第2話 面倒な弁護士。


指定された雑居ビル2階の突き当たりに屋城法律事務所がある。


明日午前10時に事務所に訪ねると連絡したので遅刻は、できない少し早めに着て階段を登って10時丁度に呼び鈴を押した。


ん?普通はピンポンとか鳴るはずだが、あっ!


ドアに白い紙が貼られている!


呼び鈴壊れています。ノックしてください。


ノックしたらメガネをかけたイケメンのインテリ弁護士が登場だ。


だがハッキリ言うと事務所は、ショボイ10畳程の部屋に机と椅子が2脚、屋城本人が淹れてくれたお茶を飲みながら話しを聞いていた。


元カノが5年前、訪ねて来て色々相談を受けているうちに付き合う事になった。なんだってー!?エッ! 屋城弁護士お前もか!




屋城弁護士が父親の可能性もあるよな、帰ろうかな俺以外に9人父親(仮)の可能性って落ち込むはDNA鑑定で直ぐ解るよな。


俺の考えを察知したのか屋城弁護士が語りだした。 「俺と彼女が付き合い始めたのは、君と会うことも無くなってからだよ安心したかな?」


俺の考えが分かってるのか? 2杯目の茶を飲みながら俺は疑問をぶつけてみた。

「何故、彼女は病死以外ならと考えたのですか?」


屋城弁護士はガムを噛みながら話した。

「今、禁煙中で済まないね口が寂しくてね」


そんなこと、どうだっていいさ俺が聞きたい話しを教えてくれ。それと、彼女の産んだ娘が何処に居るのか聞きたい。


心の中で叫んでいた。

 

「彼女の産んだ娘は今どこで暮らしていますか?」


会って話をしたい、俺の子でなくても彼女の子なら育てたいんだ。


数時間前まで自分の子だとしても、勝手に産んでと、否定的な考えだったが父性が芽生えたのか?


顔も見ていない、話しもしてない、好きな物、嫌いな物も知らない、それなのに幼い娘の顔が俺と彼女に似ているだろう?なら、とびきりカワイイ子に決まっている。などと思い巡っていた。


親バガになりつつある。


そんなこと想像しながら、ニヤニヤしていると屋城弁護士が話初めた。



高藤百子4歳の父親、候補が俺と屋城と後8人いて、明日朝10時に高藤家屋敷に全員集合です。


「百子も、連れていきますから会えますよ」


やっぱり屋城は知っているのか。百子が暮らしているハッ! 高藤家、本家か・・・。



沢田大作は高藤家、玄関の呼び鈴を押すと、お手伝いさんが出てきて。


20代から30代で、お化粧はしていない、服装はシンプルだがオシャレだ。

「いらっしゃいませ、お上がりください」


上がって長い廊下を通ると、1人10万円はしそうな高級料亭より立派な座敷に通された。


俺、意外、9人は集まっていたようで皆の注目を集めていたようだ


これから始まる馬鹿試合の始まり、きっと、この中に彼女を殺した奴がいるはずだ。


俺は、だいたい、あいつだろうと、目星はつけている。


今度は、きっと俺を殺そうとしてくるはずだ。


彼女の財産と百子の父親である俺の財産は100億以上だ。まあ、それを実現するためには俺が百子の父親だと断定されてからの話だが。


まさか、親子鑑定しているのか?


肉親だと分かれば俺を殺した後に百子と養子縁組をしたら、お金は百子の生活費とか教養費とか言いながら貯蓄から引き落としすれば使い放題だ。


最近、俺の身辺調査がされていると、感じている。


俺だけなのか?それとも10人全員なのか、まだ分かっていない。








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