第169話 三大天使集合

「《天使召喚》《悪魔召喚》」


出し惜しみしてる場合じゃ無いのでユウリとカイリを召喚する。


「出番か!魂は……持ってるやついねぇか」

「悪魔以外とはあまり戦いたく無いんですけど……」


あれ?なんか2人ともやる気なさげ?


「おお、これが噂のちび天使&ちび悪魔か」


アルテナさんがそう言って燃えてる剣をしっかりと構えてくる。


噂ってそんなに2人のこと有名になってるの?確かに隠すつもりもなく2人と一緒に街中で食べ歩いたりしてたしいろんなプレイヤーに見られてもおかしくないか。


「私もいるよ!ラビリル!」

「うわ、ベルテ!」


アルテナさんの背後から隠れ出るように現れたベルテが私目掛けて殴りかかってきた。


「《転移》《チャージ》《リリース》」

「うぐっ!」


反撃しようとしたところにアスタロト様が間に入ってきてベルテの攻撃を普通に受け止めた。


そして受けたダメージをそのままベルテにも与えた。


「これはこれは……お強そうな方が沢山いますね」


アスタロト様が現れてからより一層、アルテナさんは真剣な顔になった。


アルテナさんの方にはレベル100の表示がされているんだろうね、もしかしたら警告とかもきてるのかな?


「先程のは別に助ける必要無かったと思いますが皇帝様がやられたらおしまいですので気をつけて下さいね?」

「あ、うん。一応、保険というかそういうスキルあるからまだまだ大丈夫」


ド根性はまだ残ってるし天魔融合もユニークスキルもある、それに本当に危ない時はパラが勝手に出て助けてくれるはず……。


「あたた……ってこの人?が噂のアスタロト?!そんな強い護衛ズルじゃん!」

「ベルテ、気を引き締めろ。まずはスキルの把握からだ」


アスタロト様に軽く飛ばされたベルテが起き上がりアルテナさんが注意をする。


「よ、よし!さっきは近接でやられたから魔法で……《ウォーターバレット》」


ベルテから素早く魔法が放たれる。


しっかりと私を狙った魔法だ。


「僕が守りま――」

「《物真似》《山彦》」


モブさんが私の前に立って守ってくれようとしているとモブさんに魔法が当たる前にスノーピンクがベルテと同じ魔法を使い相殺、さらにもう一つ同じ魔法を使って反撃した


あの二つのスキル、この前も使っていたけど凄く便利そうだよね。


「うそ?!《ウォータ――」

「任せろ!《攻撃誘導》」


ベルテが相殺の為に同じ魔法を使おうとしているところに誰かの声がしたと思ったらスノーピンクの魔法が横に曲がる。


そしてスノーピンクの魔法は声の主へと向かっていった。


「エスクード!あり!助かる〜」


スノーピンクの魔法を見事防いだのは大盾を二つ構えたエスクードさん。


「俺を忘れちゃ困るぜ!《悪魔の爪》」

「あーもう!どうせご主人様の命令には逆らえないんです!《武装》」


スノーピンクの魔法に続くようにすぐさまユウリとカイリがエスクードさんを襲う。


あ、今ならベルテが無防備だ。


「《風龍の加護》」

「《スピードモード》」

「《物真似》」

「ふぇ?」


モブさんとスノーピンクも同じこと思ったのか3人が同時にベルテに向かって走り出す。


っていうかスノーピンクの物真似ってスキル、どこまで物真似出来るんだろ?恐らく今のは私の風龍の加護を物真似したよね。


「《絶対防御》」

「《強制転移》」


エスクードさんは何かのスキルを使ってユウリの槍やカイリの爪を弾く。


ベルテは私たち3人の前から姿を消してしまった。


「ラビリルに構ってもらえなくて残念だがユウリとカイリ……だったか?まとめて相手してやるぞ!」

「面白くなってきたぜ!」

「なんか知りませんがムカついてきました!」


エスクードさんはユウリとカイリに任せることにしよう。


それよりもさっきのスキル……。


「今の声、ガブリエルでしょ!それに他の天使もいるなら出てきたら?」


スノーピンクが大きく叫ぶ。


やっぱりガブリエルのスキルか、聞いたことある声だと思った。


「バレたなの」

「バレちゃったわね」

「バレたー!」


空から翼を広げた天使が3人……姿を現した。

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