<七>要らない子

私って必要ないのかな

YES、と答えられる

私って死ねばいいのかな

YES、と答えられる


誰かのために

用意されたようなジオラマに

場違いな私が入ってしまって

人形のように殺される


夢見るようなことは

この先できるのかな

思考を不安が蝕んで

まともに息もできないよ


必要な意味を探しているうちに

気づけば存在ごと

くうへと蹴飛ばされている


私って要らない?

笑い声が続く

私って殺される?

嗤い声が続く


作りかけの世界を

駄作にしてしまったのは

自分の責任だから


間違ってる、と思う

苦しい、と思う

痛い、と思う


減っていく時間と呼吸


間違ってるんだよ

声に出して叫べたらいいのに

間違ってるんだよ

それが誰かに伝わればいいのに


そんな勇気すらもないのが

駄作で失敗作の私だ

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