第9話 王太子さまいやそれどころじゃない



私の名前はリーン・バルガス 9歳


まだまだ夢をみていたい 転生者だ


さて どうすれば王太子さまと出会うことができるの?


お城に行っても会えるわけないし


どこぞのパーティーにでも潜り込んでも、偶然会えるわけもないだろうし


うーーーーーん わからん わからんから とりあえず修行に集中だ(笑)


「先生、この前話した、王太子とお会いしたいんですけど どうすればいいですか?」


「そんなの私が知るわけないでしょう」


「もちろん分かっています、でも一緒に考えてください」


「いや 私なんかより伯爵様 奥様と話したほうがいいとおもいますよ」


「もちろんわかってます、でも一緒に考えてください」


「いや わたし」 「もちろんわかってます、でも一緒に考えてください」


勝った、ビクトリー、WIN いや先生と遊んでいても問題は解決しない


「先生、なんかおもいつきましたか?」


「お嬢様、なんでそんなに王太子様にお会いしたいんですか?」


うーーん 正直に言っても 変な目で見られるだけだろうしな 適当に答えとくか


 「私には友達が一人もいません」


「いや そんな寂しいこと堂々と言われても 困るんですけど」


「なんで王太子さまと友達になりたいんです」


「友達ですか? しょうがない 元はと言えば 私が話した噂話が原因ですしね」


「会えるようになるかは わかりませんが団長に相談してみましょう」


「え ほんとですか? 」 「先生いいんですか団長さんに怒られませんか?」


「話すだけなら別に怒られませんよ お嬢様が何か粗相しなければですけどね」


「 それは大丈夫です ぜひ 話してください お願いします」


「わかりました団長に話をしてみましょう ですがあんまり期待しないでくださいね」


おおダメもとでも言ってみるもんだな(笑)


なんだ 先生いやに真剣な顔してるな そんなに心配なのかな?


「先生 そんなに心配しないでください 


私はこれでも伯爵家のお嬢様なので礼儀作法は問題ありません」


「えぇ まあ伯爵家のお嬢様なのは知ってますよ 


じつはお嬢様ちょっと言いずらいことが」


「言いずらいこと?」


「はい お嬢様 今月いっぱいで お嬢様の指導を終了とさせていただきます」


しゅうりょう? ええええええええええええええええええええええええええええ


「なんでですか? どういうことですか? わたしを みすてるんですか?」


「見捨てるわけじゃないですよ」 「私の所属する部隊に移動命令がでたんですよ」


「どこにいくんですか?」


「ダイテ要塞に行くことになっています」


「どこですか?そこは」


「場所は王国の一番東ってところですかね」


「すごい遠そうですね わかりました先生、私のために騎士団をやめてください」


「また無茶なことを、お嬢様あんまり困らせないでください」


「先生がいないと、わたしが困ります いかないでください」 


「お嬢様真面目に話しましょう、 お嬢様はもう私の指導がなくても大丈夫です」


「基本はしっかり身についてますし、あとはどう力を


使うのが一番いいかはお嬢様自身で試していけばいいことです」


むうううう どうすればいい どうすれば


「先生、金でも女でも好きなだけ用意します、 なんなら私の体でもいいです」


「いや金はともかく なんで女なんですか? お嬢様は好きですけど体はいりません」


「え先生は素敵だし、なのに恋人もいないのは女が好きなのを


隠してるんだと思ってました? ちがったんですか?」


「なんですかそれは いままでお嬢様を口説こうとしたことも 


ないしそんな素振り一度でも見せたことないですよね?」


「だいいち 今はいませんけど昔は結婚を誓った相手もいました」


「え なんでその人と結婚しなかったんですか?」


「はあ 余計な事を口走りましたね わたしの個人的なことです 


お嬢様には関係ありません」プイ


男のことは気になるけど それはあとでもいい


くそ やりたくないが子供の奥の手 泣きながら地面を転げまわるを 


出すしかないのかこれは


覚悟をきめろリーン、バルガス恥は一瞬だ いくぞ


「うわああああああああん いやだーーー 行ったらしんでやるーーーーーーー」


恥を捨てた全力の泣きまねと地面転がり このあわれな姿に心も動くはず


「お嬢様なに馬鹿な事してるんですか 泣きまねとかで 騙されると思ってるんですか?」


え なんで一瞬でばれるの


「くそう さすがね 私の渾身の泣き真似を見やぶるとは」


「当たり前です、指導するために私は常にお嬢様を観察していたんです 


ある意味 お嬢様以上に詳しいかもしれないですよ」


万策つきたか


「このざまで先生のことを 知ってるつもりでいたなんて 


ははピエロねははは ちきしょう何とか要塞にでもとっとと行っちまえ」


「こんな状態で行けるわけないでしょう ほらお嬢様機嫌を直してください


 おねがいしますよ」


「じゃあ 騎士団をやめて」


「もう そんなことが できるかどうか ほんとは分かっていますよね」


「それは わかってるけど 」


「それに要塞の駐留勤務は1年位ですそれが 終われば戻ってきますよ」


「騎士団をやめてか やめれるものなら 実はやめたいんですけどね(笑)」


「え すごい意外です 先生は騎士団に所属してることに誇りをもってると思ってました」


「もちろん誇りはもってますよ でもまあ いろいろあるんですよ(笑)


「ずるいです 先生は私の事すぐわかるのに 


こっちはぜんぜん分かりません すごくずるい」


「もう 負けましたよ」


先生、すごいやさしい目で私を見てる


「なにが ききたいんですか?」


子供をあやすような 優しい口調だ、なんか気に食わないけど まあいいか


「なんで騎士団にはいったんですか?」


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