている。
少女
「私も丁だよ。」
少女は5万円を手渡された
次の勝負が開始
結果は半である
先ほど1万円をゲットした中高年男性の客は嘆いた
勢いづいてさきほどのお金を全部賭けてすっからかんになったのである。
中高年男性
「やっぱり俺は運に見はなされた。」
他の客も勝てた者がいず
「俺らも負け。」
「次こそはかつ。」
と嘆きの声で満ち溢れる
そんな中
少女の声が
「私又買った。」
客
「またかよ、あの小娘はいつ勝つんだよ。」
好青年
「お嬢ちゃんつよいねはい10万円、では次の勝負行きます。」
次の勝負が開始
結果は半である
中高年男性の客は叫んだ
「ちくしょう。俺は運がねぇ~。」
他の客も負け続きの悔しさから
「次は勝つぜ。」
「俺も勝ってみせるぞ。」
「俺も勝つ。」
という嘆きの声が
どうやら勝ったものはいないようだ。
肝心の少女は
「また勝っちゃったよおじちゃん。」
好青年
「おじちゃん、おじさんて呼ばないで下さいよお嬢ちゃん、でも勝ったことは事実だはい20万円。」
少女
「わーいやったおじちゃん大好き。」
好青年はどことなく焦っている。焦りに焦っている。それでも
好青年
「次の勝負開始します。」
結果は半である
中高年の客
「くやじいよおお。」
ほかの客も負けっぱなしで
「次こそは勝つ。」
「絶対勝つ。」
と叫び合う
そんな中
少女が
「また勝った。」
好青年
「お嬢ちゃんつよいね、はい次のご褒美はこれです。」
襖の奥から屈強そうなごろつき10数人が出てきた
ごろつきA
「イカサマしやがって返さないぞ。」
少女
「イカサマなんかしてないよ私は運がよかったの。」
ゴロツキB
「うそつけイカサマしてるだろ、どうしてイカサマしたか吐け。」
ゴロツキA
「吐かせたくなければ吐かせるまで。」
ゴロツキC
「女の子だからって手加減しないぜむしろいたぶり痛めつけたやる。
うぇーい楽しみ楽しみ。」
ゴロツキたちは束になってリサに襲い掛かった。
客はあまりの恐怖でその場を立ち去った。
その場の全員逃げた
残ったのは少女一人とゴロツキ10人だけである。
少女は戦闘態勢に入った。
ゴロツキをパンチや蹴りで次々に一掃した。
ゴロツキたちを全て倒し終わると
少女は
「おじちゃんはかかってこないの?」
好青年
「まぁね切り札はまだまだあるからね。」
賭場場の入り口から誰かが入って来た。
かなりの小男でありどことなくニケティスに似た風貌の男である。
小男
「はじめまして、お嬢さん。」
好青年
「クランク先生ようこそいらっしゃいました。」
クランク「日影東馬さんおひさしぶりです、そこのお嬢さんに賭場あらしされたとお聞きしてさっそうとかけつけてきました。」
日影東馬とは丁半博打を取り仕切っている好青年の本名である
日影東馬
「そうなんですよクランク先生、この少女のイカサマに賭場荒らしされてわたしめは商売あがったり何とかしてください。」
クランク
「ほう10数人のチンピラを一網打尽、身体能力を見るとウィラリア人かウィラリアの何かの種族のようですね。」
日影東馬
「おそらくそうでしょうクランク先生。」
少女
「クランクって言うんだ、でどうするの。」
クランクは拳を突き出して
「こうするんですよ。」
少女はクランクを殴ろうとしてパンチを繰り出した
しかしクランクはパンチをひらりとかわしパンチを返した
少女はパンチをさける
クランク
「ふむ、身体能力もすばらしい、では私も本気を出させていただきます。」
クランクは少女に驚速パンチを連続で放ったが少女はパンチを次々にいなす。
少女
「速い速い。」
反撃できず防戦一方であることを悟ったクランクは
クランク
「あなたは身体能力もすばらしいですが私の速さを捉えられませんね。
メイドの土産にいいことを教えてあげましょう。」
少女
「いいこと聞きたい。」
クランク
「私は格闘技チャンピオンを見て金持ちになることを夢見てこの世界にやってきました。
でもウィラリア出身の人間や異種族はこの世界の人間よりも屈強。」
