第6話 魔法チートはないんですか?4



私の名前はリーン・バルガス 9歳


アイデンティティが崩壊しそうな転生者だ


「先生 質問があります」


この1週間、もう夜も眠れない、


「先生 教えてください」


「いきなりですね なんなんですか?」


「先生 先生は王国騎士で一番下っ端ってよく言ってますけど


もしかして一番よわいんですか?」


「え? なんでまたそんなことを?」


「いや先生より弱い私は実はすごい弱いんじゃないかと もう夜も眠れません」


「ぶっ」「はっっつははははははははは」


くそ なに爆笑してやがるんだ


「先生 なに笑ってるんですか」


「いや すみません くくっ」


「えーと まずですね私が一番下っ端っての間違いありません 


まあ同じ位の下っ端が1500人位いますけど」


「それとですね強ければ上に行けるものでもありませんよ」


「それは家柄とか、コネとか、金、女が必要ってことですか?」


「いや誰に聞いたんですか? そんなこと」


「まあ 王国騎士内での地位と強さはイコールではないのは まちがいないですよ」


やはりそうだったのね やはり私は弱くなんかなかったんだ


「なんか勘違いしてそうですけど王国騎士は団長が


最強という訳じゃありませんが、上が弱いわけじゃないですよ」

 

「じゃあ先生は強さの位置はどれくらいなんですか?」


「そうですね訓練と実戦でちょっとちがってくると思うんですけど」


「訓練だとどれくらいなんですか?」


「上中下に分けるなら 中ってところでしょうたぶん」


「なるほどじゃあ実戦なら?」


「上の下くらいですね」


「上の下ですか じゃあ私は中くらいですか?」


「申し訳ないんですか お嬢様に負ける王国騎士は 一人もいません」


はは まさか はは アイムストロング アイアムチャンピオン ははは


「すいませんそんなにショックを受けるとは」


「お嬢様は十分に お強いと思いますよ、ただ王国騎士はこの国最強の集団ですし」


「申し訳ないんですけどまだ、比べる対象に達しておりません」


「うわああああああんんん」「ちきしょうこんな世界は認めないぞ、みんな死んじゃえ~~~」


「あお嬢様まってくださいーーーーーーー」


「ふう とんでもないこと言い始めたな」


「・・・・・・やれやれ おいかけるか」


くそが 転生特典とかチートとかどうしたんだよ? 


すべてが終わった(笑) もうこの部屋が私の世界すべて


ヒキニートになろう、それが私には相応しい


コンコン


「お嬢様はいりますよ」


「お嬢様そんな布団中に隠れてないで出てきてください」


「いやです 外の世界は私には過酷すぎます」


「あのですね 私の話をちょと聞いてもらえますか?」


「お嬢様は特別です」 「お嬢様は天才かもしれません」


カバーー 


思わず布団から跳ね上がってしまった


「どのへんが?」 「具体的に?」


「はいお嬢様の歳で基礎をほぼ完ぺきに身に着けてるのは すごいことです」


「あと 私にもうまく使いこなせない回復系も併用できるのは たいしたものです」


「でも王国騎士の誰にも勝てないんですよね?」


「いやもう王国騎士と比べるのはやめて、同じ年齢の方々とかとにしときましょうよ」


いや9歳の ガキどもなんて弱いものイジメにしか ならないんじゃ?


思わず先生に不信の目をむけてしまう


「う いや確かにお嬢様の相手になりそうに ないかな(笑)」 「あ いや」


「いや? なんですか?」


「あ 単なるうわさ話 程度の話なんですけど 


王太子さまは文武両道にすぐれ魔法も使いこなす神童とか」


「王太子さま? ほんとうですか? どうせ取り巻きが


 王太子様すごい 王太子様天才 とか言ってるだけなんじゃないんですか?」


「まあ 私もお会いしたことが ないんで真実はどうも はは」


「あぁ うわさのつずきで 王太子様の婚約者でもあるアロ侯爵令嬢も天才だと」


「それは あれですね次期 王 王妃ののイメージ作りって


 やつですよ(笑) あぁ ちなみにお二人は今 おいくつなんですか?」


「まあ そうかもしれませんね たしかお二人とも お嬢様と同じ年齢のはずですよ」


同い年か う~~~ん 何かきになるな


「ふう お嬢様の機嫌がよくなって安心しました」


う 子供かわたしは恥ずかしい、 いや子供なんだけど


「ごめんなさい先生、よけいな時間を取らせてしまいました」


「はい じゃあ遅くなりましたけど今日の練習を始めましょうか」


「先生、王国騎士に勝てるようになる きついのでお願いします」


「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」


「じゃあいつもの型から」


「ひひどい」


「はい集中して」






ふう なんかうまく丸め込まれたみたいに感じるけど まあいいか


あと王太子に侯爵令嬢 なんか気になるな なんだろうな


こんどお母さまに聞いてみることにしましょう



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