第4話 筋トレに目覚める三才児
イースはマリンと遊べなくなって、1人で過ごすようになった。
だが、両親の手伝いも出来ないし、1人で遊ぶにしてもやる事が思いつかず、ずっと庭にある石ころを見つめながら毎日を過ごしていた。
イースの気持ちは、どんどん沈んでいった。
ある日、庭でグレープフルーツくらいの石ころを見つけた。
イースは石ころをジーッと見ながら思った。
これ持ち上がるかな
と。
イースは両手で石ころを持つと、上に持ち上げた。
石ころは案外重かったが持ち上げる事ができ、しばらく持っていると腕がプルプルしてきて離してしまった。
腕が引き締まった感じがして、何か心地が良かったので、繰り返し石ころを持ち上げる。
脳内にドーパミンが分泌され、心地の良い幸福感を感じた。
イースは毎日これを繰り返し、石ころも少しずつ大きな物に変えていった。
そうイースは筋トレに目覚めたのだ。
イースは体を鍛えるのが楽しくなり、ランニングや筋トレ、ストレッチを行うのが習慣となった。
イースは村の子供とは遊ばず、1人でトレーニングを積み重ね、ボッチマスターと化していた。
イースが7才になるころ、マリンとアックは王立クローバー学園初等部に入学するため、村を出た。
ファマとウズは村から近い町にある学校に入学した。
イースはというと、才能無しのため、学校に入学することも許されなかった。
だが、イースには関係無かった。
読み書き計算は両親から学び、山にある薬草、毒草の知識も父から教わった。
料理や裁縫等は、母から教えて貰った。
イースは毎日トレーニングをこなし、効率良く体を動かす方法も探っていき、体の動かし方を理解していった。
そして、イースが15歳になると、身長は180cmくらいに伸び、体もトレーニングのお陰で細マッチョになり、腹筋はエイトパックに割れ、誰が見てもカッコいい青年に成長していた。
この頃になると、イースは3メートルくらいの岩を軽々持ち上げられるようになっていたのだった。
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