第4話 縄文人へのポータルサイト(入り口)
① NHK「素人のど自慢大会」
今回、きっかけとなったのが、日曜昼の12時から13時までの「のど自慢大会」。
② 「ラジオ深夜便」 視聴者の投稿
その日の深夜(月曜日)12時、ある女性の初出産の時の話を聞きました。 https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=2401_01_3999813「眠れない貴女(あなた)へ」ご案内:和田明日香
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E7%94%B0%E6%98%8E%E6%97%A5%E9%A6%99
聞き逃しhttps://www.nhk.or.jp/radio/ondemand/detail.html?p=2401_01
→ 5月19日(日)午後11:30放送分は、2024年5月27日(月)午前1:00)まで「らじる・らじる」で聞けます。
○ 縄文人女性の偉大さ 陣痛の痛みが神を呼ぶ?
パーソナリティー和田明日香さんの朗読による、岐阜県の「味付け紀香(のりか)さん(63歳)」の投稿です。
38年前の4月、初めての出産を控え自宅から30分ほどの実家で過ごしていました。予定日からずいぶん経ってやっと陣痛が始まった日曜日、父親の軽トラック(農家?)で近くの産院へ送ってもらいました。
2階の病室は真白い壁に、親と赤ちゃん用のベッドがあるだけで、他には何も無い静かな部屋。一人で少しづつ痛みが増すのを我慢していました。私の両親にとっては初孫なのに、母はいつまで経っても来てくれず、だんだんと心細くなってきました。
階下へ降りて(携帯電話がない時代)公衆電話(ピンク電話)から、夫に電話しました。「陣痛が始まったこと」「もうすぐ生まれること」を痛みの中、やっとの思いで告げると「あ、オレ酒飲んだ」のひと言。
腹が立つやら情けないやら。当てにはできないと、病室へ戻りました。
痛みは増す一方、さみしさと・苦しさと・心細さがマックスになって(頂点に達し)、どうしようもできないことに涙が出てきた時、フト、思ったのです。
「日本中で今、この時、この同じ時間、陣痛で苦しんでいる妊婦さんは何人くらいいるのだろう。私だけじゃない。きっと何十人かいる。世界中なら、何百人、何千人もいるだろう。」
「そうだ、私だけじゃない。みんな頑張っている。苦しいのは私一人じゃない。みんな苦しんでいる。私も頑張ろう。」そう思ったら、俄然と力が湧いてきました。 その日が終わる頃、やっと第一子が生まれました。
結局、二人目も三人目も、誰も付き添ってくれることなく、そのたびに「今、日本中で何人の妊婦さんが、いや、世界中なら」と、自分にいい聞かせて産みました。 なんでこんなことを思ったのか。
きっと、独りで痛みに耐えている私に、神様が「頑張れ」とエールを送ってくれたのではないか。なんの信仰もなく、おこがましいですが、神様が助けてくれたのだと思いました。
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そしてここから、今度はこの番組のアナウンサー和田明日香さんご自身のコメントと体験が語られます。
身体的にも精神的にも切羽詰まっている自分なのに、なんかフト、客観的にその自分が見れるのもまた自分・・・。
私(和田明日香さん)も、自分自身の体験を思い出したのですけれど、陣痛の時、あまりに痛すぎて「なんじゃこりゃ。(こんな痛みに耐えるのは)無理」と思った時、「いや、待てよ」と、フト思いました。
「この痛みって、縄文時代からいっしょだろうな」と。
人間が生まれてこのかた、この痛みだけは(もちろん、無痛分娩というものもあるでしょうが)変わらないはずのものだな、と思った時に「よし、やったろう」みたい気持ちになりました。
「人間とは痛みの限界を迎えると、宇宙の目というか、自分の向こう側に行けるというか、自分で神の視点を作り出す能力がある生き物」なのか、と思います。(投稿者さんのように)日本で・世界で、一緒につながってはいないけれど「一人じゃないはずだ」と思える人たちがいるから、強くなれているのだ、と(和田明日香さんは投稿者さんに)気づかせて戴いた。というお話でした。(この投稿をされた「味付け紀香さん」には、片平里奈「誰もが」という歌が贈られました。)
この話自体も素晴らしいと思うのですが、和田明日香さんの素人っぽい、訥々とした語り口がまた良いのです。 → 是非、ネットラジオ「NHKラジル・ラジル」という「聞き逃した人のための再放送」でお聞きください。(放送日後から一週間・5月27日(月)午前1:00までしか聴けませんが。)「宗教」が無くても、縄文人は(強く)生きることができる。
