第16話 ジョーカー連邦に入国


イースはフジマウンテンを越え、森の中を歩いて行く。


森を抜けると、遥か先にが見えた。


イースは町に向かって歩いていると、川を見つけた。


イースは人との交流経験がほぼ0だ。


1ヶ月以上、風呂に入ってないし、水浴びもしていないので体わ汚れ、臭いもひどく、服も汚れている姿を見れば、町の人は自分を殺すのでは無いかと思ったのだ。


イースは才能無しのため、世界一弱いと信じていたので、才能ありの人が何人も来れば、すぐに殺されるとおもったのだ。


天の声的には、


まぁ、汚いより綺麗な方が良いけど、さすがに殺されないよ


と思うが、イースに伝わる事はないだろう。


イースは町の人に殺されないように川で体や服を洗う事にした。


イースは服を脱ぎ、裸になると川で体を洗い始めた。


この時の季節ほ秋で川の水は冷たかったが、イースは殺されないために我慢して川に入った。


イースは体を洗い、服を洗った。


服に付いたワイバーンの血がなかなか落ちず、途中でお湯を沸かして何とか落とした。


その日は、そこで野宿することにし、洗った服も干して乾かす。


服を乾かしてる間、イースは裸だったが寝る時に使っていた毛布で体を包み、寒さをしのいだのだった。


翌朝、イースは乾いた服を着て考えていた。


人と話すのが苦手な自分が町て意志疎通がとれるのだろうか。


絶対、無理だ。


何か言おうとしても、声が出ない。、


無理だ。


どうしよう。


イースはルーティーンの筋トレも忘れて考え込む。


そうしているうちに、1日1日と過ぎていった。


そして、一週間経った頃、イースの野宿場所に誰かが訪ねてきた。


女「あのう~すみません~」


イースが振り向くと、そこには神官服を着た紫のロングヘア、胸はスイカ、クビレがあって、お尻の形の良い美女が立っていた。


イース「!?・・・あ、・・・何・・・です・・・か?」


イースはしどろもどろになりながら何とか答えた。


女「いやぁ~一週間前からこの場所で動かないから~何かあったかな~と思って~」


女性は穏やかに微笑み、フワフワした感じの雰囲気で言った。


イース「・・・心配・・・かけて・・・すみま・・・せん。何・・・でも・・・無い・・・です。」


イースは、何か恥ずかしい気持ちになり、町に行った時に人と意志疎通がとれるか悩んでいた事を隠した。


女「そんな感じには見えないですけど~神の御使いの私が相談にのりますよ~これも何かの縁ですし~」


イース「・・・申し・・・訳ない・・・ですよ。・・・神様・・・も・・・俺の・・・事な・・・んて・・・気に・・・してな・・・いです・・・よ。」


女「あなたとの縁に神様は関係ないです~誰と接するかまで神様に決められたくないですから~私はあなたの事が心配なだけです~」


イースはこの女性にダメもとで悩みを相談する事にし、ゆっくり事情を説明した。


女「なるほど~確かに意志疎通、心配ですね~私が案内しましょうか~?」


イース「・・・申し・・・訳ない・・・ので、・・・遠慮・・・します。」


女「そうですか~別に気にしないですけどね~じゃぁ、言う事を先に紙に書けば良いんじゃないですか~?紙あげますよ~?」


イースは女性に言われた解決策がしっくりきたので頷いた。


女「字は書けますか~?」


イースは頷く。


女「じゃぁ、紙あげますね~私は先に町に戻りますね~もし良ければ、私の泊まってる「ほのぼの」って宿に来てくれれば、また相談にのりますよ~」


イースは女性から紙をもらうとお辞儀をする。


女「私の名前はシスカです~それでは~」


女性は町の方に歩いていくのだった。


女性が立ち去った後、イースは町に着いてから使うであろう言葉を紙に書いた。


そんな事をしているうちに日が暮れたので、一晩野宿して過ごした。


翌日、イースは荷物をまとめると、町へと向かった。


町の出入口の門は開かれ、通行人も沢山おり、近くには町の騎士が数人が警備していた。


騎士の鎧には、ジョーカー連邦の国旗が描かれている事が分かった。


イースは手前の騎士に近づいていく。


騎士はイースの姿を見ると、服がボロボロで浮浪者のような姿だったため、何か怪しいと感じて声をかけてきた。


騎士「そこのお前。止まれ。町に何のようだ?」


イース「!?あ、・・・」


イースは騎士に声をかけられ、驚いたが、事前に書いた紙を出して要件を伝える。


騎士「紙なんて出して何だ?話せないのか。何々?クローバー王国から来たのか。ジョーカー連邦に入国したいのだな。それでは、入国税で大銀貨2枚だ。」


この世界のお金の説明。


小銅貨→10円くらい

大銅貨→100円くらい

小銀貨→1000円くらい

大銀貨→1万円くらい

小金貨→10万くらい

大金貨→100万くらい


この世界の人は、一年過ごすのに1人小金貨1枚あれば足りる。


イースは村を出る時に両親から小金貨1枚を渡されており、道中にお金を使わずに来たため、お金を持っていた。


イースは騎士に小金貨を渡す。


騎士は小金貨を受けとると、奥の部屋に行って戻ってくると、イースに大銀貨8枚のおつりを渡した。


騎士「これで入国して構わない。どうせ身分証が無いと思うから冒険者ギルドに行って冒険者登録しろ。無料でギルドカードという身分証が貰えるから。それがあれば、ジョーカー連邦内の町への出入にお金はかからなくなる。身分証が無いと、また、大銀貨2枚払う事になるから絶対に行けよ。冒険者ギルドは真ん中の道を進んでいくと右手にある。剣と杖が交差したマークの建物だ。何かしら仕事もあるから食うには困らないはずだ。」


イースは騎士の説明を聞くと丁寧にお辞儀した。


騎士「まぁ、頑張れよ。」


イースは騎士の言葉に頷くと町の中に入った。


そう。イースは無事にジョーカー連邦に入国できたのだ。

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