第4話
「なんだよ。このキモイ生首はよお・・・」
伊藤ゴンザレス辰夫はうんざりして、持っていた生首を放り投げた。
生首は、草むらに落ちて腐って、ハエがたかる。凄く、臭い。
「あの、バナナは好きですか?」
少女の声がした。
「あ?バナナ?」
伊藤ゴンザレス辰夫が振り向くと、そこにはピンク色の髪の毛をした、ほっそりして色白な、可愛い少女が立っていた。
「ええ。バナナは好きですか?」
「バナナ?まあ、ふつうだよ」
***
扉を開けた瞬間に、むわっとした空気が広がる。
「うほ!うほ!うほ!」
男たちの叫び声だ。
「なんだよ、これは・・・」
伊藤ゴンザレス辰夫が言った。
「ここには、無数のバナナがあって・・・」
少女が言い、微笑んだ。
「男の子はみんなバナナが好きなんです」
「そうかよ・・・」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます