第138話 みんなで協力

「全ステータス一桁まで落ちてるぅー」

「反則なのじゃー!」

「これは厳しいでしゅ……」

「《変身》《自分魔法領域》《弱体化解除》……あ、いけた」


なんか1人だけチート魔法少女がいるけどそれ以外はみんなユニークスキルが解除されてステータスが弱体化していた。


ていうか変身スキルとかクールタイムどうなってるの?!


「魔法少女〜!私も弱体化解除してぇー!」

「我、我にもやってくれなのじゃ!」


ベルテとあるふぁさんがスノーピンクを掴んで揺らす。


「無理無理無理!私の自分魔法は一つしか効果続かないの知ってるでしょ?!2人のどっちか弱体化解除したら私がまた弱体化されちゃうじゃん!」


そもそも弱体化を解除出来る方のがやばい気がするんだけど今の状況でそんなこと言ってられないよね。


私も試してみたいことあるしやってみよ。


「《悪魔転生》」


魔の者以外が弱体化するなら私も悪魔になっちゃえばいいんじゃないかと思って悪魔転生使ってみたけど上手くいったね。


ステータスが弱体化してたせいで余計に力が湧いてくる気がするよ。


「……《スピードモード》」


モブさんがスキルを使って少し跳んだり走ったりした。


あれ?弱体化してるとは思えないくらい速いじゃん。


「僕のステータスは特殊なので大丈夫っぽいでしゅ、スキルを使えばなんとか通常時くらいのステータスになりましゅ!」


おお!確かモブさんってステータスポイントを一切振っていないんだっけ?残してあるステータスポイントをスキルでそのまま追加出来るから通常時くらいのステータスにはなるのか。


「ぐぬぬ、こうなったらこれ使うのじゃ!ベルテにもほれ、やるのじゃ」

「わわ、これは……!」


なんか2人が私の所に急いで向かってきて一瞬だけ身体を触れてきた。


そして2人が何かポーションを飲んだ。


あれは写し鏡ポーションじゃん!素材見つけるの大変(スノーピンクから目を離しつつ)なのによく2つも手に入れたね。


「このポーション、弱体化して1分しか効果が無いから速攻片付けるのじゃー!」

「突撃ー!」


私と同じステータスになったベルテとあるふぁさんが悪魔に突撃していく。


「いきましゅうぅぅぅ!」

「ああ!もっと慎重に行こうよ……」


突撃していった2人に続くようにモブさんとスノーピンクが突撃していった。


「よし!私も!《飛翔》」


私もみんなに続いて悪魔に攻撃を仕掛ける。


「いいな!お前ら最高だぜ!《悪魔の衝撃波》」


悪魔から禍々しい衝撃波が放たれる。


前の方にいたベルテとあるふぁさんが直撃して吹っ飛ばされたがスノーピンクとモブさんは跳んで避けて私はそもそも空中にいたから当たらなかった。


「ふ、《ファイアボール》×3」

「《ウォーターバレット》」


なんと吹っ飛ばされた2人が飛ばされながら魔法を使ってきた。


2人の魔法は見事に悪魔に直撃する。


「……ラビリルしゃま!あとは頼みました!《死の呪い》」


モブさんが悪魔に触れた瞬間にモブさんが消滅した。


え?モブさん死んじゃった?!


「くっ……あいつ何かしやがったな!身体は重いしスキルが発動しねぇ!」


わお、もしかして死ぬ代わりに相手のステータス弱体化にスキル使用不可?


「私はもうMPない!えいっ!」


ステータスが弱体化した悪魔の頭に思いっきり杖でぶっ叩くスノーピンク。


しょぼそうな攻撃だけどその攻撃で悪魔が怯んだ。


「美味しいところ持っていけば……?」


怯んだ悪魔をさらに蹴飛ばして膝をつかせたスノーピンクが私に向かってそう叫ぶ。


「じゃあ遠慮なく《悪魔の爪》」


両手に大きく長い爪が現れる。


「へ、また負けかよ」

「残念だったね!」


私は悪魔に思いっきり爪を刺した。


『"名もなき悪魔"を討伐しました』

『レイドクエストをクリアしました』

『第三層への道が開かれます』

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