第7話 久しぶりの幼なじみの帰省
一週間後。
村にマリンとアックが帰ってきた。
マリンとアックは王立クローバー学園の白い制服姿で馬車から降りてきた。
マリン「あー!着いた!久しぶりだな!皆、元気かな!」
アック「そうだな。久々・・・」
マリン「アック黙れ!私はお前と話す気はない!友達でも無い!ただ村が一緒なだけだ!黙って家に帰れ!」
マリンの目がつり上がり、怒りの表情になると、アックは青い顔になり、全身を震わせて怯え始める。
マリンは、そんなアックを気にすることなく、村の東にある自分の家に歩いていく。
マリンは、この9年でとても強くなった。
アックになめられるレベルではなく、学園での関係もいつの間にか逆転していた。
マリンの才能「拳王」は伊達じゃなかったのだ。
マリンは、アックに話かけられたせいで機嫌が悪くなり、ムスッとした顔で自宅に向かう。
マリンが歩いて行くと、自宅が見えてきた。
マリンは、久しぶりの自宅にホッとしたような顔になる。
何とも感情豊かな娘なのだろう。
マリンは家のドアを開ける。
マリン「お父さん、お母さん!ただいま!」
ソウ、シャク「マリン!お帰り!」
三人は笑顔で久しぶりの家族の再開をしたのだった。
その後、マリンは両親と話をしながら家族団欒するのであった。
夜も更け、マリンは自分の部屋に戻って窓から外を見た。
そこには、木造一階建ての家があった。
そう。イースの家である。
イースが散々殴られて、イジメられた事を思い出す。
あれは3才の時の話。
マリンは、今と違って力が弱く、イースを助けられなかった。
その時の事をマリンはずっと後悔していた。
アックに言われるがまま、イースとは遊ばなくなった。
遊ぶとイースがイジメられるからだ。
それからイースの姿は見た事が無く、マリンとアックが王立クローバー学園初等部に入学するために村を出発した日もイースは姿を見せなかった。
マリン「そりゃ、怒るよね。嫌いになるよね。何でこんな事になったんだろ。イース。話したいよ・・・」
マリンは、両目から涙をながしながら呟いたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます