四十一話 世界樹と採集系と
王都の地下に広がる地下世界。
地下都市エッタ。
学園の休日を利用して、シトラス、ミュール、メアリーとブルーの勇者部の三年生は、アドニスの引率のもと、ポトム王国の地下都市に支部を構える魔法協会に訪れていた。
魔法協会で認識票を作成した四人は、アドニスと共に初めての依頼に繰り出す。
支部内の一角を占める巨大な掲示板。
そこに留められた数え切れないほどの依頼書。
今もなお、多くの専業、学生たちが依頼書を掲示板から剥がし、受付に持っていった。
かと思えば、逆に、支部の職員が新たな依頼書を掲示板にピンで留める。
「はぁ、本日の我々の目標は、日没前に異なる依頼を二つ消化することです。手始めに……そうですね。採集系の依頼をこなしてみましょうか」
アドニスが掲示板から一枚の依頼書を剥がす。
振り返って勇者部の面々に、手にしたそれを差し出した。
シトラスとミュールが差し出された依頼書を覗き込むと、そこには、
「薬草の採集?」
二人の間から依頼書を覗くブルーの猫目も、好奇心に輝いている。
ローブの下に隠れた彼女の尻尾がゆっくりと大きく揺れていた。
メアリーはその背後で、興味無さそうに一人立ち尽くしている。
「はぁ、百聞は一見に如かず、です。まずは、依頼書の受諾から完了まで、私がやることを見ていてくださいね。今後は一人で行うこともあるでしょうから」
そう言うと、再び素早く掲示板に視線を戻したアドニスは、もう別の依頼を一枚剥がし、手にした二枚の依頼書を持って先ほどのカウンターに向かう。
そして、その後ろを雛鳥のように列をなしていく勇者部三年生一同。
「はぁ、まずは剥がした依頼書を、カウンターに持っていきます」
先ほど認識票の手続きを済ませたカウンターがちょうど空いていたので、再び抜群の営業スマイルを浮かべる人族の女性の受付嬢の下へ向かう。
「はぁ、どこでもいいのでカウンターで先ほど作成した認識票と、依頼書を提出してください」
そう言うと、アドニスは自分の認識票と二枚の依頼書を受付嬢に提出する。
「依頼の受託ですね? かしこまりました。少々お待ちください」
受付嬢は、アルカイックスマイルで、そう言うと一度カウンターから離席する。
しばらくすると厚みのある書類を胸に抱えて戻ってきた。
彼女が、抱えた書類を職員側のカウンターに置くとドサリ、とその重さが伝わる音がカウンター越しにも聞こえてきた。
ちなみに、職員側のカウンターの手元は、来客者側からは見えない構造になっており、書類の内容はアドニスたちにはわからない。
受付嬢が視線を落として、書類を捲る音が続く。
何かを探すように、彼女の視線が素早く左右に何度も動く。
ワクワクと見守るシトラスたち三年生。
彼女の書類を捲る音が止まる。
今度は彼女の視線が左右の動きに加えて、上下にも動く。
視線の動きが一度止まると、一連の動きをもう一度行う受付嬢。
やがて二度目の視線の動きが止まると彼女は再び顔を上げて、笑顔を見せた。
「――確認が終わりました。はい。両者とも問題ございません。アドニス様は依頼要項を満たしておりますので、両依頼は受託可能です。両依頼の期限は本日より七日間です。いかなる結果に終わろうとも、必ず七日以内かつ業務時間内に、本支部にお越し下さい。報酬の内容につきましては依頼書に記載の通りでございます。ただし、対象物の著しい品質の劣化、損傷が見られた場合はこの限りではありません」
受付嬢は受け取った依頼書と認識票をアドニスに返却する。
「ねぇねぇ、依頼期限を過ぎたらどうなるの?」
好奇心からシトラスが口を開く。
カウンター越しに微笑んだ受付嬢は、朗々とその疑問に答える。
「はい。いかなる結果に終わろうとも、報告が依頼期限を超過した場合には、依頼の受託者は
「認識票が無くなったらどうなるの? もう一回作れないの?」
「いいえ、手続き上は再発行可能です。しかし、一度認識票を剝奪された方の、認識票の発行手続きは、一度目とは比べ物にならないほど厳しくなります。認識票は魔法協会の施設を利用する際に必ず必要となるものですので、それを踏まえると、魔法協会の関連施設からの追放に等しいとも言えます」
受付嬢の説明を聞き終えると、腰に手を当ててミュールは、
「つまりは、期限はしっかり守ろうね、って話か。そこは学園と一緒だな」
「はぁ、まぁそうですね。大人になっても……いや、大人になったからこそ、約束はしっかりと守らないといけませんね」
しみじみと呟く
受付嬢に謝辞を述べると、勇者部一行は魔法協会エッタ支部を後にした。
◆
乗合馬車を使用して、地下都市エッタの中心部から離れる一行。
二頭の馬に曳かれた乗合馬車は、舗装されていない砂利道を進む。
時折ガタガタと揺れる幌馬車。
勇者部一行が乗る幌馬車に一行以外の乗客はおらず、貸切り状態であった。
幌の中から、次第に小さくなるエッタの中心部の街並みと、逆に身近に感じられるようになってきた大自然を見つめる。
エッタの中心部から離れると、そこには大自然が広がっている。
地下世界にもかかわらず、視界の先に広がる牧草地帯に森林。
大地に多少の隆起はあっても、山らしい山は見当たらない。
牧草地帯では、地上世界同様に家畜動物の放牧が行われていた。
「――にしても、ほんと不思議なところだよな、地下に世界があるなんてさ。あれ、あの奥に見えるのはなんだ? バカでかい滝? いや、違うか動いてないもんな。山?」
地下にもかかわらず、地下世界には空がある。
ミュールが指を差した方向を、一同が目を凝らして見る。
その先には薄っすらとではあるが、大きな物体が見えた。
彼我の距離を考慮すると途轍もない大きさである。
謎の物体を不思議がる生徒たちに対して、アドニスが口を開く。
「はぁ、いえ、あれは世界樹です」
「世界樹? 世界樹って世界に四本あるっていう、あの?」
世界樹は極めて有名な存在である。
それは教科書から寝物語まで幅広く登場する。
それは世界に四本あって、世界を支えているとまことしやかに囁かれていた。
「はい。ここからは見えませんが、然るべき場所に行けば、地下世界でも残る三本をご覧になれますよ」
穏やかなアドニスの説明に、ミュールが尋ねる。
「アドニス先生。世界樹って何なの? 教科書や大図書に置いてあった本には、『世界を作った樹』や『天を支える樹』とか言われたりしているけど本当なの?」
「それは――」
シトラスの質問にアドニスが口を開く。
しかし、その口がパクパクと動くだけで、肝心の言葉が出てこない。
彼にかけられた誓約魔法が、彼にその続きを話すことを許さない。
それを見て、ミュールとシトラスが残念そうに苦笑いを零す。
「えー、これもかよ」
「でもミュール。これって裏を返せば勇者が世界樹に関係している、ってことにならない?」
「……確かにそうだな。シトは世界樹に興味あるのか?」
「うん。頂上まで登ってみたい。どんな世界なんだろう。それに、樹の上に人が住んでいるっていう話が本当か確かめてみたい!」
「あー、世界樹を植えた一族の話だろ? さすがに眉唾だろ」
ミュールがシトラスの発言を笑い飛ばす。
世界樹を植えたとされる"天上人"と呼ばれる一族。
とうの昔に絶滅したとも、世界樹の上で今も世界樹を管理しているとも言われる謎多き存在である。
今まで黙っていたブルーが、ミュールに反論する。
「でも、それを確かめた人もいない……」
