第22話 戦闘開始



マヌカに先導され森への道をかける


「貴様らレクチャーされたシドベアーの特徴は忘れてないだろうな?」


忘れてる訳ないだろうが 意識されるために 再度の確認をする


「はい もちろんですよ」


結構だ


シドベアー、奴の一番の脅威は間違いなくその巨体から繰り出されるパワーだろう


魔法は光、土、風の3属性を使う事が確認されている


まあ個体差があるようで 基本は光のみ使う個体 光と土を使う個体 


光と風を使う個体 そして光、土、風を使う個体


一番楽な光のみとかだと ありがたいんだがな


「布陣は変更なしだ 自分の位置が分からない奴はいるか?」


これも確認だ 問題ないようだ全員から肯定の合図が


先頭を走るマヌカが速度を落とした


「そろそろです ご用意を」


頷き全員に目配せする 闇から一人の男が出てきてマヌカに近ずく 見張りの者かな


マヌカに何事か耳打ちしている


「騎士様、奴は馬を食って腹が膨れたのか、他の仕留めた得物を


持って巣に帰るところのようです」


このまま 追って 奴のフィールドで戦うのは不利だな


「マヌカこの辺に 少しでいいから開けた場所はないか?」


「伐採した木の一時置き場が このすぐ傍にあります」


そこで戦うのが理想だな


「その場所を教えてくれ そこに奴を引き込む」


「おい騎士様を広場に案内してくれ」マヌカがもう一人の男に指示をしている


「騎士様はそこで戦いの準備を 奴は私がその場所まで」


「いや そこまでは期待していない場所だけ教えてくれればいい」


「時間がありません 土地勘のない騎士様じゃあ無理です 


私は狩人です うまくやりますよ」


狩人か それなりの勝算があるのだろうし 任せてみるか


「わかった 無理はするなよ」


「わかっています 騎士様 奴をかならず」


マヌカに頷き 移動を始める


広場に着いたが 十分なスペースがあるな これならいける


「ここでやるぞ みんな 準備を始めろ」


といっても 準備が必要なのは土魔法を使う 二人だけだがな


その場で10分ほどの時がすぎたとき 北の方角から木が裂けるような音が きたか


みんなに目配せをし 背中の長剣を抜く 


「戦闘時の指揮は 一番後ろにいる お前に任せる」 弓を構える風魔法使いジュークが頷く


「万が一のさいも お前だけは必ず 生き残り 子爵様と軍に知らせろ」


 「は」 ジュークが短くこたえる


マヌカが必死でこちらに向かってくる そしてデカいな あれが奴か


「戦闘開始だ」

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