第18話 水族館デートっ!
「(可愛いなっ)」
(画像)
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093078832672512
海を目指したドライブの時よりも一段活動的な、襟付のややビンク掛かった白のワンピース。帽子に代わるおしゃれな髪飾りがやけに似合っていて。
東松戸から武蔵野線を経由して、俺たちは葛西臨海公園を目指す。
実乃里「先生?どうなさいましたか?」
「うん、実乃里ちゃんが可愛いなあと」
実乃里「…そういうの真っ直ぐおっしゃるのって、先生の悪癖だと思いますわ…」
―
―
実乃里「とても良いお天気!…先生?わたくし晴れ女なのだそうですよ?」
「それは凄いな」
俺が典型的な雨男らしいので尚更だ。彼女の晴れ属性は相当に強いらしい。
「実乃里ちゃんは、葛西臨海公園には来たことがあるの?」
実乃里「はい!小学生の頃に兄と」
「そうなんだ」
実乃里「先生?本日はわたくしが案内致しますわね、あの日と同じコースで回りますわ!」
「…ああ、頼むよ」
嬉しそうに跳び跳ねるように前を行く実乃里ちゃんを微笑ましく思いながら、一抹の不安を感じる俺はきっと心が汚れ切っているのだろう。
…秋男、いくらお前でも、いくら実乃里ちゃんが可愛かったとしても、まさか実の妹の小学生を最後にラブホなんかに…連れ込んでないだろうなあ!?
―
―
「ち…ちょっと実乃里ちゃん!水族館はそっちじゃ」
実乃里「先生!最初はこちらです」
公園に着いたとたんに実乃里ちゃんが小走りになった。
…足早い…、深窓のお嬢様…天才音楽少女、だけではない実乃里ちゃんの新たな一面が垣間見えた。
―
―
「み、実乃里ちゃん!早い!早いって!」
実乃里「平気です~」
「全然平気じゃない~(見えちゃうって!)」
早速ゲットしたレンタサイクルに飛び乗った実乃里ちゃんがスピードを上げる。
実乃里ちゃんのワンピースのスカートが風で舞い上がって…あちこちで事故が…
―
―
海を望むベンチを一つ占拠して、奥さんの用意してくれたサンドイッチパックを広げる。
実乃里「…先生、パックを間に置かれたら、先生に触れることが出来ませんわ?」
「いや…お昼くらいは」
実乃里「だって、先生の汗の匂い…好きですのに」
「まさか…それが狙いで…自転車に?」
実乃里「さて、何のことでしょうか?」
実は、実乃里ちゃんの隣にいると…汗のせいか実乃里ちゃんの女の子の薫りがいつもより強いんだよね。
実乃里「先生?お食事の後は…いよいよ水族館ですわ!」
―
―
実乃里「ペンギンさんですわ!」
俺の腕にしがみついていた実乃里ちゃんが走り出す。
「(本当に可愛いな)」
実乃里ちゃんは興味のあるところでは長居をする。
実乃里「うわあ、可愛い~」
これは、長そうだな…。
ペンギンの水槽の前、実乃里ちゃんの華奢な腕が再び俺に絡みついてきた。
―
―
実乃里「暗くなって…来ましたね…」
水族館も締まり、少しだけひんやりしてきた風を受けながら、俺たちを乗せた園内列車がゆっくりと走っていく。
実乃里「先生…今日は長い時間お付き合いいただきまして…ありがとうございます」
「いいよ…俺も楽しかった」
実乃里ちゃんが俺の胸に小さな頭を載せてくる。シャンプーの匂いに混じって実乃里ちゃんの健康的な汗の匂いと未成熟だけど魅力的な女の子の薫りが俺を包む。
実乃里「先生?本日の最後は、あれに乗りたいのです…」
実乃里ちゃんが指差した先は…観覧車だった。
―
―
「観覧車か…久しぶりだよ」
この時間になると、周りもカップルばかり。
実乃里「わたくしもですわ。ここに兄と来て以来…」
もうすぐ俺たちの順番だ。
実乃里「兄ったら酷いのですよ?『これは恋人同士で乗るものだ』なんて」
係員さんが、搭乗のサポートをしてくれる。
実乃里「だから…憧れてましたの。今度はお付き合いしているかたと…乗りたいな…って」
ガチャン!
俺たちの観覧車が動きだして…実乃里ちゃんは真っ直ぐ俺の膝の上に乗って来て…
「み…実乃里ちゃ…!!」
実乃里「教えてくださいな…フレンチキス」
「み……あっ!」
実乃里「…わたくし、舌の動きには、自信が…ん!んんっ!?」
…凄かった…
―
―
―
―
「み…実乃里ちゃん…も…もうすぐ地上…」
実乃里「あ……あぅ……」
「ほら…服を整えて…」
実乃里「う…あ!…ああっ!」
実乃里ちゃんの乱れたワンピースの前ボタンを留めようとして俺の手のひらが触れたとたんに実乃里ちゃんがビクンと大きく痙攣した。
…やり過ぎた…
キスだけは男も女も関係無く…相手を蹂躙出来るから。
実乃里ちゃんのあまりの攻撃に我を忘れた俺は…俺の膝の上に乗って大きく開いた彼女の太ももの中心…濡れて湿った…初めは中指、そして人差し指を合わせて…すんなりと指が彼女の中に……唇を塞がれて声さえ奪われた彼女は…俺の成すがままだった。
「もう地上だよ?立てる?」
実乃里「せ…先生…ち…力が…」
俺は抱き抱えるように彼女と降りた。多分、後乗りのカップルはおかしな気持ちになるだろう…あまりに強い…女の子の残り香に…
―
―
「落ち着いた?」
実乃里「…先ほどよりは…」
観覧車近くのベンチに俺たちはいた。
実年齢よりもはるかに大人びて見える彼女の上気した表情は色っぽく…道行く男どもが自分のパートナーをよそにチラ見していく。
でも、その表情はだいぶ落ち着いてきて…
「ごめんよ…びっくりしただろ?」
実乃里「…はい…先生?」
「…ん?」
実乃里「わたくし、分かったかもしれません…前回、先生が『一年待って』っておっしゃった訳が…」
「……」
実乃里「…ク⚪ニって…もっと甘美なのでしょ?あの…⚪ーターも。そしてその先の…」
「…そうだね…こんなものじゃないよ」
実乃里「もし…そんなものを今先生に与えられたら、わたくしはきっと捕らわれてしまう…きっと…何も出来なくなってしまう…わたくしはそれが…怖い」
「うん…それが想像出来る君は、そうはならないかも知れないけど…まずは高校生になろう」
実乃里「…はい」
―
―
歩けるようになった実乃里ちゃんと手を繋いで、俺たちは駅に向かった。
「……」
実乃里「…せ…先生…ごめんなさい…もう一つ…もう一つだけ…お願いが…」
「……」
実乃里「…我慢します…我慢するほうが良いことも分かるのです…でも」
「……」
実乃里「わたくしは今日…知ってしまいましたわ…先生の指を」
「……で?」
実乃里「…先生…今一度だけ…今日だけ…あれをわたくしに与えてくださいませんか?」
「…でも」
実乃里「…今日だけあれを身体に刻みこんでいただけたなら…明日からは我慢致しますわ…きっと高校生になったならもっと甘美なものを…与えていだけると信じて」
「……」
実乃里「…先生…お願い…」
武蔵野線と京葉線の分岐の手前、「市川塩浜」駅には、綺麗なホテルがあることを…俺は知っていた。
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