第6話 「オリジナルのオノマトペのこと」 《主》
(オノマトペ)と呼ばれる言葉がある。
その中に擬音語や擬態語があるのか、全く別のジャンルに属しているのか、その辺は勉強していない素人だからとお許し願って、ここでは総称して(オノマトペ)と呼ぶことにする。
我が家にはオリジナルのオノマトペが存在している。
例えば、メンソール等スースーする事を(シーシーする)と言う。
虫さんのことを(ビービーシャン)と言う。
顔をのけ反らせて喉を見せてほしいときは(のーん)と言う等…。
何故そんな言い方にしたのかと言われると全く困ってしまうわけで、(なんとなく)としか言いようがない。
子どもたちが大きくなるにつれ、オリジナルのオノマトペを何の疑いもなく学校や友達の前で使うと当然「なにそれ?」という反応が返ってくる。
そうすると家に帰ってきてから「一般的に使われていない言葉じゃあないか!大恥をかいた!」と《主》が責められるのだ。
何かの書籍でうろ覚えだが中央アフリカの一部地域では痩せていて(ガリガリ)の意味のオノマトペは(ゲンゲレンゲ)と言うらしい。
その例を出してオノマトペとは自分の感性で表現してもいいじゃあないかと反論したいが「伝わらん!」「ここは日本です!」などと反撃されるのが容易に想像できるのでおとなしく責められることにしている。
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