第19話 ダイテ要塞よりの救援2



そろそろ時間だな 


みんな集まったようだ


「隊長、時間です」


「おう みんな 集まっているようだな」「出発前に言っておく事がある」


「絶対に生きて戻れ」


「てめえらが一人前になるまでに国が金をかけたのはシドベアーの糞にするためじゃねえ」


「それを忘れるんじゃねえぞ」


「は」


「騎乗」全員が馬に乗る


「では隊長、ニア村 救援に シム・グーン以下9名 出発します」


「おう 汝らに神の慈悲が有らんことを」


隊長に敬礼しつつ 裏門より出る


「使者殿ニア村にはこの道をまっすぐで いいのかな?」


「はい あの私の事はハミルで結構です」


「了解したハミル殿」


「よし駆け足 微速」全員に指示をとばす


順調にいけば ニア村まで1週間か 被害が出てないといいがな。










教会での会合から3日すぎた いまのところは家畜を含めて被害はでていない


だが 油断はできないだろうし


まだ打つべき手はないか家の資料を調べてみることにした


20年前に起きた事とはいえ、それなりの記録が残っている


正直なところを言えば、俺は一度この資料を読んでいる


ただしその時は、重要な情報とは思えず流し読みした程度で、頭から消えていたので


なにか見落としがないか、取るべき対策がないか、確認する


「ふう」


資料を確認して2つの事が分かった


1つは 救援は確実にくるのは間違いない 



2つ目は 救援にかなりの金がかかったとゆうことだ


次は法と財務の確認が必要になったようだ(笑)


法律関係に関しては必要なことはワスに聞いてた以外は全く知らなかったので


この分厚い貴族法大全とやらを読むしかないな  きがすすまない 


この本に1ミリも興味がわかない


平民法のほうは ある程度は 読んだんだが あっちはどうしても必要だからな


なにせこの村では俺は裁判官であり 検察、弁護士を兼任する役目なんだからな


ちなみに警察の役目は郷士だ


興味がわかないが必要なら読まない訳にはいかないな


なるほどな 最初の概要の所を読んで貴族法の位置とゆうか役目がわかったぞ


そうだな 俺に一番 分かりやすく変換すると


平民法は法律だ そして貴族法は憲法だな この解釈が一番ピンとくる


まあ それは今はいい 肝心なのは えーーーーと


そう ここだ 地方への派兵に関する項目だ






反乱、災害などでの領主よりの派兵要請に国は応じなければならない 


よし間違いなく救援はくる 法的な根拠ができた


派兵に掛かった資金の半分を国が持ち半分を要請した領主が持たなくてはならない


半分か まあ 全額もてじゃないだけましか


次は いくら かかったか財務記録の確認だ 




20年前の記録だと派遣された人数は50名 人件費、食費、そして殉職手当


全部あわせて3000万セン その半分で1500万センの費用を出してることになってるな


20年前の 村の1年の歳入が2000万セン これは今もあんまり変わってないな


費用に関してはこの資料がかなり参考になりそうだ


当たり前だが2000万の収入しかないのに1500万も一括で返せるわけがない


財務記録だと1500万国から借りて10年で返してるな


今回も同じように借りるしかないだろ


事例から大雑把な見積もりをしてみると


だいたい最大で家畜に1000万 それいがいで1000万 ほんとうに大雑把な計算だが


いま考えられる最大の被害額は4500万になるのか(笑)


くそ 家畜に大盤振る舞いしすぎた



俺は 本当に破産するかもしれないな(笑)

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