第128話 助けて……

そういえば第二回イベントの報酬、受け取ってなかった。


「すっかり忘れてたよ、さてさてどんな豪華報酬が……」


まずは優勝賞金のお金だね、100万G


そして私に賭けてくれたお金の一部で260万G


さらに自分で自分を賭けた分で30万G


「めっちゃお金貰えた!最高!」


そして他の報酬はっと……身分証Lv2?


なんかよく分からない身分証が貰えた。


「とりあえず取り出してみよう」


銀色に輝いた小さめのカードが手元に取り出される。


身分証Lv2……身分が高い区画に入ることが出来る


「身分が高い区画ってどこ?」


そんな場所あったっけ?第三層にあるのかな。


第一回イベントの時に貰った水筒は第二層で使えるアイテムだったし多分そうだよね。


「ま、今は使えないアイテムっぽいしアイテム欄にしまっとこ」


レイドボスもどんなモンスターか見てみたいし手っ取り早くあと2体のボスを倒しに行こう。


ピロンッ


ん?なんかメッセージの通知が来たね、誰だろう?


『助けて……』


ベルテからのメッセージだった、なんか助けを求められてるけど何かあったの?


『どうしたの?』

『とりあえずここに来てお願い』


どうしたのか聞いたらマップのリンクが送られてきた。


この場所は街の東入り口だね。


ひとまずその場所に行ってみることにした。


「おーい、ベルテ!」

「あ!ラビリル〜待ってたよ!」


街の東に向かうとベルテとスノーピンクがいた。


スノーピンクは相変わらず私のことが嫌いみたいで私のことを睨みつけてくる。


「それでどうしたの?私、レイドボスの為にボス戦行きたいんだけど」

「そう!そのボス戦!昨日、私も東にあるボスゲートのボスを倒そうと思って行ったんだけどね。あのボス部屋なんと魔法禁止エリアだったんだよ!」

「魔法禁止エリア?魔法が使えないってこと?」

「うん、全く魔法が使えない」


そんな場所あるんだ、初めて知った。


「魔法使い殺しだよね!魔法少女のチート魔法ならいけるかもと思って呼んだのにダメだった」


だからスノーピンクもいるんだ、そしてなんかとても悔しそうだね。


「あれ?でもあるふぁさんはレイドボスに挑んでいたみたいだし魔法禁止エリアのボスも倒したんでしょ?どうやって倒したんだろう」

「聞いてみたらユニークスキルのステータス上昇でゴリ押したって言ってた」

「あー……」


確かにそれなら倒せそうだね。


「それならベルテも仲間吸収?だっけ?それでステータス上昇すれば私のユニークスキルより強くなれるじゃん」


私がそう言うと一瞬だけベルテが黙って少ししてから口を開いた。


「……まだ仲間モンスター少ないしせっかく集めたのに雑魚ボスに使いたくなくて」


忘れてた、仲間吸収したら仲間消滅するんだったよ。


普通に戦えば勝てるボスに苦労して集めた仲間モンスターを使いたくないか。


「そう言うことなら任せてよ!どうせ私もボス倒さなきゃいけないし」

「流石ラビリル!助かる〜」

「ありがと」


おお!あのスノーピンクが私に感謝を?!感動的だね。


そんな感じで3人で例のボスゲートに向かって行った。

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