第3話 優勝賞品を狙って

第3話 優勝賞品を狙って


司会者『今年の優勝賞品は何と「ストレングスの剣」!かつて闘神が勇気ある者に、贈ったと言い伝えられている伝説の剣でございます。』

司会者『間違い無くの本物です!』

司会者『優勝を目指して皆様頑張ってくださいね!』


司会者『それではルールを説明致します!』


参加者A『今年は去年の優勝者「アル」が居るらしいぜ』

参加者B『あの「アル・リートハイム」!噂では一国の騎士団長様だろ』

参加者A『ああしかも…毎年トレーニングでここに来るらしい』

参加者A『あと…他に注目すべきは…』

参加者B『あああの…女の子か』


参加者A『セシアリス・リジェンダリア選手か』

参加者B『この大会はスペルの使用も認められているからな…特技もだとよ』


ルールが聞こえない…まあいいか適当にやったら主人公補正で、どうにかなるだろう…


司会者『それではここに集まって貰った際の皆様のステータスによっての順位付けを行わせて貰います!』


司会者『まずは3位…「アル・リートハイム選手」!』

司会者『レベルは脅威の50!』

司会者『攻撃力が注目のステータスです!』


アル『私が3位…』


司会者『2位は…セシアリス・リジェンダリア選手!まさかの初の女性参加者です!』

司会者『レベルは何と55!』

司会者『凄いです!通常なら30行くのも我々凡人には、空に登ると同義な程困難であります!』

司会者『彼女の注目ステータスは、SPの様です!』


司会者『お待たせしました!それでは…1位の発表です!』


ゼロ『俺だな…』


司会者『1位はこれまた初参加の選手ゼロ・リバースヒルズ選手です!』


アル『リバースヒルズ…何処かで…』


ドヤ!

成績が万年ビリだった俺が1位を…額縁に飾りたい


司会者『それでは…ゼロ選手のレベルは何と…アレ』

エラーエラー


司会者『故障でしょうか?力量魔導具が不具合を起こしました!ですが魔導具は確かに彼を1位にしました。』

司会者『注目ステータスも不明になっておりますこんな事は、初めてです。』


司会者『オッホン…それでは早速大会を開始したいと思います!まずは第一項目の「巨大岩退かし」です!』


?『オイオイ!こんなんどうしろと?』

?『とても俺たちが動かせる物じゃねえぞ!』

?『どうなっている!』


司会者『皆様落ち着いてください!少しでも動かせれば良いのですそれだけで得点は入りますのでご安心を!』


司会者『それでは…切ってもよし!スペルで動かしても良し!そのまま腕で動かしても良し!の何でもありの巨大岩退かしのスタートです!』


有象無象の者達は、多くてもレベル8位の一般人達のようだ。

諦めて帰る者、スペルも持ち得ない者

ピクリとも動かせずに断念する者達で会場は溢れかえっていた


そしてこの…3人だけになった…

会場に緊張が走る


ゼロ(アル・リートハイム…どんな挑戦者か…)


アル『私はこの巨岩を切って見せましょう…』

切ると言っても真っ二つ位が妥当だろうな…

そんなんでは、俺は驚かないぞ…

なんせクソゲーで鍛えた眼だからな…


チキッ

シュッ!


剣身が見えない程に素早い斬撃を施す

巨大な岩は、網状に切れやがて粉々になった…


ゼロ(剣聖というやつか…確か俺がプレイしたクソゲーにも、いたな…剣の天才)


ゼロ(まあ俺はスローにして観てたけど…)

ゼロ(何ならチート使わなくても遅く見えたけど…どうやら動体視力もバグっているらしい…)


ゼロ(みんな…あんなの見せられたら声を失うよな…)

ゼロ(あいつよりも、俺はセシアリスという女の子に興味を持っているんだ)


ゼロ(大会初参加…果たしてどんな力を持っているのか…)


司会者『何度見ても驚かされます!次の巨大な岩を用意致しますのでしばらくお待ちくだ…』


セシアリス『その必要はありません…』

セシアリス『タイムリワインド』


司会者『しかし…』


一瞬で巨大な岩が元に戻る


アル『数100年に一度の逸材だな…彼女…時間系は、今まで見たことが無い…』

アル『もしかしたら…時間と空間系を合わせ持つあのスペルを習得するかもしれないな…』


セシアリス『ものは試しです…』

セシアリス『タイムストップ』


ゼロ『時間を停止させたか…RPGでは確かにチートだな…もはやラスボスだな』

セシアリス『成程…貴方は貴方だけは…動けるんですね…』


ゼロ(まあ俺も使えるんだけど…)


ゼロ『巨大な岩…壊したり動かしたりしなくて良いのか?』


セシアリス『私は優勝賞品なんて興味がありませんので…どちらかと言うと貴方に興味があります』


こ…これは…今度こそ…


セシアリス『貴方に譲ります。』


彼女はそのまま何処かに行ってしまった。


ゼロ『もう直ぐスペルが解除されるな…』


スペルが解除されると同時に俺は、巨大な岩に小指を当てた


司会者『一体私は何を?おっと!ゼロ選手が巨大な岩に小指を当てている』

アル『まさか!』


ゼロ『よっと』


俺はそのまま巨大な岩を小指で動かした


本当は声だけでも動かせたが…周りの人間の鼓膜が裂けるので辞め…または巨大な岩を小指に乗せてボールを回転させるようにしようと思ったがこのやり方が、一番シンプルなのでこのやり方にした


これが…シンプルイズベストだ!


この項目で俺は優勝ポイントを勝ち取り後の2つの項目を、飛ばして優勝した


司会者『優勝賞品の「ストレングスの剣」はゼロ選手の手に渡ります!』


持ってみて分かった…


ゼロ(この剣…偽物だな…本物に変えよっと…)

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