第4話 いじわる

――――――ある日の休日。


「真里亜、出かけない?」

「いいけど、どこ行く?」

「真里亜のピアス買いに行きたい。…それ誰に貰ったやつ?」

「……うん?なに。ヤキモチ妬いてんの?」


ソファで座ってる彼女に話しかけると、

意地悪にそう聞いてきた。

僕が隣に座って、


「うるせーだまれ。」と口をとがらせて言うと、

「悪いのはこの口か」と僕の頬をつまんで真似してきた。


真里亜は僕の19個上。

全然彼女としてみても問題ないくらいの容姿。

母親と同級生なので本当に感覚としては母親のような、憧れの女性の様な感覚。


「まりや。」

「なに?」

「…キスしよ。」


僕が冗談交じりで耳元で囁くと、そのまま押し倒された。


「赤くなってるし。これだけでか?」

真里亜が僕を挑発する。


「うるさい。」

「期待してる。」

「してない」

「そ?じゃあこのまま着替えて出かけよっか」

「行かない!」

「なんて?」

「行かない!」

「じゃあどうすんの?」

「……してよ。」

「……どうしよっかな。」



――――――――――――――――――。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る