第11話 イースの旅


イースは歩きでジョーカー連邦を目指していた。


少しでもお金を使わないためだ。


イースは道中で動物(魔獣)を狩ったり、野草を採取して腹を満たし、夜は野宿して過ごした。


イースの荷物に武器は解体用のナイフしか無く、罠猟で使う道具を少しもっている程度だった。


イースは武器を使った戦闘はしない。


ナイフが折れたりすると買い直すお金が無くて困るので、素手で動物(魔獣)の動きを模倣して闘うのが基本スタイルだ。


イースは気づいてないが、イースの戦闘能力は高く、Cランク魔獣は素手で十分倒せる。


イースが町に入らない理由は、もう1つある。


それは人とコミュニケーションが取れない事だ。


イースは学校にも行っておらず、村でも両親としか話さない。


マリンは幼なじみだから話せるが、それ以外の人とは話すのが苦手というかどう接して良いか分からない。


必要があれば、町で買い物するが、イースは自分で魔獣も狩れるし、野草も採取できるため、人と接する機会が失われ、今に至るのだ。


イースは人と接する時間があるなら1人で黙々と筋トレ等のトレーニングをする。


イースは誰とも関わらなくて良い1人の時間が気楽で好きなのだ。


そう!イースは誰がどう見てもぼっちなのだ。


イースは旅の途中、日が落ちる前には夜営準備を済ませて、時間がある限り、筋トレやシャドーをこなし、たまに出る動物(魔獣)と戦いながら、その動物の動きを観察して動きをマネてトレーニングをしていた。


才能ありの人達の能力に近づくために。


イースの旅はこんなルーティーンをこなしながら、1日1日と過ぎて行くのだった。

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