第134話 協力プレイ
サンドワーム Lv30
「ミミズじゃん!」
大きなミミズが地面の上でくねくねと動いていた。
「ラビリルさん、サンドワームは全身が毒液まみれっスから気をつけるっス!装備品が溶かされるっス!うちは剣を失って負けたっス!」
あのミミズ毒持ちなの?!私、毒耐性は持ってないから触れない……いやグローブ装備してるしグローブの片方はユニークウェポンだから壊れる心配もない、別に大丈夫だったりしない?
「試しに殴ってみよ」
毒液なんか気にせずに殴ってみた。
ぐにゃっとした感触で意外と柔らかかった。
グローブからじゅうじゅうと煙が出ているが多分大丈夫だろう。
「うそぉ……凄いっス」
カティアはポカンと口を開けて私のことを見てくる。
「カティアー勝てそうだからなんか見たいスキルとかある?せっかく見にきてくれた視聴者にサービスしないとね!」
このミミズ、毒液は厄介だけど動きは遅いし身体が大きいから攻撃当てやすいし柔らかいしそこまで強く無さそう。
カティアも剣が無くなったから負けただけで替えの武器とかあれば勝てただろうね。
「良いっスか?!ちょっと待ってっス……みんな、ラビリルさんのスキルで見たいのをコメントするっス」
視聴者アンケートを取るみたいだね。
ミミズが私に体当たりしてくるが普通に避ける。
普通に余裕があるから私もカティアの配信でどんなコメント来ているのか見てみよっと。
『ユニークスキル!』
『ユニークスキルかなやっぱり』
『なんかあれ、悪魔になるやつ』
『キノコ召喚』
『悪魔っ子ラビリル』
『目が光るやつ』
今のところユニークスキルが優勢?悪魔転生も負けてないね。
あとパラ召喚がちょくちょくいるね。
「おっと、あんまりダメージは与えたくないから……」
配信のコメントを見ていたらミミズが襲ってくる、ダメージを与えたくないからしっかりと避けた。
「ラビリルさん!あの悪魔みたいなやつでお願いするっス!」
「おっけー」
おっ!結局ユニークスキルじゃなくて悪魔転生なんだ。
悪魔転生は決勝戦でしか見せたことないから見たい人多いみたいだね。
「《悪魔転生》」
『専用のステータスに変化します』
謎に尻尾の感覚がしたりして不思議なんだよね、このスキル。
どうやって動かしているのかよくわからないけどなんか動くし。
「おおっ!凄いっス!」
カティアが私の姿を褒めてくれる。
そういえばカティアの戦いを見てみたいんだった。
「カティアー!一緒に戦おうよ!《飛翔》」
「わわ、なんスか!飛んでるっス!」
私はカティアを抱き抱えるように掴んでからスキルで飛ぶ。
抱えて飛んでも別にMP消費が増えるとか無さそうだね。
「私が飛んで動くからカティアが剣で攻撃してね?」
「任せるっス!」
ミミズの攻撃を飛んで避けつつカティアが滑らせるように剣で切る。
剣が壊れないかだけが心配だけどカティアは2度目の挑戦だし剣の替えは用意してあるでしょ。
「いいねー!剣の扱いが上手い!」
「いやいや、ラビリルさんの立ち回りがうまいんスよ!」
カティアが私の動きが上手いというが私的にはカティアの剣の扱いが上手いおかげでこんなにも綺麗に飛べていると思っている。
最低限の動きで剣がミミズに引っかからないように切るし結構な回数、攻撃したのにまだ壊れていない。
私が短剣使う時って大体が投げるかぶっ刺すかだもん。
短剣は悪魔転生で無くなっちゃうから使うことは無理だけど爪攻撃とかできると思う、ただ飛びながら爪攻撃とか絶対途中でミミズに深く刺さって動けなくなる自信がある。
「これで終わらせるっス!」
「いけー!」
相当弱ったミミズにカティアが攻撃する。
『"サンドワーム"を討伐しました』
無事にミミズを倒すことが出来た。
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