第170話 モブさんカッコいい……!

「やっほー!なんか前と雰囲気変わった?《諸刃の裁き》《真っ向勝負》」

「危なっ!《真っ向勝負》」


ミカエルが真っ先に私に殴りかかって来る。


反射的に私も殴り返す、拳と拳がぶつかり合い私の拳が砕けた。


「いたあああ!」

「あれれ?」


前戦った時は天魔融合してたから殴り勝ってたけど今のステータスだと普通に殴り負けた。


「隙だらけでしゅ《パワーモード》」


いつのまにかミカエルの後ろまで移動していたモブさんが攻撃しようとするが謎の力で防がれる。


今のミカエルは不意打ち無効だから効かないんだ!


思いっきり防がれてモブさんの体勢が崩れている。


「全く……少しは警戒した方が良いわよ《翼の槍》」

「まずっ……!し、《シールドモード》」


ラファエルの翼から無数の羽が散らばって高速でモブさんに向かって飛んでいく。


私は助けに行きたかったが今動くとミカエルが止めに入るだろう。


「おっと、スノーピンク。助けには行かせないぞ」

「ああっ!もう!先にアルテナから片付けるから」


スノーピンクもアルテナさんに足止めされてモブさんの助けには行けない。


「ではわたくしが助けに……」

「行かせないの」


アスタロト様はアスタロト様で背後に回ったガブリエルが短剣を首に添えてアスタロト様を動けなくしていた。


「まずは1名……」

「"愚か者に救済を"」


モブさんがユニークスキルを使うと同時に大量の羽がモブさんに突き刺さる。


うわ、痛そう……じゃなくてあの勢いだとユニークスキルの無敵時間が切れても羽の攻撃が終わりそうに無い。


「モブさん!」


思わず私は叫ぶ。


「ラビリルしゃま……大丈夫です。もう、見切りました!《パーフェクトモード》《双剣モード》」


ガシャンとモブさんの双刃剣が二つに分かれる。


そしてモブさんに向かって来る無数の羽を一つ一つ双剣で切り落としていった。


「すごっ!」


あんな速くて小さな羽を切り落とすとか私には絶対に出来ない、攻撃予測を使ったら攻撃の軌道は見えるだろうけどそれを正確に見切れるかどうかと言われると微妙だ。


私はもちろんのことここに居る全員がモブさんの行動に驚いていた。


「ラビリルしゃま、あそこで飛んでいる天使はお任せください!」


全てを切り落としたモブさんはラファエルに短剣を向けてそう言う


か、カッコいい……!


「翼の槍を防いだくらいでこのアタシに勝てると思ったのかしら?かかってきなさい」

「負けません!」


モブさんはラファエルに向かって跳んだ


「《太陽剣》……では私はスノーピンクを」

「私はガブリエルと戦いたいんだからすぐに倒してやる!《消し飛べ》、熱っ……」


アルテナさんが飛ばした炎の刃を手に触れて消し飛ばすスノーピンク


「ではわたくしはこのちびっ子天使とですね」

「む、ガブリエルはちっちゃく無いの」


アスタロト様はガブリエルと


そして私はもちろん目の前にいるミカエルとだね


「もう前回みたいに負けないから!」

「もう一度叩き潰してあげる……!」


私とミカエルが同時に飛び出した

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る