第155話 一旦集合
「ひ、酷い目に遭いました……」
私がパラを送還したことでなんとか食べられず生き残ったユウリであったが翼は半分食べられて足も片方無くなっていた。
「死にかけじゃねえか!面白え!」
「カイリに何かを言う力もありませんよ……」
完全にぐったりとしているユウリと大笑いするカイリ。
ピロンッ
「ん?誰かからメッセージ来た?」
通知の音がしたのでメッセージ欄を確認したらベルテからだった。
『ラビリルやっほー!魔帝国の様子はどうだった?こちらは魔法少女が天使と戦ったみたい。第三回イベントの告知も来たし一度みんなで集まろうと思うんだけどまだ暇?』
どうやらみんなで一度集まるらしい。
私はメッセージを返すとすぐにまたメッセージが返ってきた。
『じゃ、第一層の広場にいるからそこ待ち合わせで』
だそうなので第一層に戻ることにしよう。
「ユウリとカイリ、レベル上げの途中だけど友達が呼んでるから中断するよー」
中断って言ってもユウリの方は戦えるような状況じゃ無いんだけどね。
「俺らは送還しなくていいのか?特にこいつとか歩くことすら出来なさそうだぞ」
「歩けなくとも飛べますので大丈夫ですよ」
やっぱり翼が半分なくても飛べるんだ。
それにしても食べられてからそこそこ時間経ってるのに欠損状態から回復しないってことは一度送還しないと回復しないのかな?
魔物使いの場合だとダメージ受けた状態で送還すると自動で回復されてダメージが回復するまでは再召喚できないようになってるからそれと同じ感じなのかな。
「ユウリがまだ居たいって言うなら止めないけど欠損はポーションじゃ回復しないからね?」
「この程度の欠損、全然平気です」
絶対に強がってるだけだと思うけどユウリがそう言うのならそのままでいいや。
私は2人を連れて第一層の広場に向かった。
「ラビリルー!ってなんか小さい悪魔がいる!」
広場に着くとすぐにベルテが私を見つけて大きな声で私のことを呼んだ。
そしてカイリを見て凄く驚いていた。
「おっ!お前はスライムを盾にしたり爆発させたりしてた奴!」
「覚えられ方が酷い?!確かにその通りだけど!」
「そうそう、ベルテってば仲間の扱いが酷いんだよね」
「「ラビリル(ご主人様)は人のこと言えない(ぞ)からね?!」」
失礼な!いつ私が仲間を盾に……パラを盾にしたりことあった――
「……なんでこんなところ所に天使がいる?」
「あなたはなんだか知りませんが天使っぽい雰囲気を感じますね!お知り合いに天使がいたりしますか?それともあなた自身が天使だったりします?」
「なんかガブリエルって言う天使となら戦ったけど」
「ガブリエル様ですか?!あの三大天使様のお知り合いとは素晴らしい人間ですね!」
「いや知り合いというか――」
なんかあっちはあっちでユウリとスノーピンクが仲良くなってるし。
スノーピンクはガブリエルとか言う天使と戦ったのかー、私と同じで負けイベントかな?
「あれ?あるふぁさんは?」
ここにいるのはベルテとスノーピンクだけのようだ、あるふぁさんがどこにも見当たらない。
「なんか用事があるとかでログアウトしてったよ、こんな深夜なのに」
「そうなんだ」
深夜なのに用事ってなんだろうね。
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