「よって、スポーツ選手になることはできず私たちの。」
少女
「私たち?」
クランク
「私たち兄弟の夢は破れました。
そりゃ絶望しましたよ。」
少女
「兄弟いるのかっこいい?」
クランク
「どちらかといえば私の方がかっこいいです、それに優しいです。
兄の名はニケティス、私と同様、ホビット神殿の格闘術の達人でした。」
少女
「ホビット格闘術ってあるんだ初耳。」
クランク
「あります。この格闘術を活用しない手はないと考え、私たちは里を飛び出し長旅をしてこの世界にたどり着きました里でかなり借金もしました。」
少女
「借金って?」
クランク
「故郷を飛び出すにはとにかくお金がかかるんです。
私たちならこの世界で格闘家として名をはせると期待していました、でもウィラリア出身というだけであってなることならず。」
少女
「なので用心棒とかしているんだね。」
クランク
「それ言おうと思ったのに、話の腰織らないでくれる。」
ええ、闇の世界に入り用心棒などの仕事で糊口をしのぎました。
兄のニケティスも同様、誘拐ビジネスや闇の仕事で稼ぐ毎日。」
少女
「それはいけないことだね。」
クランク
「世の中、きれいごとで渡ることはできませんからね。」
少女に
「さてと、そろそろ決着をつけるとしましょうか。」
クランク
「何を。」
少女はクランクの拳をひらりとかわす
少女はその拳をかわすと同時にクランクに強烈なカウンターパンチ。
クランクはその場に倒れ込んだ
クランク
「お前一体何者?」
少女
「龍人族かな?」
クランク
「龍人族どうりで強いわけだ。」
クランクはそのまま気絶。
次の瞬間また入り口から人が入って来た。
人が入ると同時にまばゆい光が辺り一面を包んだ。
光が収まるとそこには
4人のフードマンがいた。
フードマンA
「ヌーティリアス何してんの危ないじゃない。」
ヌーティリアスとはリサの名前である。
リサの本名は再度、述べるがヌーティリアス,リサナウトである
リサ
「だって退屈だったもん。」
フードマンA
「退屈だからといって外で遊ぶもんじゃありません。」
フードマンBは驚きを隠せない日影東馬に向かって
フードマンB
「この度はヌーディリアスが御厄介をおかけしました。」
日影東馬
「いえいえこちらこそ、ご足労ありがとうございます。それとは別にぶぶ漬けでもいかが?」
フードマンA
「ご遠慮しておきます。私たちはこれで。」
フードマンAはリサの手首をつかみその場を立ち去った。
フードマンBとフードマンCとフードマンDもまた
日影東馬にお辞儀してその場を立ち去った。
日影東馬
「そろそろ廃業かな?」
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数日後、ビスリル士官学校
男子たちが東京の話で盛り上がっている
グロース
「それにしてもお前たちも散々な目に遭ったな。」
コナン
「あったぼうよ本当にすごかった。」
ベルン
「まぁ俺がいないとみんなもっと悲惨な目に遭っていたことは明白だけどな。」
コナン
「お前がいるからそうなったんだろうが。」
ベルン
「何を。」
ウルソム
「二人とも喧嘩しないで。」
サバロフ
「そうだそうだウルソムの言うとおりだ。」
コナン
「ジェイソン仮面の男の正体知りたいよな。」
ベルン
「それとシーラって性転換しているよな絶対。」
グロース
「そうなんだ。」
(ジェイソン仮面の男はおそらくスパイの誰かだろう。)
(確実に言えるけどシーラは女だ。)
グロース
「今度またお前たちで東京行きたいな。」
ウルソム
「そうだねまた行けるといいね。」
コナン
「そうだなぁ、今度はみんなで東京行ってゆっくり観光しようぜ。」
ベルン
「だな。」
校長室
ブラズニル校長
「グロース君たちの東京観光、次が最後になりそうだな。」
ブラズニル校長は窓を眺め
「ビスリル士官学校、バース王国、ウィラリア全体に不穏な空気が漂い始めている。」
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