第5話

「廣澤に脅された?」

美穂が居酒屋で泡盛を山盛り

飲みながらわたしに叫んだの。

「うん、どうしようかと思って」

わたしはウーロンハイを飲みながら美穂に

悩みごとを打ち明けたの。

「警察に言おうよ、杏奈」

「でも、証拠がないわ」

「今度、廣澤が脅して来たら

録音しちゃえば」

「でも、そんなスパイみたいなマネ」

「できない?」

「うん」

「わたしが一緒に廣澤さんに会ってあげようか?」

「でも」

「いいって、いいって、やってみよう、オモシロそうだから」

ガクッ。わたしはズッコケました。

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