第8話 再会

我はなぜあの勇者に会いたいのだろうか。

これについては我から話そう。

我がなりたかったものだったからだ。

生まれも友人関係も、そして恋人も性格もその全てで我はあの勇者になりたかった。

だが、絶対になれなかった。理由としては、

だからだ。

しかし、なぜといったのか

理由は単純だ。 あの勇者が平行世界から来たからだ。

並行世界というのは、無限にあるが全部同じ道筋を通ることはない。

だから、我は勇者にはなれなかった。

裕福な生活も安心できる家もまた友人関係も全部なかった。

我に残されたのはを犠牲にしただけ増えた力のみ。

時間は無限にも思えるほどたくさんある。

しかし、がない。

例えるとするならば、遊園地の広大な敷地にあるのはベンチだけ

分かりずらかったらすまんな。 我には語彙力というものがないんだ。

しかし、わかる人ならわかるであろう。この辛さを

それを何年も経験するとどうかるか。

まずは感情が壊れる。心では思っていても感情にして出せない。

まるでロボットのように。

次にこの世界がどうでも良くなってくる。考えていると

と、思えてくる。まあ、所詮、たわごとだがな

その次に、

寝ることも生きることも滅ぼすことも。

最後には、動かなくなる。心臓の音が聞こえなくなる。

まるで電源を抜かれたロボットみたいに

しかし、それを乗り越えて手に入るのは想像を絶するほどの精神力

我の考え的には人類が滅ぼされても震度1みたいな感じになってしまうのだ。

我でさえも1回精神が壊れたことがある。そのときに出会ったのが、

あの勇者、もとい我なのである。


あのときは良かった。 お互いに喋って話して、我はあの時間が人生で一番楽しかったぞ。

だから、見つけ出したい。 我の願いではあるが。

あの楽しかった思い出をもう一度。

我はまだ、精神的には子供なのかもしれない。

ハイテンションになるときもあれば、こうして一人の人を探したいと世界の存亡をかけたこの世界でもこうして見つけ出したいと思っている。

我は人と関わった時間が少ないからな。

歳が200歳だとしても、精神年齢は8歳ぐらいなのかもしれない。


さて、あの勇者の話に戻ろう。

あいつは今生きていれば、もう70歳になっているであろう。

だから、もうすぐ死んでしまうのだ。

だから、今探し出さなければならない。


「お前さん、まさかソルか!」

...我の願いは、今、叶った


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