「ブルーも世界樹に興味ある?」
「少し」
シトラスの問いに左手の拇指と人差し指で、興味の度合いを示すブルー。
「猫人族は高いところが好きなのかな? ライラもよく学校の中庭にある、大きな樹の上にいることが多かったし」
「たぶん」
ライラとは、シトラスの友人で、昨年度でカーヴェア学園を卒業した女性。
ブルーとは氏違いの猫人族で、年中肌を隠す装いが特徴的。
シトラスがそんな彼女と会うのは、いつだって中庭であった。
「俺も頂上からの景色には興味があるな。後は誰も知らない世界樹の葉。昔、王様や冒険者が所有していた、って証言はあっても、今はどれも残っていないみたいだし。新葉一枚でも大人より大きいって言われているそれを持って帰れば、三代は遊んで暮らせる金が手に入るらしいぜ」
ミュールは左手の指で銭を示す形を作った。
「姉上の浮遊魔法で上まで飛んでいけないかな?」
シトラスがポツリと呟くと、アドニスの口が言葉を紡ぐ。
「――無理ですね。はぁ、やっと喋れます。これは誓約に引っかからないみたいですね……。あぁ、それで世界樹の樹上の話でしたよね? 天に近づけば近づくほど、大気の魔素が薄くなるので、魔法を用いて樹を上がることは不可能です。これまでに何人もの才ある者が挑んで、未だ誰一人として成功しておりません」
魔法による近道ができないと知り、再び苦笑いを浮かべる。
アドニスの説明を聞いて、唖然とした表情を浮かべたミュールは、
「――となると人力? やめだやめだ。いったいなん百年かかるんだよ。仮に新葉が手に入っても、その頃には俺も虫の息だろうよ」
とその首を大きく左右に振った。
「はぁ、依頼の中には高額報酬なものもありますので、世界樹と比べれば、そちらをこなした方が現実的かもしれませんね」
高額報酬、という単語に目を輝かせるミュール。
「え? まじで!? どれくらい稼げるんだ?」
ミュールは形式的に貴族位をもつロックアイス家の執事、セバスの養子となったが、幼少期のスラムで培われたその金銭感覚は、未だに世俗に塗れていた。
「高難易度の依頼ともなれば、よほど散財しない限りは、一生遊んで暮らせる金額のものもありますよ。そこまでいかなくても、数年働かずに過ごせる金額程度の依頼であれば、定期的に募集がありますので、専業の方々はそうした依頼をこなして生計を立てている者も多いですよ」
アドニスからもたらされた情報にミュールが皮肉な笑みを浮かべて、
「貴族サマよりよっぽど夢があるな」
と目の前に座るシトラスに視線を送った。
下々の者たちからは貴族という地位は、夢のような存在と思われることも多い。
その実、自由は少なく、将来へ夢を見ることに関しては、平民以上に厳しいものがる。
その生涯は、カーヴェア学園の入学、そしてその後の軍役。
軍役が終われば生家に戻り、残りの人生は、領地で貴族の務めを果たすことに終わる。
基本的に食い逸れる心配はなく、およそ贅沢と呼ばれる暮らしを送ることはできる。
しかし、自身の夢に生きることは許されない。
その点、平民は生きること自体が、貴族と比べるとハードモード。
しかし、夢を描き、それを叶える機会は、自分の意思一つで何とでもなる。
ミュールも、スラム街の彼の兄貴分でもあり、育ての親でもあるシロッコとモートの貴族への憧れる発言を、彼が物心ついた時から聞いていた。
そのため、ロックアイス家に引き取られた直後は、夢を見ていた。
それも実情を知った今では憧れはなくなった。
むしろ、ガチガチに縛られたその生き方に、今では同情すらしていた。
「はぁ、確かにそうかもしれませんね。……ただその分の代償も当然大きいですよ。高額報酬は命懸け。四肢を失うのも珍しい話じゃありませんので……。良くも悪くも自己責任、の世界です」
