第12話 山奥に達人
イースがフジマウンテンの森を歩いて抜ける時だった。
イースの歩いていく先で1人の白髪オールバックのおじさんが巨大な熊の動物(レッドベアAランク魔獣)と相対していた。
おじさんは、左手に30cmくらいしかない鞘に入った短刀を持ち、口にはキセルをくわえて立っていた。
熊は口からヨダレを滴しながら唸っていた。
熊がしびれを切らして、おじさんを爪で切り裂くために飛びかかった瞬間。
一瞬、音が消える。
そして、すぐ熊の首が宙を舞い、体は地面に倒れた。
ドスーーーン
おじ「よし。しばらく熊肉で食ってけるぞ。」
イースは何も見えなかった。
そして、イースは思う。
やっぱり才能ありの人は強い
と。
おじさんはキセルの煙を吐きながら、離れた場所にいたイースの方を見た。
おじさん「おや。青年!迷ったのか?」
イースは人見知りを発動させながら、何とか答える。
イース「いえ・・・。おじさんと熊の戦いがすごくて・・・。」
おじさん「おじさんって言うなよ。こう見えて20代前半だぞ?」
イース「・・・ごめ・・・なさい。」
おじさん「まぁ、こんな所で話しててもな。近くに家あるから来いよ。」
イース「・・・は・・・い・・・。」
おじさんの案内でイースは山の奥にあった小屋にいくのだった。
小屋は木造一階建ての小さい建物だった。
おじさんは小屋に入っていく。
おじさん「おい。早く入れ。茶くらい出す。」
イース「・・・はい。」
イースは緊張しながら小屋に入ると、おじさんに椅子に座るように言われ、イースは椅子に座る。
おじさんはイースが座るとお茶を出し、自分も座る。
そして、キセルに火をつけ吸い始める。
おじさん「ここにはどうして来たんだ?」
イース「・・・ジョ・・カ・・・連邦・・・に行く・・・途中・・・です。」
おじさん「え!?めっちゃ遠いじゃねぇか。1人でか?」
イースは黙って頷く。
おじさん「そうか。よっぽど自分に自信あるんだな。すごい才能持ち何だろう?」
イース「・・・ちが・・・い・・・ます。」
おじさん「言えないってか。まぁ、良いや。今日はもうくらいから泊まっていけ。飯も出してやるから安心しろ。」
イース「・・・あり・・がと・・・ござい・・・ます。」
おじさんは、そう言ってキセルを吸いながら立ち上がり、キッチンに向かっていった。
その後、イースはおじさんにご飯をつくってもらい、風呂に入って寝た。
久々に動物(魔獣)を警戒しなくて良い環境でイースはグッスリ休む事ができた。
翌朝、おじさんは朝食も用意してくれて、一緒に食べた。
食後、おじさんが急に言った。
おじさん「食後の運動代わりに手合わせしようぜ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます