第24話 戦闘終了



奴の方も こちらを認識したようだ


「グルグルグル」


低いうなり声を上げながら 近ずいてくる


マヌカが息を切らせながら合流する


「よくやってくれた 後は 我々の仕事だ 下がっていてくれ」


マヌカは頷き 後ろの森に消えていく


「まだ仕掛けるな 完全に奴を囲めるようになるまで もうちょっとだ」


そう数はこちらが多いんだ 常に死角から攻撃できる ようにするのが理想だな


用心深い奴だ そうだ もうちょとだ いいぞその位置だ


「うぉおおおおおおおーーーー」 雄たけびをあげ奴に突進する


奴もこちらの雄たけびに反応したのか うなり声を上げ突進してくる


私と奴が邂逅する直前   奴の足元に小さな穴が開き足を取られる


バランスを崩したのを確認し奴の頭に向け剣を落とす   「バーーン」


剣がはじかれた いまの感触は空気の壁か これで風魔法を使うのは確認できたな


だが私に気を取られてる間に 奴の円周に布陣を敷けた


奴を中心に私を含めた光使いのアタッカーが3方向から囲みその


その外に土使い2名がアシスト そのアシストを水使いがウォータシールドでガードする


中堅には回復士が その回復士も水使いがガード そして円の一番外に風の弓使いが


「グゥガァァああああああああああ!」 奴が咆哮をあげ 我々を威嚇する


「ヒュー」矢が一直線にやつの頭に向かっていくだが 私の剣と同じ空気の壁に阻まれる


だがそれは こちらの 想定内 奴の死角にいる二人が斧とモーニングスターで仕掛ける 「くたばれー」 「くらえーー」


空気の壁にその攻撃も弾かれる 硬いな だが無限に風の力が つずくわけがない


土のアシストで奴の勢いを殺し、3人のアタッカーでつねに死角から攻める


奴の力が尽きるか こちらの気力がつきるか 


奴もこちらの攻撃パターンに慣れてきたのか 首を振り我々3人を威嚇する


我々3人は奴の周りを右回りに回転しながら スキをうかがう


「ヒュー」矢がまた放たれた これがこちらの攻撃の合図だ 同時に動くことで間隔のスキを無くす


「行くぞー」 「おぉぉー」 「せりゃああー」


二人の攻撃は弾かれたが 私の剣が奴に初めてかすり傷をつけた


「ハーーどうした もう風の力が尽きたか」 「グゥガァあああああ」


私のあざけりに 奴は咆哮で答える だが勝機が見えた


「油断するな このまま 追い込むぞ」


「は」


なんだ奴がいきなり土を食べてるのか? 顔をあげ 咆哮をあげる


「グゥガァあああ」 咆哮と共に土塊が前方に噴射される  


間一発 鋼鉄の鎧でふせいだが まずいなこの攻撃をまともに食らって防げるのは 私だけだ


だが奴の攻撃先を固定するわけにはいかない 固定されたらパワー負けする どうする


ち またか 奴がまた土を食べる そして次 奴が向いた先には


「ハウシリドよけろーー」 右に大きく飛ぶハウシリドしかし 「グワーー」 どこかに当たったのか?


しまった奴が 包囲を抜ける


包囲を抜けたやつは森に一直線に駆け込む


「にがすかよ」 「動くなここまでだ 森に入れば 狩られるのは こっちの方だ」


くそ やってくれるな


「ジューク  奴は?」


「遠ざかっています もう追いつけませんね」


「ハウシリド怪我は?」  「すいません もろに右足にくらいました」


「治療してやれ ほかの者は いちおう周りを警戒だ」


様子を見てたマヌカが ちかずいてくる


「いま一歩でしたね」  残念だと体で表現してるな


「すまない 力が足りなかった」


「いえ 騎士様は せいっぱい やってくれました 狩とはこんな時もあります」


「あぁ こんな時もある だが 次はしとめる」


「シム ハウシリドなんだけど」


「なんだ どうした?」


「ここでは治療できないですね 土塊が右足に何個か残ってる取り出して消毒しないと」


「そうか 今日はここまでだ撤収するぞ ムルファス、ハウシリドに肩をかしてやれ」


「ハウシリド村まで我慢しろ」


「了解です」


「ジュークしんがりだ」


「は」 



「フーーーーーーーー」ながく息を吐きだす




「戦闘終了だ」



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