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21 三点収束光点呪文 テグトス
ボス
「聖なる魔力か？
見せてみろ！」
ボクは、左手の親指、人差し指、中指の指先を近づけた。
ミエル
「【三点収束光点呪文（さんてんしゅうそくこうてんじゅもん） テグトス】」
☆ 04 元パーティが行方不明 参照
ボクの指先から現れた小さな光の玉は、白銀のよろいに触れた瞬間、直径１５ｃｍ（センチ）の大きさの円になって白銀のよろいごと、ボスを貫（つらぬ）いたのだった。
「ぎゃああー。」
ボクは、ボスを倒した。
白銀のよろいも消滅した。
ボクは、形見の品として、白銀の剣を持って帰ることにした。
みやび
「すごいさ。
ミエルの魔法を跳ね返さなかったさ。」
「あれは、魔法じゃないよ。
性魔力（せいまりょく）だよ。
でも、内緒にしてね。
ぜったいに秘密だよ。」
「わかったさ。
でも、ギルドには、どう言えばいいさ。」
「そうだねえ、いま、見た通りのことを言うことにしようか？
地下１５階のボスの部屋には、エクスカさんもボスもいませんでした。
しかし、白銀の剣だけが残っていたので、形見の品として持ち帰りました。」
「だから、お金をください。」
「その通りだよ。」
「ギルドマスターには、ミエルが話してくれさ。
わたしは、うんうん、うなずくだけにして欲しいさ。」
「わかった。 そうしよう。」
◇
ギルドの個室にて
ギルドマスター
「すまなかったな。 ミエル、みやび。
エクスカの形見の品を持ち帰ってくれて、ありがとう。」
受付嬢
「それでは、お礼のお金を受け取ってください。」
「ありがとうございます。
みやびと分けたいので、２つの袋に分けてくれませんか？」
「気が利かなくて、ごめんなさいね。」
受付嬢は、２つの袋に分けてくれた。
「ありがとうございます。」
ミエル、私の分は預かっててほしいさ。
お金の計算は苦手さ。」
「自分の分は自分で持っててもらうよ。
ボクに、なにかがあっても、みやびが困らないようにね。」
「そんなことになったら、たいへんさ。」
「じゃあ、しばらく依頼を受けなくても生活できるから、「お金の計算」について学ぼうか？」
「算数は苦手さ。
ギルドマスター、助けてえ。」
「ミエル、ばっちりと仕込んでやれ。」
「みやびさん、「お金の計算」は大事ですよ。」
「そんなあ。」
ボクは、宿屋に帰ってから、みやびに「お金の計算」について、家庭教師をした。
まずは、１対１対応で数の差をかぞえることを教えた。
それから、足して１０になる組み合わせを覚えたら楽になることを教えたら、あっさりと理解した。
まだまだできそうだったので、九九（くく）の表を２の段と５の段を覚えてもらった。
「わかる、わかるさ。
なんで、いままで、できなかったのか不思議なくらい分かるさ。」
「やっぱり、みやびは賢かったね。」
「やっぱり、ミエルはすごいさ。
わたしからのお礼を受け取って欲しいさ。」
今夜のみやびは、「お金の計算」ができた喜びで、いつもよりも多めに愛情交換してくれたのだった。
未来知見（みらいちけん）の女神 ミサキ
「シクペリア様が採用された【性魔力（せいまりょく）】の威力はすごいわね。
僧侶や魔法使いの職業魔法よりも強力だわ。
ミエルは、職業魔法、性魔力、精霊魔法の３つを使えるから、特別な存在よね。
まあ、わたしの天祥（てんしょう）だから、当然よね。」
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