アドニスの軽い脅し言葉に、少しだけ空気が重くなる幌馬車。
ゴトゴトと、乗合馬車の進む音だけが五人の間に響く。
「ぼくは勇者になれなかったら冒険者になろうかな」
しかし、それを払拭するようにシトラスが口を開いた。
「まーたシトがなんか言い出したぞ……」
ジト目で向かい正面に座るシトラスを見つめるミュールに対して、
「はぁ、実のところ、ミュール、それは珍しい話でもないですよ?」
アドニスが悪戯っぽく微笑んだ。
「それはどういうこと、ですか?」
眉を寄せてミュールに対して、彼の隣に座るアドニスは、
「はぁ、爵位を継げなかった庶子は、爵位を継いだ嫡子の臣下として仕えるか、家を出るか、という選択肢を迫られるのですが、家を出て冒険者となる者は非常に多いのですよ。彼らは家を出た時点で家名を失うので、そうと分かりにくいですが」
アドニスの語った話は、ミュールにとって、今後ずっと貴族として生きていくよりずいぶん魅力的に感じられた。
「へー! それはおもしろないな。おっしゃ。じゃあ俺もシトと一緒に冒険者やるぜ」
その顔に笑みを浮かべて、シトラスに向かって小さく拳を掲げるミュールに、
「私も」
シトラスの隣に座るブルーが、シトラスに一層身を寄せてそう言う。
ブルーとは反対側のシトラスの隣に陣取るメアリーが、もぞり、と動いた。
「もちろんメアリーも一緒だよ」
目の前で繰り広げられる青春の一幕を、アドニスは微笑んで見守るのであった。
◇
乗合馬車が走り続けること、数時間と数十分。
その頃には、勇者部の生徒たちは揃ってその瞳を閉じていた。
シトラスの両脇に座るメアリーとブルーは、揃ってシトラスにもたれかかっていた。
挟み込まれる形となったシトラスの頭は、幌馬車の振動に合わせて、二人の間で揺れている。
アドニスが正面に座る三人から、隣に座るミュールに視線を送る。
その視線の先で彼は腕を組んで、首を下に向けて瞳を閉じていた。
微笑ましく、勇者部一行を見守るアドニスであったが、おもむろに両手を体の前に持ってくる。
寝ている勇者部の面々に起こすために、二度大きな拍手を行う。
一度目の拍手で、すぐに目を開くメアリーとブルー。
二度目の拍手で、ぼんやりと目を開くミュール。
そして、まだ夢の世界にいるシトラス。
両隣に座る二人に優しく揺すられて、シトラスは目を覚ます。
「ん、んー……。もう着いたの?」
目を覚まして大きく伸びをしたものの、まだ眠そうにまなじりを擦っていた。
「はぁ、はい。もう間もなくです――ッとと、言っているそばから着いたようですね」
一度大きく揺れた後に止まった幌馬車。
アドニスに促されて、幌馬車から降りる勇者部の三年生たち。
いつの間にか周囲はすっかり大自然に覆われていた。
土と緑の匂いがその鼻孔をくすぐる。
乗合馬車の通る道の左右には森が広がっていた。
前を見ても後ろを見ても、その終わりは見えない。
耳朶を打つのは、風に吹かれた木々が奏でるさざめきと、時折聞こえてくる動物の鳴き声。
シトラスは生唾を飲み込んだ後に、目の間に広がる未知を前に笑みを浮かべていた。
アドニスは、乗合馬車を操る御者の下まで歩いていくと、二、三言葉を交わしてシトラスたちの下へ戻ってきた。
「はぁ、それでは、早速依頼を進めていきましょう」
アドニスは、懐から取り出した薬草採集の依頼書を広げる。
「はぁ、採集系の依頼は、基本的に依頼書に図解されたモノを取って来るだけです。採集行為そのものより、どこで対象が採集できるか、どうやって採集場所まで移動するかを把握した上で、依頼に臨むとよいでしょう」
アドニスが指差した依頼書の詳細部分を見ると、そこには図解された薬草と、その採集場所が記載されていた。