「縄文 VS 弥生」特別展 国立科学博物館https://www.kahaku.go.jp/exhibitions/ueno/special/2005/jomonvsyayoi/index.html
③ 「ラジオ深夜便」 「音の風景」
在来種純粋日本人らしい感性で作られた「音のドラマ」。
ただただ淡々と、旭山動物園の動物(ペンギン、チンパンジー、カバ、エゾヒグマテ、ナガザル)の声と、女性アナウンサーによる短い解説。大自然・野生ではなく「動物園の動物」の声ですが、それでも自然の生き物の生の声、そして、優しい音楽と日本語アナウンス。
擬態語(視覚・触覚など聴覚以外の感覚印象を言語音で表現した語。「にやにや」「ふらふら」「ゆったり」の類)や、擬音語(実際の音をまねて言葉とした語。「さらさら」「ざあざあ」「わんわん」など。)は、日本語とパプアニューギニアの人たちしか使わない、と聞いたことがあります。
そんな私たち在来種純粋日本人の感性には、動物の声も親しみのある声として聞こえるのかもしれません。
④ 「ラジオ深夜便」朗読 森鴎外「安井夫人」
やはり、耳で聞く日本語の素晴らしさ。
この小説は、50年前「新釈現代文」という受験参考書で知り、勉強の一環として読んだのですが、今回、耳で聞き、(青空文庫で)読み直してみると、あらためてこの小説を味わう(「遠い先を見つめていたお佐代さん」に、これまでの自分自身のたどってきた境涯(心境・生き方)が重なる)ことができました。
森鴎外という人は、英雄豪傑といった特別な人間ではなく、「高瀬舟」や「山椒大夫」そしてこの「安井夫人」のような、ごく普通の・一般人・市井の人々の心をもくみ取ることのできる、平民的で繊細で優しい心の持ち主であったようです。 安井息軒という、優れた医学者・出世した人間のことばかりでなく、その妻であるお佐代という、ごくありきたりの女性の淡々とした人生を描きながら、彼女の人間としての特殊性(縄文人の特性)を、鋭いノミで浮き彫りにしている。
そんな、人の心までをも診ることのできる医師こそが、真のお医者さん(森鴎外)と呼べるのでしょう。現代ではワクチン注射のアルバイトで、一ヶ月間で3,000万円稼いだ医者なんて話を聞く、悲しい世の中になってしまいましたが。
⑤ 小手先の技術ではなく、スピリット(気魂)で戦う大学日本拳法
スピリット ①霊。霊魂。精霊。精神。②気性。気風。意気。
広辞苑 第七版 (C)2018 株式会社岩波書店
男子の場合、スピードやパワーばかりが目につきますが、女性には、5人の選手に見るように、
○ 戦いにおけるメリハリ
○ 戦闘状態と非戦闘状態の切り分け
○ きちっとした礼
といった(日本)女性らしさが強く感じられます。
関東の大学日本拳法2年選手と、関西の日本拳法歴10数年という人では、当然、技術的・体力的な差がありますが、日本人としての立ち居振る舞いや、女性としての品位、選手としての旺盛な闘争心は、同じ在来種純粋日本人です。
そんな彼女たちを、そういう目で見ることのできる自分も又、同じ縄文人であると実感できる喜び。
○ YouTube「2017全日本学生拳法個人選手権大会 女子の部準決勝戦 岡崎VS谷」 https://www.youtube.com/watch?v=O7kumnslLn
○ 2018 Kempo 第31回全日本拳法女子個人決勝戦 坂本佳乃子(立命館大学)vs谷南奈実(同志社大学) https://www.youtube.com/watch?v=DI-HxBtlxxg
○ YouTube「2019年 第32回 日本拳法東日本大学リーグ戦(女子)
【明治大学永岡里沙子-学連選抜高橋】https://www.youtube.com/watch?v=zOGwTaiEymM
なにも彼女たちに会って、はなしをする必要はないのです。
それは、私が森鴎外にも「安井夫人」にも会う必要がないし、また「ラジオ深夜便」のアナウンサーにも投稿された女性にも、お会いして話をする必要がないのと同じことなのです。
鴎外の心情を察し、安井夫人(おさよさん)の気持ちに自分の心が同期できた。これこそ、心の宝物といえるでしょう。
高校生の時に読んで「ふーん・・・」だった小説が、いま読み直すことで「同じ縄文人」という連帯感となって、実の家族以上に彼女に親密感・情感がわいてくる。それで充分であり、5人の大学日本拳法人においても同じことなのです。「夏草や兵どもが夢の跡」
芭蕉は古(いにしえ)の強者たちに自分の心を同期させることで、暑い夏の日を楽しんだではありませんか。
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