Dead Call「死の呼び声」

銃声。 「彼」はかわしたはずであった。


……彼がその場にやって来た頃には、怪しげな静寂が響いていた。


落ちている銃。 倒れている「彼」。 見下ろすコナミアンドロイド。

 彼が重い銃を拾い上げると、いくつか弾が残っていることに気づく


……構えると、そのシーンは始まった。


銃撃戦。 一体のコナミアンドロイドに当たる。

 固まるアンドロイドの軍を前にその隙を狙い、場から緊急退場する彼。


どこまでも、目的なく走り続ける。


そのうち、事に気づかない人混みが見えてくる。


「彼になりきれ」


人混みは、唖然。 彼とコナミアンドロイドは内部を駆け抜ける。


まぬかれた混乱が彼を一人にさせてくれた。

 彼はそのまま、ドアが開いたままの出発前後のバスに乗り込む。


銃をポケットに入れて。 助かった……


****


バスの中。 やっぱり混んでいる。

 皆お出かけだろうか、仕事だろうか。


……かと思えば、一人の「客」がポケットに入れた銃を向けてくる。


唖然と静寂、困惑。 すべてがおもりを下す。


……構えると、そのシーンは始まった。


上手く体を使い、銃をかわして。

 コナミアンドロイドを威嚇すると彼はそのままバスを脱出した。


彼には走り続ける他の術がない。

 その間にもアンドロイドの数は増え、距離が増していく。


もうすぐ近い内。

 足を踏み出して、あとほんの少し……


脱出成功。 下手な着地。


どこか遠い、夕暮れの街並み。 助かった……


****


夕暮れも落ちて、暗くなった頃。

 草むらの茂みで、仰向けになりくつろいでいると、何故かKONAMIのロゴが夜空に浮かぶ。


彼が驚いた頃には隙がなく。


銃声が響く。


コナミアンドロイドにより、右腕に二発、左脚に三発、それから頭に一弾を撃たれた。

 瀕死のうち、時系列の胸だけは助かった。


コナミアンドロイドはけなして場を離れ、彼は苦しむ。


そのうち、彼は弱くなるとすべてを受け入れて、冷たく痙攣をする存在となる。


彼はそのまま目を閉じる……

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