「はぁ、本依頼書は良心的なものを選びました。中には図示だけであったり、酷いものでは文字だけでの依頼もあります。そちらの方が報酬は良い傾向があるのですが、慣れるまでは本依頼のようなわかりやすいものをお勧めします」
説明をしながらも、アドニスが森林の茂みをかき分けて進む。
その後ろを、ついていく勇者部一行。
メアリーを除き、一行は一言一句聞き漏らすまいと、彼の説明に集中していた。
森林を歩くときのアドバイスを勇者部一行に教えながら、しばらく手足を動かしていたアドニスであったが、目当ての薬草を見つけると、その足を止めた。
身を屈めて、それを根元から優しく引っこ抜く。
手にした勇者部の面々にみせる。
「はぁ、これが本依頼にあった薬草ですね。どうです? できそうですか?」
アドニスが問うと、シトラスとミュールは元気よく返事をした。
ブルーはそして大きく頭を縦に振る。
メアリーだけは、その後ろで、私には関係ないわ、とばかりに欠伸をかます。
アドニスの視界に収まる距離を条件に、二手に分かれて薬草採集に挑む勇者部三年生。
話し合いの結果、シトラスとミュール。
ブルーとメアリーの二手に別れて採集に挑むことになった。
最近ではブルーも、通常時のメアリーには慣れてきた様子で、一年生の時ほど彼女に対して怯える機会もかなり減ってきていた。
メアリーもメアリーで、ブルーのことは名前で呼ぶほどには心を許していた。
彼女がそもそも人の名前を覚えないことを考慮すると、これは大きな進歩であった。
女性陣のコンビは、メアリーは採集系には一切の興味がない様子で、ブルー任せであった。
ブルーは、アドニスの見つけた薬草を借りて、くんくんとその匂いを嗅ぐと、その抜群の嗅覚を活かして、採集に挑む。
メアリーはその護衛。
あとは採集の邪魔になりそうな木々を、腰に差した木刀で薙ぐ。
それはまるで砥がれたばかりの真剣に切られたかのように、音もなく刈り取られた。
男性陣のコンビはというと、ここでもシトラスの魔力視の魔眼が役に立った。
こちらもアドニスの見つけた薬草の微弱な魔力と形、それらの総合的な雰囲気をやんわりと掴むと、それに類似したものを探す。
シトラスが見つけたものを、ミュールと相談して、持ち帰るか決める。
ミュールの役割は加えて、時折、集中し過ぎたシトラスが、アドニスからどんどんと離れていこうとすることを押しとどめることであった。
ときおり場所を変えながら、薬草を採集する勇者部一行。
一時間もしないうちに、探索担当でないメアリーとミュールが、両手いっぱいになるほどの薬草を確保することに成功した。
これには教えたアドニスも、満足そうにその頬を緩めていた。
「はぁ、上出来です。よくがんばりましたね皆さん。薬草は私の方でお預かりします。そうそう皆さんも今後、採集系の依頼を受けられる際は、採集した依頼物を格納する袋は用意してから挑んでくださいね」
アドニスは、メアリーとミュールから受け取った薬草を、腰の左右に括りつけていた小袋に分けてしまった。
一度、アドニスは空を見上げた。
釣られてシトラスたちも空を見上げた。
地下世界を照らす太陽が、日没へ向けて頭上を少し過ぎたくらいであった。
「さて、時間はおよそ予定通りですね。では、予定通り、このまま討伐系の依頼に移りたいと思います」
支部で薬草の依頼書を取った後に、アドニスが掲示板から剥がした二枚目の依頼内容。それこそが討伐系の依頼であった。
討伐系。
その単語を聞いたメアリーの口角が、ゆっくりと持ち上がるのであった。
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