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25 中級ダンジョンで【大儲け】のワナ解除師
ナリルは、ギルドの中級者用の掲示板にいる中級者パーティに声を掛けた。
ワナ解除師 ナリル
「やあ、君たち、調子はどうだい。」
中級者Ａ
「ぼちぼちだね。」
中級者Ｂ
「宝箱のワナに苦しめられているよ。」
ナリル
「ボクなら、宝箱のワナを外してあげられるよ。
ボクを雇わないかい？
儲けの４０％をくれたら、中級ダンジョンで宝箱のワナを外してあげるよ。」
中級者Ｃ
「ナリルさんはワナを外せるんですか？ すごいや。
ねえ、みんな。 ナリルさんにお願いしようよ。」
中級者Ａ、Ｂ、Ｃは、ナリルとパーティを組む申請をした。
受付嬢
「ナリルさん、上級者のあなたが中級者３人を指導してあげてくださいね。」
「ああ、大船に乗ったつもりで安心して欲しい。」
中級者Ａ、Ｂ、Ｃは、ナリルとともに、中級ダンジョンにもぐった。
◇
中級ダンジョンにて。
「わあ、暗いよ、せまいよ、痛いよ。」
中級者Ａが開けた宝箱は、ミミックだった。
「ちょっと待ってな。」
ナリルは、宝箱の後ろにあるフタのネジを外した。
ミミックが上下２つに割れて、中級者Ａは助かった。
「すごいや、いつもなら、スタート地点に戻されたうえで、お金が半分になってしまうんだ。」
「まあ、わたしは、一流のワナ解除師だからな。」
「これで、安心して宝箱を開けることが出来ます。」
中級者Ａ、Ｂ、Ｃ
「「「さすがは、ナリルさんだ。 ありがとうございます。」」」
中級者Ａ、Ｂ、Ｃは、宝箱の中のアイテムを多く手に入れることができた。
ギルドのテーブルで、中級者パーティが喜んでいた。
「ナリルさんのおかげで、ボクたちも中級ダンジョンで稼ぐことができました。
ありがとうございました。」
「いやいや、君たちが、がんばったからさ。
じゃあ、約束のお金をくれるかな。」
中級者Ａ、Ｂ
「どうぞ、ナリルさん。 約束のお金です。 利益の４０％です。」
「確かに受け取りました。
紙のお金、札束にならないコインは置いて行くよ。
お茶代の足しにしてくれたまえ。」
「では、いただきます。
それで、次回ですが・・・」
「もう大丈夫だ。 君たちだけで中級ダンジョンを攻略できるよ。
何回かスタート地点に戻されたとしても、いつもの半分以下で済むだろう。」
「「「ナリル先生、ありがとうございました。」」」
「こまったことがあれば、いいたまえ。 ハッハッハッ。」
ギルドのテーブルで、初心者パーティと中級者パーティが喜んでいた。
初心者パーティ
「ワナ解除師 ナリルさんは、すごいんだ。」
中級者パーティ
「本当だね。 ナリルさんのおかげで、もうかったよ。」
ギルドマスターの部屋
ギルドマスター
「ワナ解除師 ナリルさんは、すごいのか？」
「さあ、どうでしょうか？」
「なにか問題があるのか？」
「ミエルさんに言いがかりをつけていたから、わたしはナリルさんが嫌いです。」
「性格に難があるということか？」
「能力も難がある気がします。
ただ、証拠が無いのです。」
「いまのところは、人気が有るから、確かめることも出来ないな。」
未来知見（みらいちけん）の女神 ミサキ
「このナリルは、まちがいなく”５流以下”ですね。
ダンジョンで一番大事なことを教えていない。」
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